$n$ を整数とする。命題「$n^2 + 2n + 1$ が偶数ならば、$n$ は奇数である」を対偶を利用して証明する。

数論命題対偶整数偶数奇数不等式
2025/6/12
## (1) の問題

1. 問題の内容

nn を整数とする。命題「n2+2n+1n^2 + 2n + 1 が偶数ならば、nn は奇数である」を対偶を利用して証明する。

2. 解き方の手順

対偶を考える。元の命題の対偶は「nn が偶数ならば、n2+2n+1n^2 + 2n + 1 は奇数である」となる。
nn が偶数であるとき、n=2kn = 2k (kk は整数) と表せる。
このとき、
n2+2n+1=(2k)2+2(2k)+1=4k2+4k+1=2(2k2+2k)+1n^2 + 2n + 1 = (2k)^2 + 2(2k) + 1 = 4k^2 + 4k + 1 = 2(2k^2 + 2k) + 1
2k2+2k2k^2 + 2k は整数なので、n2+2n+1n^2 + 2n + 1 は奇数である。
したがって、対偶は真である。
対偶が真であるとき、元の命題も真である。

3. 最終的な答え

n2+2n+1n^2 + 2n + 1 が偶数ならば、nn は奇数である」は真である。
## (2) の問題

1. 問題の内容

m,nm, n を整数とする。命題「m2+n2m^2 + n^2 が奇数ならば、m,nm, n の少なくとも一方は奇数である」を対偶を利用して証明する。

2. 解き方の手順

対偶を考える。元の命題の対偶は「m,nm, n がともに偶数ならば、m2+n2m^2 + n^2 は偶数である」となる。
m,nm, n がともに偶数であるとき、m=2k,n=2lm = 2k, n = 2l (k,lk, l は整数) と表せる。
このとき、
m2+n2=(2k)2+(2l)2=4k2+4l2=2(2k2+2l2)m^2 + n^2 = (2k)^2 + (2l)^2 = 4k^2 + 4l^2 = 2(2k^2 + 2l^2)
2k2+2l22k^2 + 2l^2 は整数なので、m2+n2m^2 + n^2 は偶数である。
したがって、対偶は真である。
対偶が真であるとき、元の命題も真である。

3. 最終的な答え

m2+n2m^2 + n^2 が奇数ならば、m,nm, n の少なくとも一方は奇数である」は真である。
## (3) の問題

1. 問題の内容

x,yx, y を実数とする。命題「2x+3y>02x + 3y > 0 ならば、x>0x > 0 または y>0y > 0 である」を対偶を利用して証明する。

2. 解き方の手順

対偶を考える。元の命題の対偶は「x0x \le 0 かつ y0y \le 0 ならば、2x+3y02x + 3y \le 0 である」となる。
x0x \le 0 かつ y0y \le 0 であるとき、
2x02x \le 0 かつ 3y03y \le 0 である。
したがって、2x+3y02x + 3y \le 0 である。
よって、対偶は真である。
対偶が真であるとき、元の命題も真である。

3. 最終的な答え

2x+3y>02x + 3y > 0 ならば、x>0x > 0 または y>0y > 0 である」は真である。

「数論」の関連問題

5で割ると2余り、7で割ると4余る自然数の中で、100に最も近い自然数を求めます。

合同式剰余平方数整数の性質
2025/6/13

この問題は、割り算の表現、余りの計算、一次合同式の計算に関する問題です。具体的には、以下の8つの問題を解く必要があります。 1. 216 ÷ 11 を a = bq + r の形で表す(ただし、0 ≤...

合同式剰余割り算合同算術
2025/6/13

自然数 $N$ が与えられており、$3N$ を 5 で割ると 4 余り、$N+1$ を 7 で割ると割り切れるという条件のもとで、$N$ を 35 で割ったときの余りを、選択肢の中から選ぶ問題です。

合同式剰余整数の性質方程式
2025/6/13

4桁の自然数 $n$ の千の位、百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ $a, b, c, d$ とします。条件 $a \ge b > c > d$ を満たす $n$ は全部で何個あるかを求める問題で...

組み合わせ整数不等式桁数
2025/6/13

整数 $n$ について、命題「$3n$ が偶数ならば、$n$ は偶数である」を、対偶を考えることによって証明する。

整数の性質証明対偶
2025/6/12

自然数 $n$ について、「$n$ が素数ならば、$n$ は奇数である」という命題が偽であることを示す問題です。

素数命題反例真偽
2025/6/12

(1) $n$ は整数とする。対偶を利用して、次の命題を証明せよ。 $n^2$ が 3 の倍数ならば、$n$ は 3 の倍数である。 (2) (1)を利用して、$\sqrt{3}$ が無理数であること...

対偶背理法整数の性質無理数平方根
2025/6/12

$\sqrt{6}$ が無理数であることを用いて、$\frac{1+2\sqrt{6}}{3}$ が無理数であることを証明する問題です。

無理数背理法有理数平方根
2025/6/12

$\sqrt{6}$ が無理数であることを用いて、$\frac{1+2\sqrt{6}}{3}$ が無理数であることを証明する。

無理数背理法有理数平方根
2025/6/12

(1) $n^2 + 2n + 1$ が偶数ならば、$n$ は奇数である。この命題を対偶を利用して証明する。 (2) $m^2 + n^2$ が奇数ならば、$m, n$ の少なくとも一方は奇数である。...

命題対偶整数偶数奇数証明
2025/6/12