問題は必要条件、十分条件、必要十分条件を理解しているかを問う問題です。 (1) $m$, $n$ がともに偶数であることは、$mn$ が 4 の倍数であるための何であるか。 (2) $x+y>0$ は、$x>0$ かつ $y>0$ であるための何であるか。 (3) $(x-1)(y-2)=0$ は、$x=1$ または $y=2$ であるための何であるか。

代数学必要条件十分条件必要十分条件命題論理
2025/6/14

1. 問題の内容

問題は必要条件、十分条件、必要十分条件を理解しているかを問う問題です。
(1) mm, nn がともに偶数であることは、mnmn が 4 の倍数であるための何であるか。
(2) x+y>0x+y>0 は、x>0x>0 かつ y>0y>0 であるための何であるか。
(3) (x1)(y2)=0(x-1)(y-2)=0 は、x=1x=1 または y=2y=2 であるための何であるか。

2. 解き方の手順

(1)
mm, nn がともに偶数であるとき、m=2km=2k, n=2ln=2l (kk, ll は整数) と表せるので、mn=4klmn = 4kl となり、mnmn は4の倍数となる。
したがって、mm, nn がともに偶数である \Rightarrow mnmn が 4 の倍数である は真。
mnmn が4の倍数であるとき、mmnn がともに奇数ということはない。mmnn の少なくとも一方は偶数である。しかし、m=2m=2n=1n=1 のとき、mn=2mn=2 となり4の倍数ではない。m=1m=1, n=4n=4とすると mn=4mn = 4となりmnmnは4の倍数となる。
mnmn が4の倍数である \Rightarrow mm, nn がともに偶数である は偽。
したがって、mm, nn がともに偶数であることは、mnmn が 4 の倍数であるための十分条件であるが必要条件ではない。
(2)
x>0x>0 かつ y>0y>0 であるとき、x+y>0x+y>0 は成り立つ。
したがって、x>0x>0 かつ y>0y>0 である \Rightarrow x+y>0x+y>0 は真。
x+y>0x+y>0 であるとき、x>0x>0 かつ y>0y>0 であるとは限らない。例えば、x=2x=2y=1y=-1 のとき、x+y=1>0x+y=1>0 だが、y<0y<0 である。
したがって、x+y>0x+y>0 である \Rightarrow x>0x>0 かつ y>0y>0 である は偽。
したがって、x+y>0x+y>0 は、x>0x>0 かつ y>0y>0 であるための必要条件であるが十分条件ではない。
(3)
(x1)(y2)=0(x-1)(y-2)=0 であるとき、x1=0x-1=0 または y2=0y-2=0 であるので、x=1x=1 または y=2y=2 である。
したがって、(x1)(y2)=0(x-1)(y-2)=0 \Rightarrow x=1x=1 または y=2y=2 は真。
x=1x=1 または y=2y=2 であるとき、(x1)(y2)=0(x-1)(y-2)=0 が成り立つ。
したがって、x=1x=1 または y=2y=2 \Rightarrow (x1)(y2)=0(x-1)(y-2)=0 は真。
両方が真なので、必要十分条件である。

3. 最終的な答え

(1) 十分条件であるが必要条件ではない
(2) 必要条件であるが十分条件ではない
(3) 必要十分条件である

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