2つの2次正方行列について、それぞれの逆行列を求める問題です。 (1) $A = \begin{pmatrix} 1 & -1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}$ (2) $B = \begin{pmatrix} 1 & 2 \\ 3 & 4 \end{pmatrix}$
2025/6/13
## 確認問題 8-1
1. 問題の内容
2つの2次正方行列について、それぞれの逆行列を求める問題です。
(1)
(2)
2. 解き方の手順
2次正方行列 の逆行列は、行列式を とすると、
で求められます。
(1) の場合:
行列式は
よって、逆行列 は
(2) の場合:
行列式は
よって、逆行列 は
3. 最終的な答え
(1)
(2)
## 確認問題 8-2
1. 問題の内容
確認問題8-1の(2)で求めた逆行列が正しいかどうかをを計算することで確認する問題です。
2. 解き方の手順
との積を計算します。
3. 最終的な答え
となるため、は正しい逆行列である。
## 確認問題 8-3
1. 問題の内容
行列 に対して、ケーリー・ハミルトンの定理を用いて を求める問題です。
2. 解き方の手順
ケーリー・ハミルトンの定理とは、行列 の固有多項式を とすると、 が成り立つというものです。
まず、 の固有多項式を求めます。
よって、 が成り立ちます。つまり、 です。
これを利用して を求めます。
が偶数のとき、 とすると、
が奇数のとき、 とすると、
3. 最終的な答え
$A^n = \begin{cases}
(-1)^{n/2} I & \text{if } n \text{ is even} \\
(-1)^{(n-1)/2} A & \text{if } n \text{ is odd}
\end{cases}$
具体的に書くと、
$A^n = \begin{cases}
\begin{pmatrix} (-1)^{n/2} & 0 \\ 0 & (-1)^{n/2} \end{pmatrix} & \text{if } n \text{ is even} \\
\begin{pmatrix} 0 & -(-1)^{(n-1)/2} \\ (-1)^{(n-1)/2} & 0 \end{pmatrix} & \text{if } n \text{ is odd}
\end{cases}$