関数 $y = \cos^{-1}(\frac{x}{a})$ が与えられたとき、その導関数 $y' = -\frac{1}{\sqrt{a^2 - x^2}}$ となることを証明する。ただし、$a > 0$ とする。

解析学導関数逆三角関数微分合成関数の微分
2025/6/11

1. 問題の内容

関数 y=cos1(xa)y = \cos^{-1}(\frac{x}{a}) が与えられたとき、その導関数 y=1a2x2y' = -\frac{1}{\sqrt{a^2 - x^2}} となることを証明する。ただし、a>0a > 0 とする。

2. 解き方の手順

まず、y=cos1(xa)y = \cos^{-1}(\frac{x}{a}) を変形して、
cosy=xa\cos y = \frac{x}{a}
を得る。
次に、両辺を xx で微分する。左辺は合成関数の微分を用いる。
ddx(cosy)=ddx(xa)\frac{d}{dx}(\cos y) = \frac{d}{dx}(\frac{x}{a})
sinydydx=1a-\sin y \frac{dy}{dx} = \frac{1}{a}
したがって、
dydx=1asiny\frac{dy}{dx} = -\frac{1}{a \sin y}
ここで、siny\sin ycosy\cos y で表すことを考える。
sin2y+cos2y=1\sin^2 y + \cos^2 y = 1 より、
siny=1cos2y\sin y = \sqrt{1 - \cos^2 y}0yπ0 \leq y \leq \pi より siny0\sin y \geq 0 なので正の平方根を取る。)
cosy=xa\cos y = \frac{x}{a} を代入すると、
siny=1(xa)2=1x2a2=a2x2a2=a2x2a\sin y = \sqrt{1 - (\frac{x}{a})^2} = \sqrt{1 - \frac{x^2}{a^2}} = \sqrt{\frac{a^2 - x^2}{a^2}} = \frac{\sqrt{a^2 - x^2}}{a}
これを dydx\frac{dy}{dx} の式に代入すると、
dydx=1aa2x2a=1a2x2\frac{dy}{dx} = -\frac{1}{a \cdot \frac{\sqrt{a^2 - x^2}}{a}} = -\frac{1}{\sqrt{a^2 - x^2}}

3. 最終的な答え

y=1a2x2y' = -\frac{1}{\sqrt{a^2 - x^2}}

「解析学」の関連問題

次の極限を求めよ。 $\lim_{x \to 0} \frac{\sin^2(2x)}{1 - \cos x}$

極限三角関数ロピタルの定理
2025/6/13

以下の3つの逆三角関数について、それぞれ - 定義の説明 - 定義域と値域 - グラフ を答える問題です。 (1) 逆正弦関数: $y = \sin^{-1}x$ (または $y = \arcsin ...

逆三角関数定義域値域グラフarcsinarccosarctan
2025/6/13

問題は、次の2つの関数のグラフの概形を描くことです。 (1) $y = x + \frac{1}{x}$ (2) $y = \frac{x^2 - 3x + 4}{2x - 2}$

関数のグラフ微分増減表漸近線極値
2025/6/13

問題53について、以下の4つの問題を解きます。 (1) $\sin^{-1}\frac{1}{2}$, $\cos^{-1}\left(-\frac{\sqrt{3}}{2}\right)$, $\t...

逆三角関数三角関数arcsinarccosarctan
2025/6/13

次の2つの曲線について、凹凸を調べ、変曲点があれば求める。 (1) $y = x^4 + 2x^3 + 1$ (2) $y = xe^x$

微分凹凸変曲点導関数
2025/6/13

与えられた2つの曲線の凹凸を調べる問題です。 (1) $y = x^4 - 2x^2 + 1$ (2) $y = x + \cos(2x)$ ($0 \leq x \leq \pi$)

微分凹凸2階微分関数のグラフ
2025/6/13

与えられた2つの曲線について、凹凸を調べる問題です。 (1) $y = x^4 - 2x^2 + 1$ (2) $y = x + \cos(2x) \quad (0 \le x \le \pi)$

微分凹凸2階微分変曲点
2025/6/13

曲線 $y = e^x + e^{-x}$ の凹凸を調べよ。

微分凹凸指数関数関数の解析
2025/6/13

与えられた2つの関数の極値を求めます。 (1) $f(x) = |x|\sqrt{x+3}$ (2) $f(x) = |x^2 - 4| + 2x$

関数の極値絶対値微分場合分け
2025/6/13

以下の不定積分を計算します。 $\int \frac{2x+3}{\sqrt{x^2+3x-4}} dx$

積分不定積分ルート置換積分
2025/6/13