関数 $f(x) = \frac{\log x}{x}$ の増減、極値、凹凸、変曲点を調べ、グラフの概形を描く。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = \frac{\log x}{x}$ の増減、極値、凹凸、変曲点を調べ、グラフの概形を描く。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$の定義域を確認する。$\log x$が含まれているため、$x > 0$である。

次に、$f(x)$の導関数$f'(x)$を計算する。

$f(x) = \frac{\log x}{x}$を微分すると、商の微分法より、

$$f'(x) = \frac{\frac{1}{x} \cdot x - \log x \cdot 1}{x^2} = \frac{1 - \log x}{x^2}$$

$f'(x) = 0$となる$x$を求める。

$\frac{1 - \log x}{x^2} = 0$より、 $1 - \log x = 0$となる。

$\log x = 1$より、$x = e$

$f'(x)$の符号を調べる。

$0 < x < e$のとき、$f'(x) > 0$（増加）

$x > e$のとき、$f'(x) < 0$（減少）

したがって、$x = e$で極大値をとる。その値は$f(e) = \frac{\log e}{e} = \frac{1}{e}$

次に、$f''(x)$を計算する。

$f'(x) = \frac{1 - \log x}{x^2}$を微分すると、商の微分法より、

$$f''(x) = \frac{-\frac{1}{x} \cdot x^2 - (1 - \log x) \cdot 2x}{x^4} = \frac{-x - 2x + 2x \log x}{x^4} = \frac{-3x + 2x \log x}{x^4} = \frac{-3 + 2 \log x}{x^3}$$

$f''(x) = 0$となる$x$を求める。

$\frac{-3 + 2 \log x}{x^3} = 0$より、$-3 + 2 \log x = 0$となる。

$2 \log x = 3$

$\log x = \frac{3}{2}$より、$x = e^{3/2}$

$f''(x)$の符号を調べる。

$0 < x < e^{3/2}$のとき、$f''(x) < 0$（上に凸）

$x > e^{3/2}$のとき、$f''(x) > 0$（下に凸）

したがって、$x = e^{3/2}$で変曲点を持つ。その$y$座標は、$f(e^{3/2}) = \frac{\log e^{3/2}}{e^{3/2}} = \frac{3/2}{e^{3/2}} = \frac{3}{2e^{3/2}}$

まとめ

定義域: $x > 0$

極大値: $x = e$のとき、$f(e) = \frac{1}{e}$

変曲点: $x = e^{3/2}$のとき、$f(e^{3/2}) = \frac{3}{2e^{3/2}}$

$x \to 0$のとき、$f(x) \to -\infty$

$x \to \infty$のとき、$f(x) \to 0$

3. 最終的な答え

定義域: $x > 0$

極大値: $x = e$で、値は$\frac{1}{e}$

変曲点: $x = e^{3/2}$で、値は$\frac{3}{2e^{3/2}}$

グラフの概形: $x \to 0$で$-\infty$に発散し、増加して$x = e$で極大値$\frac{1}{e}$をとり、減少して$x = e^{3/2}$で変曲点$(\frac{3}{2}, \frac{3}{2e^{3/2}})$を通り、その後下に凸になりながら0に漸近する。