数列$\{a_n\}$の初項から第$n$項までの和を$S_n$とする。$S_n = 2a_n + n$を満たすとき、$a_n$を求めよ。

代数学数列漸化式等比数列数学的帰納法
2025/6/16

1. 問題の内容

数列{an}\{a_n\}の初項から第nn項までの和をSnS_nとする。Sn=2an+nS_n = 2a_n + nを満たすとき、ana_nを求めよ。

2. 解き方の手順

まず、n2n \ge 2のときを考えます。
Sn=a1+a2++anS_n = a_1 + a_2 + \dots + a_nであり、Sn1=a1+a2++an1S_{n-1} = a_1 + a_2 + \dots + a_{n-1}です。
したがって、SnSn1=anS_n - S_{n-1} = a_nが成り立ちます。
問題文より、Sn=2an+nS_n = 2a_n + nであるから、
an=SnSn1=(2an+n)(2an1+(n1))a_n = S_n - S_{n-1} = (2a_n + n) - (2a_{n-1} + (n-1))
an=2an+n2an1n+1a_n = 2a_n + n - 2a_{n-1} - n + 1
0=an2an1+10 = a_n - 2a_{n-1} + 1
an=2an11a_n = 2a_{n-1} - 1 (for n2n \ge 2)
また、S1=a1S_1 = a_1なので、S1=2a1+1S_1 = 2a_1 + 1より、a1=2a1+1a_1 = 2a_1 + 1となり、a1=1a_1 = -1です。
次に、漸化式an=2an11a_n = 2a_{n-1} - 1を変形します。
an1=2(an11)+21=2(an11)+1a_n - 1 = 2(a_{n-1} - 1) + 2 - 1 = 2(a_{n-1} - 1) + 1
an1=2(an11)1+1a_n - 1= 2(a_{n-1} - 1) - 1 + 1 とすると、
an1=2(an11)a_n - 1 = 2(a_{n-1} - 1).
bn=an1b_n = a_n - 1とおくと、bn=2bn1b_n = 2b_{n-1}
これは、bnb_nが公比2の等比数列であることを意味します。
b1=a11=11=2b_1 = a_1 - 1 = -1 - 1 = -2.
したがって、bn=b12n1=22n1=2nb_n = b_1 \cdot 2^{n-1} = -2 \cdot 2^{n-1} = -2^n.
an=bn+1a_n = b_n + 1より、an=2n+1a_n = -2^n + 1.
最後に、n=1n=1の場合にこの式が成り立つか確認します。
a1=21+1=2+1=1a_1 = -2^1 + 1 = -2 + 1 = -1.
これは、a1=1a_1 = -1と一致するので、n=1n=1の場合も成り立ちます。

3. 最終的な答え

an=12na_n = 1 - 2^n

「代数学」の関連問題

与えられた式から、$S$を求める問題です。具体的には、以下の式が与えられています。 $(1-x)S = 1 + \frac{3x(1-x^{n-1})}{1-x} - (3n-2)x^n$ この式を変...

式の変形数式処理級数
2025/6/16

与えられた二次式 $5x^2 - 12x + 4$ を因数分解してください。

二次方程式因数分解たすき掛け
2025/6/16

与えられた二次式 $5x^2 - 12x + 4$ を因数分解します。

因数分解二次式ac法
2025/6/16

与えられた2次式 $2x^2 + 3x + 1$ を因数分解する問題です。

因数分解二次式展開
2025/6/16

$a = 18^{50}$とする。 (1) $\log_{10}\sqrt{18}$ と $\log_{10}5$ の値を求めよ。ただし、$\log_{10}2=0.3010$、$\log_{10}3...

対数指数桁数常用対数進法
2025/6/16

与えられた2つの二次関数を平方完成して、頂点を求める問題です。 (1) $y = x^2 - 6x + 12$ (2) $y = x^2 - 2x - 2$

二次関数平方完成頂点
2025/6/16

$\frac{1}{\sqrt{5}-2}$ の整数の部分を $a$、小数部分を $b$ とするとき、以下の値を求める。 (1) $a$, $b$ の値 (2) $b+\frac{1}{b}$, $b...

平方根有理化整数部分小数部分式の計算
2025/6/16

花火職人の福田先生が打ち上げる花火の軌道が放物線となる。川岸の高さ2mの地点から打ち上げられ、高さ50mの頂点に達し、川岸から4m離れた地点で破裂する。この放物線の式を求め、頂点、軸、形状を答える。

二次関数放物線グラフ頂点数式
2025/6/16

花火職人の福田先生が打ち上げる花火の軌道を2次関数で表す問題です。花火は川岸の地面から2mの高台から打ち上げられ、放物線を描きながら高さ50mの頂点に達し、川岸から4m離れた場所で破裂します。川岸から...

二次関数放物線グラフ関数数式
2025/6/16

連立方程式 $5x - 4y = -4$ と $ax + 2y = a - 3$ が与えられており、その解の比が $x:y = 2:3$ であるとき、(1) 連立方程式の解を求め、(2) $a$ の値...

連立方程式代入
2025/6/16