座標平面上の3点 $P(1, 2)$, $Q(3, -2)$, $R(4, 1)$ を頂点とする平行四辺形の、もう1つの頂点となりうる点の座標を全て求める。

幾何学座標平面平行四辺形ベクトルの加法中点
2025/6/11

1. 問題の内容

座標平面上の3点 P(1,2)P(1, 2), Q(3,2)Q(3, -2), R(4,1)R(4, 1) を頂点とする平行四辺形の、もう1つの頂点となりうる点の座標を全て求める。

2. 解き方の手順

平行四辺形は、向かい合う辺が平行で長さが等しい四角形である。したがって、与えられた3点を頂点とする平行四辺形は、以下の3つの場合が考えられる。
* PQPQを1辺とする平行四辺形
* PRPRを1辺とする平行四辺形
* QRQRを1辺とする平行四辺形
それぞれのケースについて、残りの頂点の座標を求める。平行四辺形の性質として、「対角線の中点が一致する」ことを利用する。
ケース1:PQPQを1辺とする平行四辺形の場合
PQPQを1辺とするとき、もう一つの頂点をS1(x1,y1)S_1(x_1, y_1)とおくと、対角線はPRPRQS1QS_1またはQRQRPS1PS_1である。
* 対角線がPRPRQS1QS_1の場合:
PRPRの中点とQS1QS_1の中点が一致する。中点の座標はそれぞれ
(1+42,2+12)=(52,32)(\frac{1+4}{2}, \frac{2+1}{2}) = (\frac{5}{2}, \frac{3}{2})
(3+x12,2+y12)(\frac{3+x_1}{2}, \frac{-2+y_1}{2})
したがって、
3+x12=52\frac{3+x_1}{2} = \frac{5}{2} より x1=2x_1 = 2
2+y12=32\frac{-2+y_1}{2} = \frac{3}{2} より y1=5y_1 = 5
よって、S1(2,5)S_1(2, 5)
* 対角線がQRQRPS1PS_1の場合:
QRQRの中点とPS1PS_1の中点が一致する。中点の座標はそれぞれ
(3+42,2+12)=(72,12)(\frac{3+4}{2}, \frac{-2+1}{2}) = (\frac{7}{2}, -\frac{1}{2})
(1+x12,2+y12)(\frac{1+x_1}{2}, \frac{2+y_1}{2})
したがって、
1+x12=72\frac{1+x_1}{2} = \frac{7}{2} より x1=6x_1 = 6
2+y12=12\frac{2+y_1}{2} = -\frac{1}{2} より y1=3y_1 = -3
よって、S1(6,3)S_1(6, -3)
ケース2:PRPRを1辺とする平行四辺形の場合
PRPRを1辺とするとき、もう一つの頂点をS2(x2,y2)S_2(x_2, y_2)とおくと、対角線はPQPQRS2RS_2またはRQRQPS2PS_2である。
* 対角線がPQPQRS2RS_2の場合:
PQPQの中点とRS2RS_2の中点が一致する。中点の座標はそれぞれ
(1+32,222)=(2,0)(\frac{1+3}{2}, \frac{2-2}{2}) = (2, 0)
(4+x22,1+y22)(\frac{4+x_2}{2}, \frac{1+y_2}{2})
したがって、
4+x22=2\frac{4+x_2}{2} = 2 より x2=0x_2 = 0
1+y22=0\frac{1+y_2}{2} = 0 より y2=1y_2 = -1
よって、S2(0,1)S_2(0, -1)
ケース3:QRQRを1辺とする平行四辺形の場合
QRQRを1辺とするとき、もう一つの頂点をS3(x3,y3)S_3(x_3, y_3)とおくと、対角線はQPQPRS3RS_3またはRPRPQS3QS_3である。
* 対角線がRPRPQS3QS_3の場合:
RPRPの中点とQS3QS_3の中点が一致する。中点の座標はそれぞれ
(4+12,1+22)=(52,32)(\frac{4+1}{2}, \frac{1+2}{2}) = (\frac{5}{2}, \frac{3}{2})
(3+x32,2+y32)(\frac{3+x_3}{2}, \frac{-2+y_3}{2})
したがって、
3+x32=52\frac{3+x_3}{2} = \frac{5}{2} より x3=2x_3 = 2
2+y32=32\frac{-2+y_3}{2} = \frac{3}{2} より y3=5y_3 = 5
よって、S3(2,5)S_3(2, 5)
これら3つのケースで、S1S_1, S2S_2, S3S_3 が全て異なる点であれば、全てが解となる。
ベクトルを用いた解法もある。平行四辺形PQRSPQRSを考えると、PS=QR\vec{PS} = \vec{QR}が成り立つ。S=(x,y)S = (x, y)とすると、
(x1,y2)=(43,1(2))=(1,3)(x-1, y-2) = (4-3, 1-(-2)) = (1, 3).
したがって、x=2x = 2, y=5y = 5 より、 S=(2,5)S=(2, 5).
平行四辺形PRQSPRQSを考えると、PS=RQ\vec{PS} = \vec{RQ}が成り立つ。S=(x,y)S = (x, y)とすると、
(x1,y2)=(34,21)=(1,3)(x-1, y-2) = (3-4, -2-1) = (-1, -3).
したがって、x=0x = 0, y=1y = -1 より、 S=(0,1)S=(0, -1).
平行四辺形PQSRPQSRを考えると、PS=QS\vec{PS} = \vec{QS}が成り立つ。誤り. PQ=RS\vec{PQ} = \vec{RS}が成り立つ。S=(x,y)S = (x, y)とすると、
(31,22)=(4x,1y)(3-1, -2-2) = (4-x, 1-y)
(2,4)=(4x,1y)(2, -4) = (4-x, 1-y)
2=4x2 = 4-x より x=2x=2.
4=1y-4 = 1-y より y=5y=5.
S(2,5)S(2,5).これはすでに求めた点。
平行四辺形PRSQPRSQを考えると、PR=QS\vec{PR} = \vec{QS}が成り立つ。S=(x,y)S = (x, y)とすると、
(41,12)=(3x,2y)(4-1, 1-2) = (3-x, -2-y)
(3,1)=(3x,2y)(3, -1) = (3-x, -2-y)
3=3x3 = 3-x より x=0x=0.
1=2y-1 = -2-y より y=1y=-1.
S(0,1)S(0,-1).これはすでに求めた点。
平行四辺形SRPQSRPQを考えると、SR=PQ\vec{SR} = \vec{PQ}が成り立つ。S=(x,y)S = (x, y)とすると、
(4x,1y)=(31,22)(4-x, 1-y) = (3-1, -2-2)
(4x,1y)=(2,4)(4-x, 1-y) = (2, -4)
4x=24-x = 2 より x=2x=2.
1y=41-y = -4 より y=5y=5.
S(2,5)S(2,5).これはすでに求めた点。
平行四辺形SPQRSPQRを考えると、SP=RQ\vec{SP} = \vec{RQ}が成り立つ。S=(x,y)S = (x, y)とすると、
(1x,2y)=(34,21)(1-x, 2-y) = (3-4, -2-1)
(1x,2y)=(1,3)(1-x, 2-y) = (-1, -3)
1x=11-x = -1 より x=6x=6.
2y=32-y = -3 より y=5y=5.
S(2,5)S(2,5).これはすでに求めた点。
P+RQ=(1+43,2+1(2))=(2,5)P+R-Q= (1+4-3,2+1-(-2))=(2,5)
P+QR=(1+34,221)=(0,1)P+Q-R= (1+3-4,2-2-1)=(0,-1)
Q+RP=(3+41,2+12)=(6,3)Q+R-P= (3+4-1,-2+1-2)=(6,-3)
よって、求める点の座標は、(2, 5), (0, -1), (6, -3)である。

3. 最終的な答え

(2, 5), (0, -1), (6, -3)

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