整数 $a$ と $b$ があり、$a$ を12で割ると7余り、$b$ を12で割ると10余る。このとき、$a$ を4で割ったときの余り、$a-b$ を12で割ったときの余り、$a^2b^2$ を12で割ったときの余りを求める。

数論合同算術剰余整数の性質
2025/6/15

1. 問題の内容

整数 aabb があり、aa を12で割ると7余り、bb を12で割ると10余る。このとき、aa を4で割ったときの余り、aba-b を12で割ったときの余り、a2b2a^2b^2 を12で割ったときの余りを求める。

2. 解き方の手順

まず、aabb をそれぞれ12で割った余りから、以下の式が成り立つ。ここで k,lk, l は整数である。
a=12k+7a = 12k + 7
b=12l+10b = 12l + 10
(1) aa を4で割った余りを求める。
a=12k+7=4(3k)+4+3=4(3k+1)+3a = 12k + 7 = 4(3k) + 4 + 3 = 4(3k+1) + 3
したがって、aa を4で割った余りは3。
(2) aba-b を12で割った余りを求める。
ab=(12k+7)(12l+10)=12k12l3=12(kl)3=12(kl)12+9=12(kl1)+9a-b = (12k + 7) - (12l + 10) = 12k - 12l - 3 = 12(k-l) - 3 = 12(k-l) - 12 + 9 = 12(k-l-1) + 9
したがって、aba-b を12で割った余りは9。
(3) a2b2a^2b^2 を12で割った余りを求める。
a2=(12k+7)2=144k2+168k+49=12(12k2+14k+4)+1a^2 = (12k + 7)^2 = 144k^2 + 168k + 49 = 12(12k^2 + 14k + 4) + 1
b2=(12l+10)2=144l2+240l+100=12(12l2+20l+8)+4b^2 = (12l + 10)^2 = 144l^2 + 240l + 100 = 12(12l^2 + 20l + 8) + 4
a2b2=(12(12k2+14k+4)+1)(12(12l2+20l+8)+4)=12()+14=12()+4a^2b^2 = (12(12k^2 + 14k + 4) + 1)(12(12l^2 + 20l + 8) + 4) = 12(\cdots) + 1 \cdot 4 = 12(\cdots) + 4
したがって、a2b2a^2b^2 を12で割った余りは4。

3. 最終的な答え

aa を4で割ったときの余りは 3。
aba-b を12で割ったときの余りは 9。
a2b2a^2b^2 を12で割ったときの余りは 4。

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