問題は、極限 $\lim_{x \to \infty} \left(1 - \frac{2}{x}\right)^x$ を求めることです。

解析学極限ロピタルの定理指数関数
2025/6/15

1. 問題の内容

問題は、極限 limx(12x)x\lim_{x \to \infty} \left(1 - \frac{2}{x}\right)^x を求めることです。

2. 解き方の手順

まず、y=(12x)xy = \left(1 - \frac{2}{x}\right)^x とおきます。
両辺の自然対数をとると、
lny=ln(12x)x=xln(12x)\ln y = \ln \left(1 - \frac{2}{x}\right)^x = x \ln \left(1 - \frac{2}{x}\right)
ここで、t=x2t = -\frac{x}{2} と置くと、xx \to \infty のとき、tt \to -\infty となります。また、1x=12t\frac{1}{x} = -\frac{1}{2t} となります。
lny=2tln(1+1t)=2ln(1+1t)1t\ln y = -2t \ln \left(1 + \frac{1}{t}\right) = -2 \frac{\ln \left(1 + \frac{1}{t}\right)}{\frac{1}{t}}
tt \to -\infty のとき、1t0\frac{1}{t} \to 0 となります。
limtln(1+1t)1t\lim_{t \to -\infty} \frac{\ln \left(1 + \frac{1}{t}\right)}{\frac{1}{t}} を計算します。
これは 00\frac{0}{0} の不定形であるため、ロピタルの定理を使用します。
limu0ln(1+u)u\lim_{u \to 0} \frac{\ln (1+u)}{u} を考えます。
dduln(1+u)=11+u\frac{d}{du} \ln(1+u) = \frac{1}{1+u}, dduu=1\frac{d}{du} u = 1 より
limu011+u1=limu011+u=1\lim_{u \to 0} \frac{\frac{1}{1+u}}{1} = \lim_{u \to 0} \frac{1}{1+u} = 1
したがって、
limtlny=2limtln(1+1t)1t=2(1)=2\lim_{t \to -\infty} \ln y = -2 \lim_{t \to -\infty} \frac{\ln \left(1 + \frac{1}{t}\right)}{\frac{1}{t}} = -2(1) = -2
limxlny=2\lim_{x \to \infty} \ln y = -2 より、
limxy=e2\lim_{x \to \infty} y = e^{-2}

3. 最終的な答え

limx(12x)x=e2\lim_{x \to \infty} \left(1 - \frac{2}{x}\right)^x = e^{-2}

「解析学」の関連問題

関数 $y = \frac{1}{3x-1}$ ($x > \frac{1}{3}$) の逆関数を求める問題です。選択肢の中から正しいものを選びます。

逆関数関数の計算分数関数
2025/6/15

与えられた関数 $y = \frac{1}{3x-1}$ (ただし $x > \frac{1}{3}$)の逆関数の導関数を求める問題です。選択肢の中から正しいものを選びます。

逆関数導関数微分商の微分公式
2025/6/15

関数 $f(x) = x^2$、 $g(x) = 2x + 1$が与えられたとき、合成関数 $f(g(x))$ を求め、選択肢の中から正しいものを選びます。

合成関数導関数微積分合成関数の微分法
2025/6/15

問題3:関数 $y = \frac{1}{2x+1}$ の導関数を求める問題。 問題4:関数 $y = \frac{x+2}{x^2-1}$ の導関数を求める問題。

導関数微分合成関数の微分商の微分
2025/6/15

関数 $y = x^3 + 3x^2 - 1$ の導関数を求める問題です。選択肢の中から正しいものを選びます。

導関数微分積の微分
2025/6/15

関数 $f(x) = x^2 + x$ の点 $(1, 2)$ における接線の方程式を、与えられた選択肢の中から選択する問題です。

微分接線導関数関数のグラフ
2025/6/15

関数 $f(x) = x^2 + x$ の $x=1$ における微分係数 $f'(1)$ を、微分係数の定義に従って求め、選択肢の中から正しいものを選ぶ。選択肢は (1) 1 (2) 2 (3) 3 ...

微分係数微分の定義関数の微分
2025/6/15

$xy$平面において、曲線 $y = x^2 + x - 1$ と直線 $y = 2x + 1$ で囲まれた領域の面積を求める問題です。

積分面積二次関数定積分
2025/6/15

3次方程式 $x^3 - 12x - a = 0$ が異なる二つの実数解を持つとき、正の定数 $a$ の値を求める問題です。

三次方程式極値微分増減表関数のグラフ
2025/6/15

次の定積分の値を求めます。 $\int_{1}^{2} (2x-3)(x-1)^2 dx$

定積分積分多項式
2025/6/15