集合Mの部分集合A, B, Cについて、以下の(1)から(6)を示します。 (1) $A \subset B \implies A \cap C \subset B \cap C$ (2) $A \cap B = A \implies A \subset B$ (3) $A \subset B \iff A \cap B^c = \emptyset$ (4) $(A \cup B) \times C = (A \times C) \cup (B \times C)$ (5) $B \subset A \implies B \setminus C \subset A \setminus C$ (6) $A \cap B = \emptyset \iff A \setminus B = A$

離散数学集合論集合演算部分集合ベン図
2025/6/11
はい、承知いたしました。画像の問題を解きます。

1. 問題の内容

集合Mの部分集合A, B, Cについて、以下の(1)から(6)を示します。
(1) AB    ACBCA \subset B \implies A \cap C \subset B \cap C
(2) AB=A    ABA \cap B = A \implies A \subset B
(3) AB    ABc=A \subset B \iff A \cap B^c = \emptyset
(4) (AB)×C=(A×C)(B×C)(A \cup B) \times C = (A \times C) \cup (B \times C)
(5) BA    BCACB \subset A \implies B \setminus C \subset A \setminus C
(6) AB=    AB=AA \cap B = \emptyset \iff A \setminus B = A

2. 解き方の手順

(1)
ABA \subset Bを仮定します。xACx \in A \cap Cを任意にとると、xAx \in AかつxCx \in Cです。仮定よりxAx \in AならばxBx \in Bなので、xBx \in BかつxCx \in Cとなり、xBCx \in B \cap Cです。したがって、ACBCA \cap C \subset B \cap Cが成り立ちます。
(2)
AB=AA \cap B = Aを仮定します。xAx \in Aを任意にとると、AB=AA \cap B = Aより、xABx \in A \cap Bなので、xAx \in AかつxBx \in Bです。特にxBx \in Bであるので、ABA \subset Bが成り立ちます。
(3)
(    \implies) ABA \subset Bを仮定します。xABcx \in A \cap B^cを任意にとると、xAx \in AかつxBcx \in B^cです。xAx \in AならばxBx \in Bなので、xBcx \notin B^cとなり矛盾します。したがって、ABc=A \cap B^c = \emptysetです。
(    \impliedby) ABc=A \cap B^c = \emptysetを仮定します。xAx \in Aを任意にとると、ABc=A \cap B^c = \emptysetより、xABcx \notin A \cap B^cなので、xBcx \notin B^cです。したがって、xBx \in Bとなり、ABA \subset Bが成り立ちます。
(4)
x(AB)×Cx \in (A \cup B) \times Cを任意にとると、x=(y,z)x = (y, z)かつyABy \in A \cup BかつzCz \in Cです。yABy \in A \cup Bより、yAy \in AまたはyBy \in Bです。
yAy \in Aのとき、x=(y,z)A×Cx = (y, z) \in A \times Cなので、x(A×C)(B×C)x \in (A \times C) \cup (B \times C)です。
yBy \in Bのとき、x=(y,z)B×Cx = (y, z) \in B \times Cなので、x(A×C)(B×C)x \in (A \times C) \cup (B \times C)です。
したがって、(AB)×C(A×C)(B×C)(A \cup B) \times C \subset (A \times C) \cup (B \times C)です。
x(A×C)(B×C)x \in (A \times C) \cup (B \times C)を任意にとると、xA×Cx \in A \times CまたはxB×Cx \in B \times Cです。
xA×Cx \in A \times Cのとき、x=(y,z)x = (y, z)かつyAy \in AかつzCz \in Cです。yAy \in AならばyABy \in A \cup Bなので、x=(y,z)(AB)×Cx = (y, z) \in (A \cup B) \times Cです。
xB×Cx \in B \times Cのとき、x=(y,z)x = (y, z)かつyBy \in BかつzCz \in Cです。yBy \in BならばyABy \in A \cup Bなので、x=(y,z)(AB)×Cx = (y, z) \in (A \cup B) \times Cです。
したがって、(A×C)(B×C)(AB)×C(A \times C) \cup (B \times C) \subset (A \cup B) \times Cです。
以上より、(AB)×C=(A×C)(B×C)(A \cup B) \times C = (A \times C) \cup (B \times C)が成り立ちます。
(5)
BAB \subset Aを仮定します。xBCx \in B \setminus Cを任意にとると、xBx \in BかつxCx \notin Cです。BAB \subset Aより、xBx \in BならばxAx \in Aなので、xAx \in AかつxCx \notin Cとなり、xACx \in A \setminus Cです。したがって、BCACB \setminus C \subset A \setminus Cが成り立ちます。
(6)
(    \implies) AB=A \cap B = \emptysetを仮定します。xABx \in A \setminus Bを任意にとると、xAx \in AかつxBx \notin Bです。AB=A \cap B = \emptysetより、AABBに共通の要素はないので、xAx \in AならばxBx \notin Bが常に成り立ちます。したがって、AB=AA \setminus B = Aです。
(    \impliedby) AB=AA \setminus B = Aを仮定します。xABx \in A \cap Bを任意にとると、xAx \in AかつxBx \in Bです。xAx \in AならばxABx \in A \setminus Bなので、xBx \notin Bとなり矛盾します。したがって、AB=A \cap B = \emptysetです。

3. 最終的な答え

(1) AB    ACBCA \subset B \implies A \cap C \subset B \cap C
(2) AB=A    ABA \cap B = A \implies A \subset B
(3) AB    ABc=A \subset B \iff A \cap B^c = \emptyset
(4) (AB)×C=(A×C)(B×C)(A \cup B) \times C = (A \times C) \cup (B \times C)
(5) BA    BCACB \subset A \implies B \setminus C \subset A \setminus C
(6) AB=    AB=AA \cap B = \emptyset \iff A \setminus B = A

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