半径 $R$ の地球の表面にある小物体を、地球表面から高さ $3R$ の位置まで移動させたとき、地球から小物体に働く万有引力の大きさが、地表での何倍になるかを求める問題です。

応用数学万有引力物理力学
2025/6/16

1. 問題の内容

半径 RR の地球の表面にある小物体を、地球表面から高さ 3R3R の位置まで移動させたとき、地球から小物体に働く万有引力の大きさが、地表での何倍になるかを求める問題です。

2. 解き方の手順

万有引力の法則は、二つの物体の質量を m1m_1m2m_2、距離を rr とすると、万有引力 FF は、
F=Gm1m2r2F = G\frac{m_1 m_2}{r^2}
で表されます。ここで GG は万有引力定数です。
地表にあるときの距離は RR です。
地表から高さ 3R3R の位置にあるときの距離は R+3R=4RR + 3R = 4R です。
地表にあるときの万有引力を F1F_1 とすると、
F1=Gm1m2R2F_1 = G\frac{m_1 m_2}{R^2}
地表から高さ 3R3R の位置にあるときの万有引力を F2F_2 とすると、
F2=Gm1m2(4R)2=Gm1m216R2F_2 = G\frac{m_1 m_2}{(4R)^2} = G\frac{m_1 m_2}{16R^2}
求める倍率は F2/F1F_2/F_1 なので、
F2F1=Gm1m216R2Gm1m2R2=116\frac{F_2}{F_1} = \frac{G\frac{m_1 m_2}{16R^2}}{G\frac{m_1 m_2}{R^2}} = \frac{1}{16}
選択肢の中にありません。
しかし、問題文は万有引力の大きさが地表の何倍になるかを聞いているので、
F2=116F1F_2 = \frac{1}{16} F_1
となります。したがって、地表での万有引力の 116\frac{1}{16} 倍となります。
選択肢の中にありません。
問題文が誤りであると仮定して、地表から高さ3Rまで持ち上げたときの万有引力は地表での何倍になるかを問うならば、計算は上記の通りで、116\frac{1}{16}倍になります。しかし、選択肢の中にこの値はありません。
もし、高さ 3R3R ではなく 32R\frac{3}{2}R ならば、地表から高さ 32R\frac{3}{2}R の位置にあるときの距離は R+32R=52RR+\frac{3}{2}R = \frac{5}{2}R
となるので、
F2=Gm1m2(52R)2=Gm1m2254R2=425Gm1m2R2F_2 = G\frac{m_1 m_2}{(\frac{5}{2}R)^2} = G\frac{m_1 m_2}{\frac{25}{4}R^2} = \frac{4}{25} G\frac{m_1 m_2}{R^2}
F2F1=425Gm1m2R2Gm1m2R2=425\frac{F_2}{F_1} = \frac{\frac{4}{25} G\frac{m_1 m_2}{R^2}}{G\frac{m_1 m_2}{R^2}} = \frac{4}{25}
問題文が誤りであると仮定して、高さ RR まで持ち上げたとき、万有引力は地表での何倍になるかを問うならば、地表から高さ RR の位置にあるときの距離は R+R=2RR+R = 2R
F2=Gm1m2(2R)2=Gm1m24R2F_2 = G\frac{m_1 m_2}{(2R)^2} = G\frac{m_1 m_2}{4R^2}
F2F1=Gm1m24R2Gm1m2R2=14\frac{F_2}{F_1} = \frac{G\frac{m_1 m_2}{4R^2}}{G\frac{m_1 m_2}{R^2}} = \frac{1}{4}

3. 最終的な答え

問題文の設定で計算すると、116\frac{1}{16}倍となりますが、選択肢にはありません。問題文が高さ 3R3R ではなく高さ RR と記述ミスしていた場合は、14\frac{1}{4} 倍となり、選択肢2が正解となります。

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