問題は以下の通りです。 (A) $2 < x < 3$ のとき $0 < (x-3)^2 (x-2) \leq \frac{4}{27}$ を証明し、 (B) $0 < \int_2^3 \sqrt{2(x-3)^2 (x-2)} dx < \frac{2}{3}$ を(A)を用いて証明せよ。

解析学不等式積分関数の最大値微分
2025/6/14

1. 問題の内容

問題は以下の通りです。
(A) 2<x<32 < x < 3 のとき 0<(x3)2(x2)4270 < (x-3)^2 (x-2) \leq \frac{4}{27} を証明し、
(B) 0<232(x3)2(x2)dx<230 < \int_2^3 \sqrt{2(x-3)^2 (x-2)} dx < \frac{2}{3} を(A)を用いて証明せよ。

2. 解き方の手順

(A)の証明:
2<x<32 < x < 3のとき、x2>0x-2 > 0かつx3<0x-3 < 0です。したがって、(x3)2>0(x-3)^2 > 0であり、(x2)>0(x-2) > 0なので、(x3)2(x2)>0(x-3)^2 (x-2) > 0が成り立ちます。
次に、(x3)2(x2)427(x-3)^2 (x-2) \leq \frac{4}{27}を証明します。
f(x)=(x3)2(x2)f(x) = (x-3)^2 (x-2)とおきます。
f(x)=2(x3)(x2)+(x3)2=(x3)(2x4+x3)=(x3)(3x7)f'(x) = 2(x-3)(x-2) + (x-3)^2 = (x-3)(2x-4+x-3) = (x-3)(3x-7)
f(x)=0f'(x) = 0となるのは、x=3x=3またはx=73x=\frac{7}{3}のときです。
2<x<32 < x < 3の範囲で考えると、x=73x = \frac{7}{3}のときにf(x)f(x)は最大値を取ります。
f(73)=(733)2(732)=(793)2(763)=(23)2(13)=4913=427f(\frac{7}{3}) = (\frac{7}{3}-3)^2 (\frac{7}{3}-2) = (\frac{7-9}{3})^2 (\frac{7-6}{3}) = (\frac{-2}{3})^2 (\frac{1}{3}) = \frac{4}{9} \cdot \frac{1}{3} = \frac{4}{27}
したがって、2<x<32 < x < 3のとき、0<(x3)2(x2)4270 < (x-3)^2 (x-2) \leq \frac{4}{27}が成り立ちます。
(B)の証明:
(A)の結果より、0<(x3)2(x2)4270 < (x-3)^2 (x-2) \leq \frac{4}{27}が成り立ちます。
よって、0<2(x3)2(x2)8270 < 2(x-3)^2 (x-2) \leq \frac{8}{27}です。
したがって、0<2(x3)2(x2)827=2233=2690 < \sqrt{2(x-3)^2 (x-2)} \leq \sqrt{\frac{8}{27}} = \frac{2\sqrt{2}}{3\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{6}}{9}です。
したがって、
0<232(x3)2(x2)dx23269dx=26923dx=269[x]23=269(32)=2690 < \int_2^3 \sqrt{2(x-3)^2 (x-2)} dx \leq \int_2^3 \frac{2\sqrt{6}}{9} dx = \frac{2\sqrt{6}}{9} \int_2^3 dx = \frac{2\sqrt{6}}{9} [x]_2^3 = \frac{2\sqrt{6}}{9} (3-2) = \frac{2\sqrt{6}}{9}
ここで、6<3\sqrt{6} < 3なので、
269<239=69=23\frac{2\sqrt{6}}{9} < \frac{2 \cdot 3}{9} = \frac{6}{9} = \frac{2}{3}
したがって、0<232(x3)2(x2)dx<230 < \int_2^3 \sqrt{2(x-3)^2 (x-2)} dx < \frac{2}{3}が成り立ちます。

3. 最終的な答え

(A) 2<x<32 < x < 3 のとき、0<(x3)2(x2)4270 < (x-3)^2 (x-2) \leq \frac{4}{27}
(B) 0<232(x3)2(x2)dx<230 < \int_2^3 \sqrt{2(x-3)^2 (x-2)} dx < \frac{2}{3}

「解析学」の関連問題

$0 \le \theta < 2\pi$ のとき、関数 $y = \cos^2\theta - \cos\theta$ の最大値と最小値を求め、そのときの $\theta$ の値を求めよ。

三角関数最大値最小値cos平方完成微分
2025/6/14

$0 \le \theta < 2\pi$ のとき、以下の2つの不等式を解く問題です。 (2) $\sin \theta > \frac{1}{\sqrt{2}}$ (3) $\sin \theta ...

三角関数不等式三角不等式sin
2025/6/14

問題は、三角不等式を解くことです。具体的には、以下の2つの不等式を解きます。 (2) $\sin \theta > \frac{1}{\sqrt{2}}$ (3) $\sin \theta < \fr...

三角関数三角不等式不等式解の範囲単位円
2025/6/14

$0 \le \theta < 2\pi$ のとき、次の方程式を解く。 (1) $\sin(\theta - \frac{\pi}{6}) = -\frac{1}{\sqrt{2}}$ (2) $\c...

三角関数方程式解の公式
2025/6/14

問題は、次の級数の和 $S$ を求めることです。 $S = 1 + \frac{2}{3} + \frac{3}{3^2} + \cdots + \frac{n}{3^{n-1}}$ 画像には、$S$...

級数無限級数等比数列数列の和
2025/6/14

問題66:$\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{\sqrt{k+2} + \sqrt{k+1}}$ を求めよ。 問題67:$S = 1 \cdot 1 + 2 \cdot 4 + 3 \c...

級数Σtelescoping sum数列等比数列
2025/6/14

次の2つの方程式を解く問題です。 (1) $2\sin\theta = -\sqrt{3}$ (2) $\sqrt{2}\cos\theta = -1$

三角関数方程式解の公式
2025/6/14

$0 \le \theta < 2\pi$ のとき、次の方程式を解く問題です。 (1) $\sin\theta = \frac{\sqrt{3}}{2}$ (2) $2\cos\theta + 1 =...

三角関数方程式sincos解の公式単位円
2025/6/14

数列 $\{a_n\}$ の極限を求める問題です。数列の一般項は、$a_n = \sqrt{n+2} - \sqrt{n}$ で与えられます。

極限数列平方根有理化
2025/6/14

放物線 $y = -x^2 + 4x$ の接線のうち、点 $(0, 9)$ を通る2本の接線を求める。 次に、放物線と2つの接線で囲まれた部分の面積を求める。

微分積分放物線接線面積
2025/6/14