空間内の3つのベクトル $\vec{a} = \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \\ 2 \end{pmatrix}$, $\vec{b} = \begin{pmatrix} 2 \\ 0 \\ 1 \end{pmatrix}$, $\vec{c} = \begin{pmatrix} 5 \\ -4 \\ 3 \end{pmatrix}$ に対して、以下の問いに答えます。 (1) $\vec{a}$ と $\vec{b}$ を2辺とする平行四辺形の面積を求めます。 (2) $\vec{a}$, $\vec{b}$, $\vec{c}$ を3辺とする平行六面体の体積を求めます。 (3) $\vec{b}$ と $\vec{c}$ に垂直な単位ベクトルをすべて求めます。

幾何学ベクトル外積内積平行四辺形平行六面体体積単位ベクトル
2025/6/15

1. 問題の内容

空間内の3つのベクトル a=(112)\vec{a} = \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \\ 2 \end{pmatrix}, b=(201)\vec{b} = \begin{pmatrix} 2 \\ 0 \\ 1 \end{pmatrix}, c=(543)\vec{c} = \begin{pmatrix} 5 \\ -4 \\ 3 \end{pmatrix} に対して、以下の問いに答えます。
(1) a\vec{a}b\vec{b} を2辺とする平行四辺形の面積を求めます。
(2) a\vec{a}, b\vec{b}, c\vec{c} を3辺とする平行六面体の体積を求めます。
(3) b\vec{b}c\vec{c} に垂直な単位ベクトルをすべて求めます。

2. 解き方の手順

(1) a\vec{a}b\vec{b} を2辺とする平行四辺形の面積は、a\vec{a}b\vec{b} の外積の絶対値で求められます。外積 a×b\vec{a} \times \vec{b} を計算します。
a×b=((1)(1)(2)(0)(2)(2)(1)(1)(1)(0)(1)(2))=(132)\vec{a} \times \vec{b} = \begin{pmatrix} (-1)(1) - (2)(0) \\ (2)(2) - (1)(1) \\ (1)(0) - (-1)(2) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 \\ 3 \\ 2 \end{pmatrix}
面積は、この外積の絶対値です。
a×b=(1)2+32+22=1+9+4=14|\vec{a} \times \vec{b}| = \sqrt{(-1)^2 + 3^2 + 2^2} = \sqrt{1 + 9 + 4} = \sqrt{14}
(2) a\vec{a}, b\vec{b}, c\vec{c} を3辺とする平行六面体の体積は、a(b×c)\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c}) の絶対値で求められます。まず、b×c\vec{b} \times \vec{c} を計算します。
b×c=((0)(3)(1)(4)(1)(5)(2)(3)(2)(4)(0)(5))=(418)\vec{b} \times \vec{c} = \begin{pmatrix} (0)(3) - (1)(-4) \\ (1)(5) - (2)(3) \\ (2)(-4) - (0)(5) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 \\ -1 \\ -8 \end{pmatrix}
次に、a(b×c)\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c}) を計算します。
a(b×c)=(1)(4)+(1)(1)+(2)(8)=4+116=11\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c}) = (1)(4) + (-1)(-1) + (2)(-8) = 4 + 1 - 16 = -11
体積は、このスカラー三重積の絶対値です。
a(b×c)=11=11|\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c})| = |-11| = 11
(3) b\vec{b}c\vec{c} に垂直なベクトルは、b×c\vec{b} \times \vec{c} です。これは(2)で計算済みで、b×c=(418)\vec{b} \times \vec{c} = \begin{pmatrix} 4 \\ -1 \\ -8 \end{pmatrix} です。
このベクトルの単位ベクトルを求めます。まず、ベクトルの絶対値を計算します。
b×c=42+(1)2+(8)2=16+1+64=81=9|\vec{b} \times \vec{c}| = \sqrt{4^2 + (-1)^2 + (-8)^2} = \sqrt{16 + 1 + 64} = \sqrt{81} = 9
単位ベクトルは、±b×cb×c=±19(418)=±(491989)\pm \frac{\vec{b} \times \vec{c}}{|\vec{b} \times \vec{c}|} = \pm \frac{1}{9} \begin{pmatrix} 4 \\ -1 \\ -8 \end{pmatrix} = \pm \begin{pmatrix} \frac{4}{9} \\ -\frac{1}{9} \\ -\frac{8}{9} \end{pmatrix}

3. 最終的な答え

(1) 14\sqrt{14}
(2) 1111
(3) (491989)\begin{pmatrix} \frac{4}{9} \\ -\frac{1}{9} \\ -\frac{8}{9} \end{pmatrix}, (491989)\begin{pmatrix} -\frac{4}{9} \\ \frac{1}{9} \\ \frac{8}{9} \end{pmatrix}

「幾何学」の関連問題

問題5は、正三角形と長方形を組み合わせた五角形の周の長さ $l$ に関する問題です。 (1) 長方形の横の長さ $b$ を、正三角形の一辺の長さ $a$ と周の長さ $l$ を用いて表します。 (2)...

図形周の長さ方程式代入長方形正三角形
2025/6/16

直角三角形ABCを、ACを軸として1回転させてできる立体の体積をS、BCを軸として1回転させてできる立体の体積をTとする。SはTの何倍になるかを求める。

体積円錐回転体直角三角形
2025/6/16

問題6は、直角三角形ABCをACを軸として回転させた立体の体積をS、BCを軸として回転させた立体の体積をTとしたとき、SがTの何倍になるかを求める問題です。

体積円錐回転体直角三角形
2025/6/16

四面体OABCにおいて、$OA = 2\sqrt{5}$、$OB = OC = \sqrt{5}$、$BC = 2\sqrt{3}$、$AB = AC$、$\angle AOC = 120^\circ...

空間図形四面体余弦定理ベクトル体積面積ヘロンの公式
2025/6/16

四面体OABCにおいて、$OA = 2\sqrt{5}$, $OB = OC = \sqrt{5}$, $BC = 2\sqrt{3}$, $AB = AC$, $\angle AOC = 120^\...

四面体空間図形余弦定理面積ベクトル
2025/6/16

四面体OABCにおいて、辺OAを1:2に内分する点をD、辺OBの中点をE、辺OCを2:1に内分する点をFとする。三角形DEFの重心をGとし、直線OGと平面ABCの交点をPとする。$\overright...

ベクトル空間ベクトル四面体重心平面の方程式
2025/6/16

3点 $A(-1, -1, 2)$、$B(5, 1, 3)$、$C(2, -1, 4)$ で定まる平面 $ABC$ 上に点 $P(x, 3, -2)$ があるとき、$x$ の値を求める問題です。

ベクトル空間ベクトル平面の方程式
2025/6/16

3点 $A(-1, -1, 2)$, $B(5, 1, 3)$, $C(2, -1, 4)$ で定まる平面ABC上に点 $P(x, 3, -2)$ があるとき、$x$ の値を求める問題です。

ベクトル空間ベクトル平面線形結合連立方程式
2025/6/16

四面体OABCにおいて、辺ABを4:5に内分する点をDとし、線分CDを7:3に内分する点をPとする。$\vec{OA} = \vec{a}$, $\vec{OB} = \vec{b}$, $\vec{...

ベクトル空間ベクトル内分点四面体
2025/6/16

底面の半径が10cm、高さが $k$ cmの円柱がある。底面の半径を $x$ cm増やしたとき、体積が44%増加した。このときの $x$ の値を求める。

円柱体積割合方程式
2025/6/16