座標平面上に点O(0, 0), A(1, 1)がある。直線$l$の方程式は$y = -ax + 2a + 2$で与えられている。ただし、$a$は正の実数である。 (1) 直線$l$に関して点Aと対称な点A'の座標を求める。 (2) 点Pが直線$l$上を動くとき、$OP + PA$の最小値を$a$を用いて表す。 (3) (2)で求めた$OP + PA$の最小値を$f(a)$とするとき、$f(a)$を最大にするような$a$の値を求める。

幾何学座標平面直線対称点距離最小値数式処理
2025/6/11

1. 問題の内容

座標平面上に点O(0, 0), A(1, 1)がある。直線llの方程式はy=ax+2a+2y = -ax + 2a + 2で与えられている。ただし、aaは正の実数である。
(1) 直線llに関して点Aと対称な点A'の座標を求める。
(2) 点Pが直線ll上を動くとき、OP+PAOP + PAの最小値をaaを用いて表す。
(3) (2)で求めたOP+PAOP + PAの最小値をf(a)f(a)とするとき、f(a)f(a)を最大にするようなaaの値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 点A(1, 1)と直線l:y=ax+2a+2l: y = -ax + 2a + 2に関して対称な点A'(x', y')を求める。
線分AA'の中点Mは直線ll上にある。Mの座標は(x+12,y+12)\left(\frac{x'+1}{2}, \frac{y'+1}{2}\right)
Mがll上にあるので、
y+12=ax+12+2a+2\frac{y'+1}{2} = -a\frac{x'+1}{2} + 2a + 2
y+1=a(x+1)+4a+4y' + 1 = -a(x' + 1) + 4a + 4
y=ax+3a+3y' = -ax' + 3a + 3 ...(1)
線分AA'は直線llと直交する。直線llの傾きはa-aなので、AA'の傾きは1a\frac{1}{a}
y1x1=1a\frac{y'-1}{x'-1} = \frac{1}{a}
y1=1a(x1)y' - 1 = \frac{1}{a}(x' - 1)
aya=x1ay' - a = x' - 1
x=aya+1x' = ay' - a + 1 ...(2)
(1)を(2)に代入して、
x=a(ax+3a+3)a+1x' = a(-ax' + 3a + 3) - a + 1
x=a2x+3a2+3aa+1x' = -a^2x' + 3a^2 + 3a - a + 1
x+a2x=3a2+2a+1x' + a^2x' = 3a^2 + 2a + 1
(1+a2)x=3a2+2a+1(1 + a^2)x' = 3a^2 + 2a + 1
x=3a2+2a+1a2+1x' = \frac{3a^2 + 2a + 1}{a^2 + 1}
(1)に代入して、
y=a3a2+2a+1a2+1+3a+3y' = -a\frac{3a^2 + 2a + 1}{a^2 + 1} + 3a + 3
y=3a32a2a+3a3+3a+3a2+3a2+1y' = \frac{-3a^3 - 2a^2 - a + 3a^3 + 3a + 3a^2 + 3}{a^2 + 1}
y=a2+2a+3a2+1y' = \frac{a^2 + 2a + 3}{a^2 + 1}
したがって、A'の座標は(3a2+2a+1a2+1,a2+2a+3a2+1)\left(\frac{3a^2 + 2a + 1}{a^2 + 1}, \frac{a^2 + 2a + 3}{a^2 + 1}\right)
(2) OP+PAOP + PAの最小値はOP+PAOP + PA'である。
Pが直線ll上にあるとき、OP+PAOAOP + PA \ge OA'となり、最小値はOAOA'である。
OA=(3a2+2a+1a2+1)2+(a2+2a+3a2+1)2OA' = \sqrt{\left(\frac{3a^2 + 2a + 1}{a^2 + 1}\right)^2 + \left(\frac{a^2 + 2a + 3}{a^2 + 1}\right)^2}
OA=(3a2+2a+1)2+(a2+2a+3)2a2+1OA' = \frac{\sqrt{(3a^2 + 2a + 1)^2 + (a^2 + 2a + 3)^2}}{a^2 + 1}
OA=9a4+4a2+1+12a3+6a2+4a+a4+4a2+9+4a3+6a2+12aa2+1OA' = \frac{\sqrt{9a^4 + 4a^2 + 1 + 12a^3 + 6a^2 + 4a + a^4 + 4a^2 + 9 + 4a^3 + 6a^2 + 12a}}{a^2 + 1}
OA=10a4+16a3+16a2+16a+10a2+1OA' = \frac{\sqrt{10a^4 + 16a^3 + 16a^2 + 16a + 10}}{a^2 + 1}
f(a)=10a4+16a3+16a2+16a+10a2+1f(a) = \frac{\sqrt{10a^4 + 16a^3 + 16a^2 + 16a + 10}}{a^2 + 1}
(3)
f(a)=10a4+16a3+16a2+16a+10(a2+1)2f(a) = \sqrt{\frac{10a^4 + 16a^3 + 16a^2 + 16a + 10}{(a^2 + 1)^2}}
f(a)=10a4+16a3+16a2+16a+10a4+2a2+1f(a) = \sqrt{\frac{10a^4 + 16a^3 + 16a^2 + 16a + 10}{a^4 + 2a^2 + 1}}
f(a)=10(a4+1)+16a(a2+1)+16a2a4+2a2+1f(a) = \sqrt{\frac{10(a^4 + 1) + 16a(a^2 + 1) + 16a^2}{a^4 + 2a^2 + 1}}
a=1a=1のとき、A' = (3+2+1)/(1+1), (1+2+3)/(1+1) = (3, 3)
OA' = 32+32=18=32\sqrt{3^2 + 3^2} = \sqrt{18} = 3\sqrt{2}

3. 最終的な答え

(1) A'の座標: (3a2+2a+1a2+1,a2+2a+3a2+1)\left(\frac{3a^2 + 2a + 1}{a^2 + 1}, \frac{a^2 + 2a + 3}{a^2 + 1}\right)
(2) OP+PAOP + PAの最小値: f(a)=10a4+16a3+16a2+16a+10a2+1f(a) = \frac{\sqrt{10a^4 + 16a^3 + 16a^2 + 16a + 10}}{a^2 + 1}
(3) a=1a = 1

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