座標平面上に、放物線 $y=x^2$ 上の点P、円 $(x-3)^2 + (y-1)^2 = 1$ 上の点Q、直線 $y=x-4$ 上の点Rがある。 (1) QRの最小値を求める。 (2) PR+QRの最小値を求める。

幾何学座標平面放物線直線距離最小値対称移動
2025/6/12

1. 問題の内容

座標平面上に、放物線 y=x2y=x^2 上の点P、円 (x3)2+(y1)2=1(x-3)^2 + (y-1)^2 = 1 上の点Q、直線 y=x4y=x-4 上の点Rがある。
(1) QRの最小値を求める。
(2) PR+QRの最小値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円の中心をC(3,1)とする。QRの最小値は、点Cと直線 y=x4y=x-4 との距離から円の半径を引いたものである。
点C(3,1)と直線 xy4=0x-y-4=0 の距離dは、
d=31412+(1)2=22=22=2d = \frac{|3 - 1 - 4|}{\sqrt{1^2 + (-1)^2}} = \frac{|-2|}{\sqrt{2}} = \frac{2}{\sqrt{2}} = \sqrt{2}
円の半径は1なので、QRの最小値は 21\sqrt{2}-1 となる。
(2) Pは放物線 y=x2y=x^2 上、Qは円 (x3)2+(y1)2=1(x-3)^2 + (y-1)^2 = 1 上、Rは直線 y=x4y=x-4 上にある。
PR+QRの最小値を考える。
まず円の中心C(3,1)を直線 y=x4y=x-4 に関して対称移動した点をC'とする。
直線 y=x4y=x-4 の傾きは1なので、C'から直線 y=x4y=x-4 へ下ろした垂線の傾きは-1である。
C'(a,b)とすると、CC'の中点 (3+a2,1+b2)\left(\frac{3+a}{2}, \frac{1+b}{2}\right) が直線 y=x4y=x-4 上にあるので、
1+b2=3+a24\frac{1+b}{2} = \frac{3+a}{2} - 4
1+b=3+a81+b = 3+a - 8
b=a6b = a - 6
また、CC'の傾きは-1なので、
b1a3=1\frac{b-1}{a-3} = -1
b1=a+3b-1 = -a+3
b=a+4b = -a+4
これらを連立して解くと、
a6=a+4a-6 = -a+4
2a=102a = 10
a=5a = 5
b=5+4=1b = -5+4 = -1
したがって、C'(5,-1)となる。
PR + QR = PR + QC' (なぜなら、点Qは円周上の点なのでQC = QC'である)
PR + QC' の最小値は、Pが放物線 y=x2y=x^2 上にあり、C'(5,-1)が定点であることから、P, R, C'が一直線上に並ぶときである。しかし、Rは直線 y=x4y=x-4上にあるので、放物線 y=x2y=x^2 上の点Pから円の中心の対称点C'(5,-1)まで直線を引き、直線 y=x4y=x-4との交点をRとするような状況を考える。
最小値は点C'から放物線 y=x2y=x^2 までの距離から円の半径を引いた値となる。
点(5,-1)と放物線 y=x2y=x^2 の距離は、放物線上の点(t,t2)(t, t^2)と点(5,-1)の距離の最小値を考える。
d2=(t5)2+(t2+1)2=t210t+25+t4+2t2+1=t4+3t210t+26d^2 = (t-5)^2 + (t^2+1)^2 = t^2 - 10t + 25 + t^4 + 2t^2 + 1 = t^4 + 3t^2 - 10t + 26
f(t)=4t3+6t10f'(t) = 4t^3 + 6t - 10
f(t)=0f'(t) = 0 となるtを探す。
f(1)=4+610=0f'(1) = 4 + 6 - 10 = 0 なので、t=1t=1 が解の一つである。
4t3+6t10=(t1)(4t2+4t+10)4t^3 + 6t - 10 = (t-1)(4t^2 + 4t + 10)
4t2+4t+10=04t^2 + 4t + 10 = 0 は判別式 D=424410=16160=144<0D = 4^2 - 4 \cdot 4 \cdot 10 = 16 - 160 = -144 < 0 なので実数解を持たない。
したがって、 t=1t=1 のみが実数解である。
t=1t=1 のとき、点P(1,1)となり、距離は (15)2+(1+1)2=16+4=20=25\sqrt{(1-5)^2 + (1+1)^2} = \sqrt{16 + 4} = \sqrt{20} = 2\sqrt{5}
PR+QRの最小値は、2512\sqrt{5}-1

3. 最終的な答え

(1) QRの最小値:21\sqrt{2}-1
(2) PR+QRの最小値:2512\sqrt{5}-1

「幾何学」の関連問題

与えられた不等式を満たす領域を図示する問題です。具体的には以下の3つの不等式について、それぞれが表す領域を図示します。 (1) $3x + y + 2 \le 0$ (2) $2x - 3y + 6 ...

不等式領域グラフ直線
2025/6/13

(1) 円 $x^2 + y^2 = 5$ 上の点 $A(2, -1)$ における接線 $l$ の方程式を求める。 (2) 点 $(2a, a)$ を中心とする半径 $3$ の円が直線 $x - 7y...

接線円の方程式点と直線の距離
2025/6/13

3つの異なる大きさの正方形が並んでおり、一番大きい正方形の辺の長さが22cmと与えられています。一番小さい正方形の辺の長さを $x$ cm、中くらいの正方形の辺の長さを $x+2$ cmとします。正方...

正方形面積方程式図形
2025/6/13

図に示された角度の情報から、$x$ の角度を求める問題です。

角度三角形四角形内角の和
2025/6/13

図形の角度xを求める問題です。図形は2つの三角形を組み合わせた四角形であり、既知の角度は40°、60°、80°です。

角度三角形四角形内角の和対頂角
2025/6/13

長方形ABCDを対角線ACで折り、点Bが移動した点をEとし、辺ADと辺CEの交点をFとする。 (1) $\triangle AEF$と合同な三角形を選ぶ。 (2) $\triangle FAC$はどん...

幾何図形合同相似長方形折り返し二等辺三角形
2025/6/13

$\triangle ABC$と$\triangle DEF$において、$\angle B = \angle E = 90^\circ$, $AB = DE$, $AC = DF$のとき、$\tria...

三角形の合同直角三角形合同条件三平方の定理
2025/6/13

正方形ABCDを線分PQで折り返した図が与えられています。$\angle RPB = 40^\circ$のとき、以下の2つの角度を求める問題です。 (1) $\angle RPQ$の大きさ (2) $...

角度正方形折り返し図形
2025/6/13

与えられた五角形の角度の情報から、角度 $x$ を求める問題です。五角形の外角が与えられている場合、外角の和が $360^\circ$ であることを利用して解きます。

角度五角形外角内角
2025/6/13

図において、$\angle A = 25^\circ$, $\angle B = 52^\circ$, $\angle ADC = 110^\circ$ が与えられているとき、$\angle x$ の...

角度三角形内角の和
2025/6/13