角 $A$ が $\pi/2$ より大きい鈍角三角形 $ABC$ において、正弦定理 $2R = \frac{a}{\sin A}$ が成り立つことを証明する。ここで、$a, b, c$ はそれぞれ角 $A, B, C$ に対する対辺の長さ、$R$ は外接円の半径である。

幾何学正弦定理三角形外接円鈍角三角形円周角
2025/6/16

1. 問題の内容

AAπ/2\pi/2 より大きい鈍角三角形 ABCABC において、正弦定理 2R=asinA2R = \frac{a}{\sin A} が成り立つことを証明する。ここで、a,b,ca, b, c はそれぞれ角 A,B,CA, B, C に対する対辺の長さ、RR は外接円の半径である。

2. 解き方の手順

(1) 三角形 ABCABC の外接円を考える。BCBC を弦とする円周角を考える。
AA が鈍角なので、円の中心 OOBCBC に対して AA と同じ側にはない。
(2) 点 BB から外接円の中心 OO を通り、外接円と交わる点を BB' とする。すると、BAB=90\angle BAB'=90^\circ
ACB=ABB\angle ACB = \angle AB'B.
(3) ABB\triangle AB'B において、正弦定理より
ABsinABB=ABsinC=BB=2R\frac{AB'}{\sin \angle AB'B} = \frac{AB'}{\sin C} = BB'=2R
AB=2RsinCAB' = 2R\sin C.
(4) BBC=A\angle BB'C = A'. A+A=πA'+A = \pi.
sinA=sin(πA)=sinA\sin A = \sin (\pi - A) = \sin A'.
(5) BC=aBC = a, BB=2RBB' = 2R より、
sinA=a2R\sin A' = \frac{a}{2R}.
したがって、
sinA=sinA=a2R\sin A = \sin A' = \frac{a}{2R}
2R=asinA2R = \frac{a}{\sin A}
となり、正弦定理が成り立つ。

3. 最終的な答え

鈍角三角形ABCABCにおいて、正弦定理 2R=asinA2R = \frac{a}{\sin A} が成り立つ。

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