都市ごみ焼却施設で採取した集じん灰の鉛(Pb)含有量のデータ(4.4, 4.7, 4.5, 4.4, 4.7, 3.7, 5.9, 5.8, 4.2)が与えられています。母集団の分散が未知であるという条件のもとで、母平均μの95%信頼区間を求めます。

確率論・統計学信頼区間標本平均標本標準偏差t分布
2025/6/12

1. 問題の内容

都市ごみ焼却施設で採取した集じん灰の鉛(Pb)含有量のデータ(4.4, 4.7, 4.5, 4.4, 4.7, 3.7, 5.9, 5.8, 4.2)が与えられています。母集団の分散が未知であるという条件のもとで、母平均μの95%信頼区間を求めます。

2. 解き方の手順

まず、与えられたデータから標本平均 xˉ\bar{x} と標本標準偏差 ss を計算します。
次に、自由度 n1n-1 のt分布を用いて、95%信頼区間を求めます。ここで、nn は標本サイズです。
ステップ1: 標本平均 xˉ\bar{x} の計算
xˉ=4.4+4.7+4.5+4.4+4.7+3.7+5.9+5.8+4.29=42.39=4.7\bar{x} = \frac{4.4 + 4.7 + 4.5 + 4.4 + 4.7 + 3.7 + 5.9 + 5.8 + 4.2}{9} = \frac{42.3}{9} = 4.7
ステップ2: 標本標準偏差 ss の計算
まず、各データ点と標本平均との差の二乗を計算します。
(4.44.7)2=0.09(4.4-4.7)^2 = 0.09
(4.74.7)2=0.0(4.7-4.7)^2 = 0.0
(4.54.7)2=0.04(4.5-4.7)^2 = 0.04
(4.44.7)2=0.09(4.4-4.7)^2 = 0.09
(4.74.7)2=0.0(4.7-4.7)^2 = 0.0
(3.74.7)2=1.0(3.7-4.7)^2 = 1.0
(5.94.7)2=1.44(5.9-4.7)^2 = 1.44
(5.84.7)2=1.21(5.8-4.7)^2 = 1.21
(4.24.7)2=0.25(4.2-4.7)^2 = 0.25
次に、これらの二乗の和を求めます。
0.09+0.0+0.04+0.09+0.0+1.0+1.44+1.21+0.25=4.120.09 + 0.0 + 0.04 + 0.09 + 0.0 + 1.0 + 1.44 + 1.21 + 0.25 = 4.12
標本分散 s2s^2 を計算します。
s2=4.1291=4.128=0.515s^2 = \frac{4.12}{9-1} = \frac{4.12}{8} = 0.515
標本標準偏差 ss を計算します。
s=0.5150.7176s = \sqrt{0.515} \approx 0.7176
ステップ3: t分布の値を求める
自由度 n1=91=8n-1 = 9-1 = 8 のt分布において、95%信頼区間に対応するt値を求めます。片側確率が0.025となるt値をtテーブルから探します。t値は t0.025,8=2.306t_{0.025, 8} = 2.306 です。
ステップ4: 信頼区間を計算する
信頼区間の式は以下の通りです。
xˉ±tα/2,n1sn\bar{x} \pm t_{\alpha/2, n-1} \cdot \frac{s}{\sqrt{n}}
信頼区間の下限:
4.72.3060.71769=4.72.3060.71763=4.72.3060.23924.70.55164.14844.7 - 2.306 \cdot \frac{0.7176}{\sqrt{9}} = 4.7 - 2.306 \cdot \frac{0.7176}{3} = 4.7 - 2.306 \cdot 0.2392 \approx 4.7 - 0.5516 \approx 4.1484
信頼区間の上限:
4.7+2.3060.71769=4.7+2.3060.71763=4.7+2.3060.23924.7+0.55165.25164.7 + 2.306 \cdot \frac{0.7176}{\sqrt{9}} = 4.7 + 2.306 \cdot \frac{0.7176}{3} = 4.7 + 2.306 \cdot 0.2392 \approx 4.7 + 0.5516 \approx 5.2516

3. 最終的な答え

95%信頼区間は 4.1484<μ<5.25164.1484 < \mu < 5.2516 です。

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