* 円の方程式が $(x-a)^2 + (y-b)^2 = r^2$ の形で与えられている場合、中心は $(a, b)$、半径は $r$ です。 * 円の方程式が $x^2 + y^2 + lx + my + n = 0$ の形で与えられている場合、平方完成を行い、$(x + l/2)^2 + (y + m/2)^2 = (l/2)^2 + (m/2)^2 - n$ と変形します。中心は $(-l/2, -m/2)$、半径は $\sqrt{(l/2)^2 + (m/2)^2 - n}$ です。

## 問題の内容

与えられた5組の2つの円について、それぞれの位置関係を調べる問題です。位置関係を調べるためには、それぞれの円の中心の座標と半径を求め、中心間の距離と半径の和、差を比較します。

## 解き方の手順

各組の円について、以下の手順で位置関係を調べます。

1. それぞれの円の中心の座標と半径を求めます。

* 円の方程式が $(x-a)^2 + (y-b)^2 = r^2$ の形で与えられている場合、中心は $(a, b)$、半径は $r$ です。

* 円の方程式が $x^2 + y^2 + lx + my + n = 0$ の形で与えられている場合、平方完成を行い、$(x + l/2)^2 + (y + m/2)^2 = (l/2)^2 + (m/2)^2 - n$ と変形します。中心は $(-l/2, -m/2)$、半径は $\sqrt{(l/2)^2 + (m/2)^2 - n}$ です。

2. 2つの円の中心間の距離 $d$ を求めます。中心 $(a_1, b_1)$ と $(a_2, b_2)$ の距離は、

$d = \sqrt{(a_2 - a_1)^2 + (b_2 - b_1)^2}$

で求められます。

3. 2つの円の半径をそれぞれ $r_1$、$r_2$ とします。$r_1 > r_2$ と仮定します。

4. $d$、$r_1$、$r_2$ を比較して、位置関係を判断します。

* $d > r_1 + r_2$ のとき、2つの円は互いに外部にある。

* $d = r_1 + r_2$ のとき、2つの円は外接する。

* $|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$ のとき、2つの円は2点で交わる。

* $d = |r_1 - r_2|$ のとき、2つの円は内接する。

* $d < |r_1 - r_2|$ のとき、一方の円が他方の円の内部にある。

* $d = 0$ のとき、2つの円は同心円である。

以下に、各組の円の位置関係を求めます。

**(1)**

* 円1: $x^2 + y^2 = 9$。中心 $(0, 0)$、半径 $r_1 = 3$。

* 円2: $(x - 3)^2 + (y - 4)^2 = 25$。中心 $(3, 4)$、半径 $r_2 = 5$。

* 中心間の距離: $d = \sqrt{(3 - 0)^2 + (4 - 0)^2} = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$。

* $r_1 + r_2 = 3 + 5 = 8$。

* $|r_1 - r_2| = |3 - 5| = 2$。

* $|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2$ なので、2つの円は2点で交わる。

**(2)**

* 円1: $(x - 2)^2 + (y + 5)^2 = 36$。中心 $(2, -5)$、半径 $r_1 = 6$。

* 円2: $(x + 1)^2 + (y - 6)^2 = 16$。中心 $(-1, 6)$、半径 $r_2 = 4$。

* 中心間の距離: $d = \sqrt{(-1 - 2)^2 + (6 - (-5))^2} = \sqrt{(-3)^2 + (11)^2} = \sqrt{9 + 121} = \sqrt{130}$。

* $r_1 + r_2 = 6 + 4 = 10$。

* $|r_1 - r_2| = |6 - 4| = 2$。

* $d = \sqrt{130} \approx 11.4 > r_1 + r_2 = 10$ なので、2つの円は互いに外部にある。

**(3)**

* 円1: $(x - 3)^2 + y^2 = 3$。中心 $(3, 0)$、半径 $r_1 = \sqrt{3}$。

* 円2: $x^2 + y^2 - 2x - 4y - 22 = 0$。平方完成すると $(x - 1)^2 + (y - 2)^2 = 1 + 4 + 22 = 27$。中心 $(1, 2)$、半径 $r_2 = \sqrt{27} = 3\sqrt{3}$。

* 中心間の距離: $d = \sqrt{(1 - 3)^2 + (2 - 0)^2} = \sqrt{(-2)^2 + 2^2} = \sqrt{4 + 4} = \sqrt{8} = 2\sqrt{2}$。

* $r_1 + r_2 = \sqrt{3} + 3\sqrt{3} = 4\sqrt{3}$。

* $|r_1 - r_2| = | \sqrt{3} - 3\sqrt{3} | = |-2\sqrt{3}| = 2\sqrt{3}$。

* $2\sqrt{3} \approx 3.46$。$2\sqrt{2} \approx 2.83$。$4\sqrt{3} \approx 6.93$。

* $d < |r_1 - r_2|$なので、円1は円2の内部にある。

**(4)**

* 円1: $x^2 + y^2 - 2x - 3 = 0$。平方完成すると $(x - 1)^2 + y^2 = 1 + 3 = 4$。中心 $(1, 0)$、半径 $r_1 = 2$。

* 円2: $x^2 + y^2 - 8x - 8y + 23 = 0$。平方完成すると $(x - 4)^2 + (y - 4)^2 = 16 + 16 - 23 = 9$。中心 $(4, 4)$、半径 $r_2 = 3$。

* 中心間の距離: $d = \sqrt{(4 - 1)^2 + (4 - 0)^2} = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$。

* $r_1 + r_2 = 2 + 3 = 5$。

* $|r_1 - r_2| = |2 - 3| = 1$。

* $d = r_1 + r_2$なので、2つの円は外接する。

**(5)**

* 円1: $x^2 + y^2 + 2x - 8y - 73 = 0$。平方完成すると $(x + 1)^2 + (y - 4)^2 = 1 + 16 + 73 = 90$。中心 $(-1, 4)$、半径 $r_1 = \sqrt{90} = 3\sqrt{10}$。

* 円2: $x^2 + y^2 + 4x - 2y - 35 = 0$。平方完成すると $(x + 2)^2 + (y - 1)^2 = 4 + 1 + 35 = 40$。中心 $(-2, 1)$、半径 $r_2 = \sqrt{40} = 2\sqrt{10}$。

* 中心間の距離: $d = \sqrt{(-2 - (-1))^2 + (1 - 4)^2} = \sqrt{(-1)^2 + (-3)^2} = \sqrt{1 + 9} = \sqrt{10}$。

* $r_1 + r_2 = 3\sqrt{10} + 2\sqrt{10} = 5\sqrt{10}$。

* $|r_1 - r_2| = |3\sqrt{10} - 2\sqrt{10}| = \sqrt{10}$。

* $d = |r_1 - r_2|$ なので、2つの円は内接する。

## 最終的な答え

1. (1) 2点で交わる

2. (2) 互いに外部にある

3. (3) 一方の円が他方の円の内部にある

4. (4) 外接する

5. (5) 内接する