(1) 関数 $f(x) = x + 2\cos x$ ($0 \le x \le \pi$) について、$f(x)$ が減少し、かつ $y = f(x)$ のグラフが上に凸となる $x$ の値の範囲を求める。 (2) 関数 $f(x) = xe^x$ ($-3 \le x \le 3$) について、$f(x)$ が減少し、かつ $y = f(x)$ のグラフが下に凸となる $x$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

(1) 関数 $f(x) = x + 2\cos x$ ($0 \le x \le \pi$) について、$f(x)$ が減少し、かつ $y = f(x)$ のグラフが上に凸となる $x$ の値の範囲を求める。

(2) 関数 $f(x) = xe^x$ ($-3 \le x \le 3$) について、$f(x)$ が減少し、かつ $y = f(x)$ のグラフが下に凸となる $x$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)

$f(x) = x + 2\cos x$

$f'(x) = 1 - 2\sin x$

$f''(x) = -2\cos x$

$f(x)$ が減少するための条件は $f'(x) < 0$ であるから、

$1 - 2\sin x < 0$

$\sin x > \frac{1}{2}$

$0 \le x \le \pi$ の範囲で $\frac{\pi}{6} < x < \frac{5\pi}{6}$

$y = f(x)$ のグラフが上に凸となるための条件は $f''(x) < 0$ であるから、

$-2\cos x < 0$

$\cos x > 0$

$0 \le x \le \pi$ の範囲で $0 \le x < \frac{\pi}{2}$

よって、$f(x)$ が減少し、かつ $y = f(x)$ のグラフが上に凸となるのは、

$\frac{\pi}{6} < x < \frac{5\pi}{6}$ かつ $0 \le x < \frac{\pi}{2}$ を満たす範囲なので、

$\frac{\pi}{6} < x < \frac{\pi}{2}$

(2)

$f(x) = xe^x$

$f'(x) = e^x + xe^x = (x+1)e^x$

$f''(x) = e^x + (x+1)e^x = (x+2)e^x$

$f(x)$ が減少するための条件は $f'(x) < 0$ であるから、

$(x+1)e^x < 0$

$e^x > 0$ より、$x+1 < 0$

$x < -1$

$y = f(x)$ のグラフが下に凸となるための条件は $f''(x) > 0$ であるから、

$(x+2)e^x > 0$

$e^x > 0$ より、$x+2 > 0$

$x > -2$

よって、$f(x)$ が減少し、かつ $y = f(x)$ のグラフが下に凸となるのは、

$x < -1$ かつ $x > -2$ を満たす範囲なので、

$-2 < x < -1$

3. 最終的な答え

(1) $\frac{\pi}{6} < x < \frac{\pi}{2}$

(2) $-2 < x < -1$