不良品ができる確率が0.02である製品を2500個作ったとき、不良品が30個以下である確率を求める。また、不良品が約何個以下であると90%の確率でいえるかを求める。

確率論・統計学二項分布正規分布近似確率期待値分散標準偏差
2025/6/11

1. 問題の内容

不良品ができる確率が0.02である製品を2500個作ったとき、不良品が30個以下である確率を求める。また、不良品が約何個以下であると90%の確率でいえるかを求める。

2. 解き方の手順

この問題は二項分布を正規分布で近似して解く。
まず、不良品の個数を確率変数 XX とすると、XX は二項分布 B(2500,0.02)B(2500, 0.02) に従う。
二項分布の期待値 E(X)E(X) と分散 V(X)V(X) は以下の通りである。
E(X)=np=2500×0.02=50E(X) = np = 2500 \times 0.02 = 50
V(X)=np(1p)=2500×0.02×(10.02)=2500×0.02×0.98=49V(X) = np(1-p) = 2500 \times 0.02 \times (1-0.02) = 2500 \times 0.02 \times 0.98 = 49
標準偏差 σ\sigmaσ=V(X)=49=7\sigma = \sqrt{V(X)} = \sqrt{49} = 7 である。
二項分布を正規分布で近似するため、連続性の補正を行う。
P(X30)P(X \leq 30) を正規分布で近似する際は、P(X30.5)P(X \leq 30.5) と考える。
標準化変数 ZZ は、
Z=XE(X)σZ = \frac{X - E(X)}{\sigma}
である。
Z=30.5507=19.572.786Z = \frac{30.5 - 50}{7} = \frac{-19.5}{7} \approx -2.786
P(X30.5)=P(Z2.786)P(X \leq 30.5) = P(Z \leq -2.786)
標準正規分布表から、P(Z2.79)0.0026P(Z \leq -2.79) \approx 0.0026 である。
次に、不良品が約何個以下であると90%の確率でいえるかを求める。
P(Xk)=0.9P(X \leq k) = 0.9 となる kk を求める。
Z=k507Z = \frac{k - 50}{7}
標準正規分布表から、P(Z1.28)0.9P(Z \leq 1.28) \approx 0.9 なので、
k507=1.28\frac{k - 50}{7} = 1.28
k50=7×1.28=8.96k - 50 = 7 \times 1.28 = 8.96
k=50+8.96=58.96k = 50 + 8.96 = 58.96
したがって、不良品が58個以下であると約90%の確率でいえる。

3. 最終的な答え

不良品が30個以下である確率は約0.0026である。
不良品が約58個以下であると90%の確率でいえる。

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