2次関数 $f(x) = ax^2 - 2ax + 2 - 3a$ が与えられています。ただし、$a$ は正の定数です。 (1) $f(-1)$ の値を求め、さらに $a=1$ のときの $y=f(x)$ のグラフの頂点の座標を求めます。 (2) $f(x)$ の最小値が $-6$ のとき、$a$ の値を求めます。 (3) $t$ は正の定数とします。(2) で求めた $a$ の値を用いて、$f(x)$ の $-1 \le x \le t$ における最大値を $M$ とし、2次関数 $g(x) = -x^2 - 2x + t^2$ の $-1 \le x \le t$ における最大値を $N$ とします。$N - M = 5$ となるような $t$ の値を求めます。

1. 問題の内容

2次関数 $f(x) = ax^2 - 2ax + 2 - 3a$ が与えられています。ただし、$a$ は正の定数です。

(1) $f(-1)$ の値を求め、さらに $a=1$ のときの $y=f(x)$ のグラフの頂点の座標を求めます。

(2) $f(x)$ の最小値が $-6$ のとき、$a$ の値を求めます。

(3) $t$ は正の定数とします。(2) で求めた $a$ の値を用いて、$f(x)$ の $-1 \le x \le t$ における最大値を $M$ とし、2次関数 $g(x) = -x^2 - 2x + t^2$ の $-1 \le x \le t$ における最大値を $N$ とします。$N - M = 5$ となるような $t$ の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1)

まず、$f(-1)$ を求めます。

$f(-1) = a(-1)^2 - 2a(-1) + 2 - 3a = a + 2a + 2 - 3a = 2$

したがって、$f(-1) = 2$ です。

次に、$a=1$ のとき、$f(x) = x^2 - 2x + 2 - 3 = x^2 - 2x - 1$ です。

平方完成すると、$f(x) = (x-1)^2 - 2$ となります。

よって、頂点の座標は $(1, -2)$ です。

(2)

$f(x) = ax^2 - 2ax + 2 - 3a = a(x^2 - 2x) + 2 - 3a = a(x^2 - 2x + 1 - 1) + 2 - 3a = a(x-1)^2 - a + 2 - 3a = a(x-1)^2 - 4a + 2$

$f(x)$ の最小値は $-4a + 2$ です。

最小値が $-6$ であるから、$-4a + 2 = -6$ より、$-4a = -8$ となり、$a = 2$ です。

(3)

(2)より、$a=2$ なので、$f(x) = 2x^2 - 4x + 2 - 3(2) = 2x^2 - 4x - 4$

$f(x) = 2(x-1)^2 - 6$

軸は $x=1$ で、$f(x)$ は下に凸な放物線です。

$-1 \le x \le t$ における最大値 $M$ を考えます。

場合分けをします。

(i) $t < 1$ のとき: $x=-1$ で最大となり、$M = f(-1) = 2(-1)^2 - 4(-1) - 4 = 2 + 4 - 4 = 2$

(ii) $t \ge 1$ のとき: $x=t$ で最大となり、$M = f(t) = 2t^2 - 4t - 4$

次に、$g(x) = -x^2 - 2x + t^2 = -(x^2 + 2x) + t^2 = -(x+1)^2 + 1 + t^2$

軸は $x=-1$ で、$g(x)$ は上に凸な放物線です。

$-1 \le x \le t$ における最大値 $N$ を考えます。

$x=-1$ で最大となり、$N = g(-1) = -(-1)^2 - 2(-1) + t^2 = -1 + 2 + t^2 = t^2 + 1$

$N - M = 5$ となるような $t$ の値を求めます。

(i) $t < 1$ のとき: $t^2 + 1 - 2 = 5$ より $t^2 = 6$ となり、$t = \pm\sqrt{6}$ となりますが、$t<1$ を満たさないため不適。

(ii) $t \ge 1$ のとき: $t^2 + 1 - (2t^2 - 4t - 4) = 5$ より $t^2 + 1 - 2t^2 + 4t + 4 = 5$

$-t^2 + 4t = 0$

$t(-t + 4) = 0$

$t=0$ または $t=4$

$t \ge 1$ より $t = 4$

3. 最終的な答え

(1) $f(-1) = 2$, 頂点の座標は $(1, -2)$

(2) $a = 2$

(3) $t = 4$