奇数の列を、第$n$群が$2^{n-1}$個の奇数を含むように群に分ける。 (1) 第$n$群の最初の奇数を求めよ。 (2) 第$n$群に含まれる奇数の和を求めよ。 (3) 157は第何群の何番目の数か。

数論数列等比数列等差数列群数列
2025/6/10

1. 問題の内容

奇数の列を、第nn群が2n12^{n-1}個の奇数を含むように群に分ける。
(1) 第nn群の最初の奇数を求めよ。
(2) 第nn群に含まれる奇数の和を求めよ。
(3) 157は第何群の何番目の数か。

2. 解き方の手順

(1) 第nn群の最初の奇数を求める。
nn群の最初の項は、奇数列の第1+2+4++2n21 + 2 + 4 + \dots + 2^{n-2}番目の項である。ただし、n2n \ge 2とする。
Sn1=1+2+4++2n2S_{n-1} = 1 + 2 + 4 + \dots + 2^{n-2}は、初項1、公比2の等比数列の第n1n-1項までの和である。
したがって、
Sn1=1(2n11)21=2n11S_{n-1} = \frac{1(2^{n-1}-1)}{2-1} = 2^{n-1} - 1
nn群の最初の奇数は、奇数列の第2n11+1=2n12^{n-1}-1+1=2^{n-1}番目の奇数である。
奇数列の第kk番目の奇数は2k12k-1なので、第nn群の最初の奇数は2(2n1)1=2n12(2^{n-1}) - 1 = 2^n - 1である。
n=1n=1のとき、211=12^1-1 = 1となり、これは第1群の最初の奇数に等しい。
したがって、第nn群の最初の奇数は2n12^n - 1である。
(2) 第nn群に含まれる奇数の和を求める。
nn群の最初の奇数は2n12^n - 1である。第nn群には2n12^{n-1}個の奇数が含まれる。
したがって、第nn群の最後の奇数は、奇数列の第2n1+2n11=2n1+2n11+1=32n112^{n-1} + 2^{n-1} - 1 = 2^n - 1 + 2^{n-1} - 1 + 1 = 3 \cdot 2^{n-1} - 1番目の奇数である。
つまり、2(32n1)1=32n12(3 \cdot 2^{n-1}) - 1 = 3 \cdot 2^n - 1である。
nn群に含まれる奇数の和は、初項2n12^n - 1、末項32n13 \cdot 2^n - 1、項数2n12^{n-1}の等差数列の和である。
Sn=2n1((2n1)+(32n1))2=2n1(42n2)2=2n1(22n1)=2n1(2n+11)S_n = \frac{2^{n-1}( (2^n - 1) + (3 \cdot 2^n - 1) )}{2} = \frac{2^{n-1}(4 \cdot 2^n - 2)}{2} = 2^{n-1}(2 \cdot 2^n - 1) = 2^{n-1}(2^{n+1} - 1)
したがって、第nn群に含まれる奇数の和は2n1(2n+11)2^{n-1}(2^{n+1} - 1)である。
(3) 157は第何群の何番目の数か。
奇数列の第kk番目の奇数は2k12k-1である。157が奇数列の第何番目か調べる。
2k1=1572k-1 = 157より、2k=1582k = 158なので、k=79k = 79
157は奇数列の79番目の数である。
nn群までの奇数の数の合計をTnT_nとすると、Tn=1+2+4++2n1=1(2n1)21=2n1T_n = 1 + 2 + 4 + \dots + 2^{n-1} = \frac{1(2^n - 1)}{2-1} = 2^n - 1
Tn<79Tn+1T_n < 79 \le T_{n+1}となるnnを見つける。
2n1<792n+112^n - 1 < 79 \le 2^{n+1} - 1
2n<802n+12^n < 80 \le 2^{n+1}
26=64<8027=1282^6 = 64 < 80 \le 2^7 = 128
したがって、n=6n = 6
157は第7群にある。
第6群までの項数は261=641=632^6 - 1 = 64 - 1 = 63
157は第7群の7963=1679 - 63 = 16番目の数である。

3. 最終的な答え

(1) 第nn群の最初の奇数:2n12^n - 1
(2) 第nn群に含まれる奇数の和:2n1(2n+11)2^{n-1}(2^{n+1} - 1)
(3) 157は第7群の16番目の数

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