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与えられた連立一次方程式 $\begin{bmatrix} 5 & 10 & -1 \\ 6 & 12 & -1 \\ 1 & 1 & 0 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} a \\ b \\ c \end{bmatrix}$ について、以下の2つの問題を解く。 (1) 係数行列の逆行列を求める。 (2) (1)で求めた逆行列を用いて、連立一次方程式の解 $\begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix}$ を $a, b, c$ で表す。

代数学線形代数行列逆行列連立一次方程式
2025/6/13

1. 問題の内容

与えられた連立一次方程式
[510−1612−1110][xyz]=[abc]\begin{bmatrix} 5 & 10 & -1 \\ 6 & 12 & -1 \\ 1 & 1 & 0 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} a \\ b \\ c \end{bmatrix}
について、以下の2つの問題を解く。
(1) 係数行列の逆行列を求める。
(2) (1)で求めた逆行列を用いて、連立一次方程式の解 [xyz]\begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} を a,b,ca, b, c で表す。

2. 解き方の手順

(1) 係数行列 A=[510−1612−1110]A = \begin{bmatrix} 5 & 10 & -1 \\ 6 & 12 & -1 \\ 1 & 1 & 0 \end{bmatrix} の逆行列 A−1A^{-1} を求める。
まず、行列式 ∣A∣|A| を計算する。
∣A∣=5(12⋅0−(−1)⋅1)−10(6⋅0−(−1)⋅1)+(−1)(6⋅1−12⋅1)=5(1)−10(1)−1(−6)=5−10+6=1|A| = 5(12 \cdot 0 - (-1) \cdot 1) - 10(6 \cdot 0 - (-1) \cdot 1) + (-1)(6 \cdot 1 - 12 \cdot 1) = 5(1) - 10(1) - 1(-6) = 5 - 10 + 6 = 1
次に、余因子行列 CC を計算する。
C11=12⋅0−(−1)⋅1=1C_{11} = 12 \cdot 0 - (-1) \cdot 1 = 1
C12=−(6⋅0−(−1)⋅1)=−1C_{12} = -(6 \cdot 0 - (-1) \cdot 1) = -1
C13=6⋅1−12⋅1=−6C_{13} = 6 \cdot 1 - 12 \cdot 1 = -6
C21=−(10⋅0−(−1)⋅1)=−1C_{21} = -(10 \cdot 0 - (-1) \cdot 1) = -1
C22=5⋅0−(−1)⋅1=1C_{22} = 5 \cdot 0 - (-1) \cdot 1 = 1
C23=−(5⋅1−10⋅1)=5C_{23} = -(5 \cdot 1 - 10 \cdot 1) = 5
C31=10⋅(−1)−12⋅(−1)=2C_{31} = 10 \cdot (-1) - 12 \cdot (-1) = 2
C32=−(5⋅(−1)−6⋅(−1))=−1C_{32} = -(5 \cdot (-1) - 6 \cdot (-1)) = -1
C33=5⋅12−10⋅6=0C_{33} = 5 \cdot 12 - 10 \cdot 6 = 0
よって、余因子行列は C=[1−1−6−1152−10]C = \begin{bmatrix} 1 & -1 & -6 \\ -1 & 1 & 5 \\ 2 & -1 & 0 \end{bmatrix} となる。
転置行列 CTC^T は CT=[1−12−11−1−650]C^T = \begin{bmatrix} 1 & -1 & 2 \\ -1 & 1 & -1 \\ -6 & 5 & 0 \end{bmatrix} となる。
逆行列 A−1A^{-1} は A−1=1∣A∣CT=[1−12−11−1−650]A^{-1} = \frac{1}{|A|} C^T = \begin{bmatrix} 1 & -1 & 2 \\ -1 & 1 & -1 \\ -6 & 5 & 0 \end{bmatrix} となる。
(2) 連立一次方程式の解は、A−1[abc]A^{-1} \begin{bmatrix} a \\ b \\ c \end{bmatrix} で与えられる。
[xyz]=[1−12−11−1−650][abc]=[a−b+2c−a+b−c−6a+5b]\begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 1 & -1 & 2 \\ -1 & 1 & -1 \\ -6 & 5 & 0 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} a \\ b \\ c \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} a - b + 2c \\ -a + b - c \\ -6a + 5b \end{bmatrix}

3. 最終的な答え

(1) 逆行列：[1−12−11−1−650]\begin{bmatrix} 1 & -1 & 2 \\ -1 & 1 & -1 \\ -6 & 5 & 0 \end{bmatrix}
(2) 解：[xyz]=[a−b+2c−a+b−c−6a+5b]\begin{bmatrix} x \\ y \\ z \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} a - b + 2c \\ -a + b - c \\ -6a + 5b \end{bmatrix}

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