行変形を用いて逆行列を求める基本的な手順は以下の通りです。
(1) 与えられた行列 A に対して、単位行列 I を右側に並べた拡大行列 [A∣I] を作成します。 (2) 行基本変形を用いて、左側の行列 A を単位行列 I に変形します。このとき、同じ行基本変形を右側の行列 I にも適用します。 (3) 左側が単位行列になったとき、右側の行列が A の逆行列 A−1 になります。つまり、[I∣A−1] となります。 以下、各行列に対する具体的な計算手順と結果を示します。
(1) 行列 211121112 拡大行列は 211121112100010001 行基本変形を繰り返すと、
1000100013/4−1/4−1/4−1/43/4−1/4−1/4−1/43/4 したがって、逆行列は413−1−1−13−1−1−13 (2) 行列 311131113 拡大行列は 311131113100010001 行基本変形を繰り返すと、
1000100014/8−1/8−1/8−1/84/8−1/8−1/8−1/84/8 したがって、逆行列は814−1−1−14−1−1−14 (3) 行列 322232223 拡大行列は 322232223100010001 行基本変形を繰り返すと、
1000100015/7−2/7−2/7−2/75/7−2/7−2/7−2/75/7 したがって、逆行列は715−2−2−25−2−2−25