高さ44.1mの崖から、水平方向に29.4m/sの速さで小石を投げ出したときの、小石の運動に関する以下の問いに答えます。 (1) 点Pにおける、物体にはたらく力の向き、加速度の向き、速度の向きを図示する。 (2) 2.0秒後の小石の水平方向および鉛直方向の速度を求める。 (3) 2.0秒後の小石の水平方向および鉛直方向の位置を求める。 (4) 小石が海面に達するまでの時間を求める。 (5) 落ちる直前の速度の大きさを求める。 (6) 投げた地点から着水地点までの水平距離を求める。

1. 問題の内容

高さ44.1mの崖から、水平方向に29.4m/sの速さで小石を投げ出したときの、小石の運動に関する以下の問いに答えます。

(1) 点Pにおける、物体にはたらく力の向き、加速度の向き、速度の向きを図示する。

(2) 2.0秒後の小石の水平方向および鉛直方向の速度を求める。

(3) 2.0秒後の小石の水平方向および鉛直方向の位置を求める。

(4) 小石が海面に達するまでの時間を求める。

(5) 落ちる直前の速度の大きさを求める。

(6) 投げた地点から着水地点までの水平距離を求める。

2. 解き方の手順

(1) 点Pにおける力の向き、加速度の向き、速度の向き：

* 物体にはたらく力：重力のみなので、鉛直下向き。

* 加速度の向き：重力加速度と同じなので、鉛直下向き。

* 速度の向き：水平方向の速度と鉛直方向の速度の合成ベクトルであり、軌跡の接線方向。

(2) 2.0秒後の小石の水平方向および鉛直方向の速度：

* 水平方向の速度：水平方向には力が働かないので、等速運動。したがって、29.4 m/s。

* 鉛直方向の速度：初速度0 m/sの自由落下運動。$v = gt$ より、 $v = 9.8 \times 2.0 = 19.6$ m/s（下向き）。

(3) 2.0秒後の小石の水平方向および鉛直方向の位置：

* 水平方向の位置：$x = v_0t$ より、$x = 29.4 \times 2.0 = 58.8$ m。

* 鉛直方向の位置：$y = \frac{1}{2}gt^2$ より、$y = \frac{1}{2} \times 9.8 \times (2.0)^2 = 19.6$ m（投げた場所から下向きに19.6 m）。

(4) 小石が海面に達するまでの時間：

* 鉛直方向の運動に着目する。高さ44.1 mから自由落下する時間 $t$ は、$44.1 = \frac{1}{2}gt^2$ を満たす。

$44.1 = \frac{1}{2} \times 9.8 \times t^2$

$t^2 = \frac{44.1 \times 2}{9.8} = 9$

$t = 3$ s。

(5) 落ちる直前の速度の大きさ：

* 水平方向の速度：29.4 m/s。

* 鉛直方向の速度：$v = gt = 9.8 \times 3 = 29.4$ m/s。

* 速度の大きさ：$\sqrt{v_x^2 + v_y^2} = \sqrt{(29.4)^2 + (29.4)^2} = \sqrt{2 \times (29.4)^2} = 29.4\sqrt{2} \approx 41.6$ m/s。

(6) 投げた地点から着水地点までの水平距離：

* 水平方向の等速運動を考える。時間 $t = 3$ s での水平距離は、$x = v_0t = 29.4 \times 3 = 88.2$ m。

3. 最終的な答え

(1) 力：鉛直下向き、加速度：鉛直下向き、速度：斜め下向き（軌跡の接線方向）。

(2) 水平方向：29.4 m/s、鉛直方向：19.6 m/s（下向き）。

(3) 水平方向：58.8 m、鉛直方向：19.6 m（下向き）。

(4) 3 秒後。

(5) 41.6 m/s。

(6) 88.2 m。