関数 $y = \sin^{-1}(-\sin x)$ のグラフを描く問題です。

解析学逆三角関数グラフ周期関数sin関数場合分け
2025/6/14

1. 問題の内容

関数 y=sin1(sinx)y = \sin^{-1}(-\sin x) のグラフを描く問題です。

2. 解き方の手順

まず、逆正弦関数の性質と、正弦関数の性質を利用して関数を簡略化します。
* sin1(x)=sin1(x)\sin^{-1}(-x) = -\sin^{-1}(x) という性質を利用します。
したがって、
y=sin1(sinx)=sin1(sinx)y = \sin^{-1}(-\sin x) = -\sin^{-1}(\sin x) となります。
* sin1(sinx)\sin^{-1}(\sin x) の値は xx ではなく、π2sin1(sinx)π2-\frac{\pi}{2} \leq \sin^{-1}(\sin x) \leq \frac{\pi}{2} の範囲になければなりません。したがって、場合分けが必要です。
* π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} のとき、sin1(sinx)=x\sin^{-1}(\sin x) = x となります。
このとき、y=xy = -x です。
* π2x3π2\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{3\pi}{2} のとき、xx の値を π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x' \le \frac{\pi}{2} の範囲に変換する必要があります。
x=πxx' = \pi - x とすると、sinx=sin(πx)\sin x = \sin (\pi - x) となります。
したがって、sin1(sinx)=sin1(sin(πx))=πx\sin^{-1}(\sin x) = \sin^{-1}(\sin(\pi - x)) = \pi - x となります。
このとき、y=(πx)=xπy = -(\pi - x) = x - \pi です。
* 一般に、sin1(sinx)\sin^{-1}(\sin x) は周期 2π2\pi の周期関数なので、上記の範囲でグラフを描き、それを繰り返します。

3. 最終的な答え

y=sin1(sinx)y = \sin^{-1}(-\sin x) のグラフは、y=sin1(sinx)y = -\sin^{-1}(\sin x) であり、
* π2xπ2-\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{\pi}{2} のとき、y=xy = -x
* π2x3π2\frac{\pi}{2} \le x \le \frac{3\pi}{2} のとき、y=xπy = x - \pi
としてグラフを描き、2π2\pi の周期で繰り返すグラフになります。
グラフは、x軸に対して点対称であり、y軸に対して奇関数です。

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