座標空間内に3点A(1, 0, 0), B(0, 1, 0), C(0, 0, 1) があり、これらの点が定める平面を$\alpha$とする。また、2点D(1, 1, 2), E(1, 1, 1)がある。 (1) Dから平面$\alpha$に下ろした垂線の足をHとするとき、Hの座標を求めよ。 (2) 点Pが平面$\alpha$上を動くとき、$DP + PE$の最小値を求めよ。また、そのときのPの座標を求めよ。

幾何学空間ベクトル平面の方程式垂線距離最小値
2025/6/12

1. 問題の内容

座標空間内に3点A(1, 0, 0), B(0, 1, 0), C(0, 0, 1) があり、これらの点が定める平面をα\alphaとする。また、2点D(1, 1, 2), E(1, 1, 1)がある。
(1) Dから平面α\alphaに下ろした垂線の足をHとするとき、Hの座標を求めよ。
(2) 点Pが平面α\alpha上を動くとき、DP+PEDP + PEの最小値を求めよ。また、そのときのPの座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
平面α\alphaの方程式を求める。平面α\alphaは点A, B, Cを通るので、AB=(1,1,0)\vec{AB} = (-1, 1, 0)AC=(1,0,1)\vec{AC} = (-1, 0, 1)である。
平面α\alphaの法線ベクトルをn=(a,b,c)\vec{n} = (a, b, c)とすると、nAB=0\vec{n} \cdot \vec{AB} = 0nAC=0\vec{n} \cdot \vec{AC} = 0となる。
a+b=0-a + b = 0a+c=0-a + c = 0より、a=b=ca = b = cとなる。
よって、n=(1,1,1)\vec{n} = (1, 1, 1)とできる。
平面α\alphaの方程式は1(x1)+1(y0)+1(z0)=01(x - 1) + 1(y - 0) + 1(z - 0) = 0より、x+y+z1=0x + y + z - 1 = 0となる。
したがって、平面α\alphaの方程式はx+y+z=1x + y + z = 1である。
直線DHは平面α\alphaの法線ベクトルn=(1,1,1)\vec{n} = (1, 1, 1)に平行なので、直線DHの式は、
(x,y,z)=(1,1,2)+t(1,1,1)=(1+t,1+t,2+t)(x, y, z) = (1, 1, 2) + t(1, 1, 1) = (1 + t, 1 + t, 2 + t)と表せる。
点Hは平面α\alpha上にあるので、(1+t)+(1+t)+(2+t)=1(1 + t) + (1 + t) + (2 + t) = 1を満たす。
4+3t=14 + 3t = 1より、3t=33t = -3、よってt=1t = -1となる。
したがって、点Hの座標は(11,11,21)=(0,0,1)(1 - 1, 1 - 1, 2 - 1) = (0, 0, 1)である。
(2)
点Eから平面α\alphaに下ろした垂線の足をIとすると、点Iの座標は直線EI上の点なので、
(x,y,z)=(1,1,1)+s(1,1,1)=(1+s,1+s,1+s)(x, y, z) = (1, 1, 1) + s(1, 1, 1) = (1 + s, 1 + s, 1 + s)と表せる。
点Iは平面α\alpha上にあるので、(1+s)+(1+s)+(1+s)=1(1 + s) + (1 + s) + (1 + s) = 1を満たす。
3+3s=13 + 3s = 1より、3s=23s = -2、よってs=23s = -\frac{2}{3}となる。
したがって、点Iの座標は(123,123,123)=(13,13,13)(1 - \frac{2}{3}, 1 - \frac{2}{3}, 1 - \frac{2}{3}) = (\frac{1}{3}, \frac{1}{3}, \frac{1}{3})である。
DP+PE=DP+PI+IEDI+IEDP + PE = DP + PI + IE \ge DI + IEとなる。
DP+PEDP + PEが最小となるのは、点D, P, Iが一直線上にあるときである。
すなわち、点Pは線分DIと平面α\alphaの交点である。
点Iの座標は(13,13,13)(\frac{1}{3}, \frac{1}{3}, \frac{1}{3})であり、点Dの座標は(1,1,2)(1, 1, 2)である。
DI=(131,131,132)=(23,23,53)\vec{DI} = (\frac{1}{3} - 1, \frac{1}{3} - 1, \frac{1}{3} - 2) = (-\frac{2}{3}, -\frac{2}{3}, -\frac{5}{3})
直線DIの式は(x,y,z)=(1,1,2)+u(23,23,53)(x, y, z) = (1, 1, 2) + u(-\frac{2}{3}, -\frac{2}{3}, -\frac{5}{3})と表せる。
点Pの座標を(123u,123u,253u)(1 - \frac{2}{3}u, 1 - \frac{2}{3}u, 2 - \frac{5}{3}u)とする。
点Pは平面α\alpha上にあるので、(123u)+(123u)+(253u)=1(1 - \frac{2}{3}u) + (1 - \frac{2}{3}u) + (2 - \frac{5}{3}u) = 1を満たす。
493u=14 - \frac{9}{3}u = 1より、43u=14 - 3u = 13u=33u = 3、よってu=1u = 1となる。
したがって、点Pの座標は(123,123,253)=(13,13,13)(1 - \frac{2}{3}, 1 - \frac{2}{3}, 2 - \frac{5}{3}) = (\frac{1}{3}, \frac{1}{3}, \frac{1}{3})である。
IE=113=23IE = 1 - \frac{1}{3} = \frac{2}{3}である。
DI=(131)2+(131)2+(132)2=49+49+259=339=333DI = \sqrt{(\frac{1}{3} - 1)^2 + (\frac{1}{3} - 1)^2 + (\frac{1}{3} - 2)^2} = \sqrt{\frac{4}{9} + \frac{4}{9} + \frac{25}{9}} = \sqrt{\frac{33}{9}} = \frac{\sqrt{33}}{3}
DP+PEDP + PEの最小値はDI+IE=333+23=33+23DI + IE = \frac{\sqrt{33}}{3} + \frac{2}{3} = \frac{\sqrt{33} + 2}{3}である。

3. 最終的な答え

(1) Hの座標は (0,0,1)(0, 0, 1)
(2) DP+PEDP + PEの最小値は 33+23\frac{\sqrt{33} + 2}{3}、そのときのPの座標は (13,13,13)(\frac{1}{3}, \frac{1}{3}, \frac{1}{3})

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