方程式 $(x^2 - 1)\cos x + \sqrt{2}\sin x - 1 = 0$ が、開区間 $(0, 1)$ において実数解を持つことを示す問題です。

解析学中間値の定理方程式実数解三角関数連続関数
2025/6/11

1. 問題の内容

方程式 (x21)cosx+2sinx1=0(x^2 - 1)\cos x + \sqrt{2}\sin x - 1 = 0 が、開区間 (0,1)(0, 1) において実数解を持つことを示す問題です。

2. 解き方の手順

中間値の定理を利用します。
まず、関数 f(x)=(x21)cosx+2sinx1f(x) = (x^2 - 1)\cos x + \sqrt{2}\sin x - 1 を定義します。f(x)f(x) は連続関数です。
次に、f(0)f(0)f(1)f(1) の符号を調べます。
f(0)=(021)cos0+2sin01=(1)(1)+2(0)1=11=2<0f(0) = (0^2 - 1)\cos 0 + \sqrt{2}\sin 0 - 1 = (-1)(1) + \sqrt{2}(0) - 1 = -1 - 1 = -2 < 0
f(1)=(121)cos1+2sin11=(0)cos1+2sin11=2sin11f(1) = (1^2 - 1)\cos 1 + \sqrt{2}\sin 1 - 1 = (0)\cos 1 + \sqrt{2}\sin 1 - 1 = \sqrt{2}\sin 1 - 1
sin1\sin 1 の値は、1 ラジアンにおける正弦の値です。11 ラジアンは約 57.357.3 度なので、0<1<π20 < 1 < \frac{\pi}{2} であることがわかります。
sinx\sin x(0,π2)(0, \frac{\pi}{2}) で増加関数なので、sin1>0\sin 1 > 0 です。
また、sinπ4=220.707\sin \frac{\pi}{4} = \frac{\sqrt{2}}{2} \approx 0.707 なので、sin1\sin 10.7070.707 より大きく、11 より小さい値であると考えられます。
sin(π3)=320.866\sin(\frac{\pi}{3}) = \frac{\sqrt{3}}{2} \approx 0.866.
f(1)=2sin11>201=1f(1) = \sqrt{2}\sin 1 - 1 > \sqrt{2} * 0 - 1 = -1
π21.57\frac{\pi}{2} \approx 1.57 より 1<π21 < \frac{\pi}{2} なので、sin1<1\sin 1 < 1 となります。
sin1>sin(π4)=22\sin 1 > \sin(\frac{\pi}{4}) = \frac{\sqrt{2}}{2} より、2sin1>2(22)=1\sqrt{2}\sin 1 > \sqrt{2}(\frac{\sqrt{2}}{2}) = 1
したがって、 f(1)=2sin11>11=0f(1) = \sqrt{2}\sin 1 - 1 > 1-1 = 0
f(0)=2<0f(0) = -2 < 0 であり、f(1)=2sin11>0f(1) = \sqrt{2} \sin 1 - 1 > 0 なので、中間値の定理より、開区間 (0,1)(0, 1)f(x)=0f(x) = 0 となる実数 cc が少なくとも1つ存在します。
したがって、方程式 (x21)cosx+2sinx1=0(x^2 - 1)\cos x + \sqrt{2}\sin x - 1 = 0 は、開区間 (0,1)(0, 1) において実数解を持つことが示されました。

3. 最終的な答え

方程式 (x21)cosx+2sinx1=0(x^2 - 1)\cos x + \sqrt{2}\sin x - 1 = 0 は、開区間 (0,1)(0, 1) において実数解を持つ。

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