問題は以下の通りです。 $k > 1$とし、曲線 $y = e^{-kx^2}$ を $C$ とする。 (1) 曲線 $C$ 上の点 $(x_0, e^{-kx_0^2})$ における法線が原点 $O$ を通るような $x_0$ をすべて求めよ。 (2) 曲線 $C$ 上の点における法線で、原点 $O$ を通り、傾きが1のものが存在するとする。このとき、定数 $k$ の値を求めよ。

解析学微分法線指数関数極限
2025/6/11

1. 問題の内容

問題は以下の通りです。
k>1k > 1とし、曲線 y=ekx2y = e^{-kx^2}CC とする。
(1) 曲線 CC 上の点 (x0,ekx02)(x_0, e^{-kx_0^2}) における法線が原点 OO を通るような x0x_0 をすべて求めよ。
(2) 曲線 CC 上の点における法線で、原点 OO を通り、傾きが1のものが存在するとする。このとき、定数 kk の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
曲線 C:y=ekx2C: y = e^{-kx^2} を微分すると、
dydx=ekx2(2kx)=2kxekx2\frac{dy}{dx} = e^{-kx^2} \cdot (-2kx) = -2kxe^{-kx^2}
(x0,ekx02)(x_0, e^{-kx_0^2}) における接線の傾きは、
2kx0ekx02-2kx_0e^{-kx_0^2}
したがって、法線の傾きは、
12kx0ekx02\frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} (ただし、x00x_0 \ne 0
(x0,ekx02)(x_0, e^{-kx_0^2}) における法線の方程式は、
yekx02=12kx0ekx02(xx0)y - e^{-kx_0^2} = \frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} (x - x_0)
この法線が原点 (0,0)(0, 0) を通るので、代入すると、
ekx02=12kx0ekx02(x0)-e^{-kx_0^2} = \frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} (-x_0)
ekx02=12kekx02-e^{-kx_0^2} = -\frac{1}{2ke^{-kx_0^2}}
e2kx02=12ke^{-2kx_0^2} = \frac{1}{2k}
両辺の自然対数をとると、
2kx02=ln12k=ln2k-2kx_0^2 = \ln \frac{1}{2k} = - \ln 2k
x02=ln2k2kx_0^2 = \frac{\ln 2k}{2k}
x0=±ln2k2kx_0 = \pm \sqrt{\frac{\ln 2k}{2k}}
ここで、x0=0x_0 = 0 のとき、点 (0,1)(0, 1) における接線の傾きは 00 なので法線は x=0x=0 となる。これは原点を通るので、x0=0x_0=0も解である。
したがって、x0=0,±ln2k2kx_0 = 0, \pm \sqrt{\frac{\ln 2k}{2k}}
(2)
(1)より、法線の傾きは 12kx0ekx02\frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} であり、これが1に等しいので、
12kx0ekx02=1\frac{1}{2kx_0e^{-kx_0^2}} = 1
2kx0ekx02=12kx_0e^{-kx_0^2} = 1
x0ekx02=12kx_0e^{-kx_0^2} = \frac{1}{2k}
法線は原点を通るので、法線の方程式は y=xy=x である。
これは点 (x0,ekx02)(x_0, e^{-kx_0^2}) を通るので、
ekx02=x0e^{-kx_0^2} = x_0
これを、x0ekx02=12kx_0e^{-kx_0^2} = \frac{1}{2k} に代入すると、
x02=12kx_0^2 = \frac{1}{2k}
x0=±12kx_0 = \pm \frac{1}{\sqrt{2k}}
ekx02=x0e^{-kx_0^2} = x_0 に代入すると、
ek12k=e1/2=x0e^{-k\frac{1}{2k}} = e^{-1/2} = x_0
x0=1ex_0 = \frac{1}{\sqrt{e}}
したがって、1e=±12k\frac{1}{\sqrt{e}} = \pm \frac{1}{\sqrt{2k}}
1e=12k\frac{1}{e} = \frac{1}{2k}
2k=e2k = e
k=e2k = \frac{e}{2}

3. 最終的な答え

(1) x0=0,±ln2k2kx_0 = 0, \pm \sqrt{\frac{\ln 2k}{2k}}
(2) k=e2k = \frac{e}{2}

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