3次関数 $f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x - 2$ について以下の問いに答える問題です。 (1) $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ を求め、$f(x)$ の極大値と極小値を求める。 (2) 正の定数 $a$ に対して、$0 \le x \le a$ における $f(x)$ の最大値が極大値と一致するような $a$ の範囲を求める。 (3) 方程式 $f(x) = k$ が異なる正の解を2個持つような定数 $k$ の値の範囲を求める。

解析学3次関数導関数極大値極小値最大値方程式解の個数
2025/6/10

1. 問題の内容

3次関数 f(x)=x39x2+15x2f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x - 2 について以下の問いに答える問題です。
(1) f(x)f(x) の導関数 f(x)f'(x) を求め、f(x)f(x) の極大値と極小値を求める。
(2) 正の定数 aa に対して、0xa0 \le x \le a における f(x)f(x) の最大値が極大値と一致するような aa の範囲を求める。
(3) 方程式 f(x)=kf(x) = k が異なる正の解を2個持つような定数 kk の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)
f(x)=x39x2+15x2f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x - 2 を微分します。
f(x)=3x218x+15f'(x) = 3x^2 - 18x + 15
f(x)=0f'(x) = 0 となる xx を求めます。
3x218x+15=03x^2 - 18x + 15 = 0
x26x+5=0x^2 - 6x + 5 = 0
(x1)(x5)=0(x-1)(x-5) = 0
x=1,5x=1, 5
f(x)f'(x) の符号を調べます。
x<1x < 1 のとき f(x)>0f'(x) > 0
1<x<51 < x < 5 のとき f(x)<0f'(x) < 0
x>5x > 5 のとき f(x)>0f'(x) > 0
したがって、x=1x=1 で極大、x=5x=5 で極小となります。
極大値は f(1)=19+152=5f(1) = 1 - 9 + 15 - 2 = 5
極小値は f(5)=125225+752=27f(5) = 125 - 225 + 75 - 2 = -27
(2)
0xa0 \le x \le a における f(x)f(x) の最大値が f(1)=5f(1) = 5 と一致するためには、aax=5x=5 より小さい必要があります。また、 f(x)=5f(x) = 5 となる x=1x=1 以外の解を求めるために f(x)=5f(x)=5 を解くと x=1x=1 が重解であり、x=7x=7 が解となります。したがって、a7a \le 7 となります。
f(x)f(x)x=1x=1のとき極大値を取るので、a1a \geq 1となる必要があります。
f(0)=2f(0) = -2 なのでf(a)f(a)が極大値と一致するには、a5a \leq 5が必要となります。したがって、1a71 \le a \le 7を満たす任意のaaに対して0xa0 \le x \le aにおけるf(x)f(x)の最大値がf(1)f(1)に一致するわけではありません。0a<50 \le a < 5ならばf(a)f(a)x=1x=1で最大値を取ることはありえません。
f(x)=5f(x) = 5となるxxを求めます。
x39x2+15x2=5x^3 - 9x^2 + 15x - 2 = 5
x39x2+15x7=0x^3 - 9x^2 + 15x - 7 = 0
(x1)(x28x+7)=0(x-1)(x^2-8x+7) = 0
(x1)(x1)(x7)=0(x-1)(x-1)(x-7)=0
x=1,7x=1, 7
したがって、a<5a < 5であれば、f(x)=5f(x)=50xa0 \le x \le ax=1x=1のみが解となり、f(x)f(x)x=1x=1で最大値をとります。
f(x)f(x)x=1x=1 で最大値5をとるためには、a7a \leq 7である必要があり、f(0)=2<5f(0)=-2<5より、0a0 \leq a です。
極小値は-27なので,x=5x=5を超えない範囲でaaの値をとる必要があります。
5a75 \le a \le 7のときもx=1x=1で最大値5をとります。
f(x)=5f(x)=5の解はx=1,7x=1,7だから、a=7a=7のときx=1,7x=1,7で同じ値5をとります。よって、aaの値の範囲は5a75 \le a \le 7となります。
(3)
f(x)=kf(x) = k が異なる正の解を2個持つのは、x=1x=1で極大となる k=5k=5のときと、x=5x=5で極小となるk=27k=-27のときです。
また、区間0<x<10<x<1のどこかに極大値より低い解が存在する可能性があります。x=0x=0のときf(0)=2f(0)=-2なので、2<k<5-2<k<5の場合にはf(x)=kf(x)=kの解は3つ存在します。k>5k>5k<27k<-27の時には正の解は存在しません。
k=27k=-27 またはk=5k=5 の時だけ異なる正の解を2個持つ条件を満たしますが、問題文によるとk=5k=5またはa<k<ba<k<b の形式で答える必要があるため、kkk=5k=5の時に異なります。

3. 最終的な答え

(1) f(x)=3x218x+15f'(x) = 3x^2 - 18x + 15, x=1x=1のとき極大値 5, x=5x=5のとき極小値 -27
(2) 5a75 \le a \le 7
(3) k=5k = 5または 2<k5-2 < k \le 5
27<k<5-27 < k < 5

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