問題1は、レイリー数に関する問題です。レイリー数の定義式が与えられ、地球、水星、金星、火星、月のマントルにおけるレイリー数を計算し、比較し、その結果に基づいて熱対流の有無を判断します。問題2は、ヌセルト数に関する問題で、レイリー数からヌセルト数を計算します。問題3は、地球磁場に関する記述の正誤を判断します。

応用数学レイリー数ヌセルト数熱対流地球科学物理
2025/6/13
## 問題の解答

1. 問題の内容

問題1は、レイリー数に関する問題です。レイリー数の定義式が与えられ、地球、水星、金星、火星、月のマントルにおけるレイリー数を計算し、比較し、その結果に基づいて熱対流の有無を判断します。問題2は、ヌセルト数に関する問題で、レイリー数からヌセルト数を計算します。問題3は、地球磁場に関する記述の正誤を判断します。

2. 解き方の手順

**(A) 地球のマントルのレイリー数の計算**
レイリー数 RaRa は以下の式で定義されます。
Ra=ραΔTgh3μκRa = \frac{\rho \alpha \Delta T g h^3}{\mu \kappa}
問題文に与えられた地球のマントルのパラメータを代入します。
* ρ=3300 kg/m3\rho = 3300 \ kg/m^3
* α=3×105 K1\alpha = 3 \times 10^{-5} \ K^{-1}
* ΔT=2500 K\Delta T = 2500 \ K
* g=9.81 m/s2g = 9.81 \ m/s^2
* h=2890 km=2890×103 mh = 2890 \ km = 2890 \times 10^3 \ m
* μ=1021 Pas\mu = 10^{21} \ Pa \cdot s
* κ=106 m2/s\kappa = 10^{-6} \ m^2/s
Ra=3300×3×105×2500×9.81×(2890×103)31021×106Ra = \frac{3300 \times 3 \times 10^{-5} \times 2500 \times 9.81 \times (2890 \times 10^3)^3}{10^{21} \times 10^{-6}}
Ra3300×3×105×2500×9.81×2.41×10191015Ra \approx \frac{3300 \times 3 \times 10^{-5} \times 2500 \times 9.81 \times 2.41 \times 10^{19}}{10^{15}}
$Ra \approx

6. \times 10^{7}$

**(B) 各惑星のマントルのレイリー数の比較**
各惑星のレイリー数を計算し、比較します。
レイリー数は、gh3g \cdot h^3 に比例することに着目します。他のパラメータは共通なので、gh3g \cdot h^3 の大きい順にレイリー数も大きくなります。
* 地球: gh3=9.81×(2890)32.41×1011g h^3 = 9.81 \times (2890)^3 \approx 2.41 \times 10^{11}
* 水星: gh3=3.70×(530)35.52×108g h^3 = 3.70 \times (530)^3 \approx 5.52 \times 10^{8}
* 金星: gh3=8.87×(2890)32.20×1011g h^3 = 8.87 \times (2890)^3 \approx 2.20 \times 10^{11}
* 火星: gh3=3.71×(1960)32.79×1010g h^3 = 3.71 \times (1960)^3 \approx 2.79 \times 10^{10}
* 月: gh3=1.62×(1340)33.90×109g h^3 = 1.62 \times (1340)^3 \approx 3.90 \times 10^{9}
したがって、レイリー数の大きい順は金星 > 地球 > 火星 > 月 > 水星 となります。
**(C) 熱対流の有無の判断**
臨界レイリー数は 10310^3 です。レイリー数がこれより大きい場合、熱対流が起こります。
上記の結果から、すべての天体のマントルのレイリー数は臨界レイリー数より大きいため、全ての天体で熱対流が起きます。
**問題2: ヌセルト数の計算**
ヌセルト数 NuNu は以下の式で計算できます。
Nu=0.1×Ra1/3Nu = 0.1 \times Ra^{1/3}
地球のレイリー数は、Ra6×107Ra \approx 6 \times 10^7 です。
Nu=0.1×(6×107)1/30.1×391.539.1540Nu = 0.1 \times (6 \times 10^7)^{1/3} \approx 0.1 \times 391.5 \approx 39.15 \approx 40
**問題3: 地球磁場に関する記述の正誤判断**
* (a) 正しい:地球磁場は、主に外核の液体金属の対流と地球の自転によるダイナモ作用によって生成されます。
* (b) 正しい:地磁気の北磁極と南極極の位置は年々変化しており、特に近年は北磁極の移動速度が増加していることが観測されています。
* (c) 正しい:地磁気の磁力線は双極子磁場に近く、赤道付近では水平に、極付近では鉛直に近い方向を向いています。
* (d) 正しい:地磁気は地球の周囲に磁場を形成しており、太陽風から地球を守る「磁気圏」の形成に寄与しています。
したがって、すべての記述が正しいです。

3. 最終的な答え

* **(A)** 6×1076 \times 10^7
* **(B)** 金星 > 地球 > 火星 > 月 > 水星
* **(C)** いずれの天体のマントルも対流が起こっている
* **問題2** 40
* **問題3** すべて正しい

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