与えられた数 $a = \frac{1}{3-2\sqrt{2}}$ について、以下の問いに答えます。 (1) $a$ の分母を有理化し、簡単にします。 (2) $a$ の小数部分を $b$ とするとき、$b$ の値を求めます。また、$a^2 - b^2$ の値を求めます。 (3) (2)で求めた $b$ の値を用いて、不等式 $p < x < p+4b$ を満たす整数 $x$ が全部で3個あり、それらの和が0となるような $p$ の値の範囲を求めます。

代数学有理化平方根不等式小数部分数の大小
2025/6/16

1. 問題の内容

与えられた数 a=1322a = \frac{1}{3-2\sqrt{2}} について、以下の問いに答えます。
(1) aa の分母を有理化し、簡単にします。
(2) aa の小数部分を bb とするとき、bb の値を求めます。また、a2b2a^2 - b^2 の値を求めます。
(3) (2)で求めた bb の値を用いて、不等式 p<x<p+4bp < x < p+4b を満たす整数 xx が全部で3個あり、それらの和が0となるような pp の値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1) aa の分母を有理化します。分母と分子に 3+223+2\sqrt{2} をかけます。
a=1322=3+22(322)(3+22)=3+2298=3+22a = \frac{1}{3-2\sqrt{2}} = \frac{3+2\sqrt{2}}{(3-2\sqrt{2})(3+2\sqrt{2})} = \frac{3+2\sqrt{2}}{9 - 8} = 3+2\sqrt{2}
(2) a=3+22a = 3+2\sqrt{2} の小数部分 bb を求めます。
22=82\sqrt{2} = \sqrt{8} であり、2<8<32 < \sqrt{8} < 3 なので、2<22<32 < 2\sqrt{2} < 3
したがって、3+2<3+22<3+33+2 < 3+2\sqrt{2} < 3+3 より、5<a<65 < a < 6 です。
aa の整数部分は5なので、b=a5=3+225=222b = a - 5 = 3 + 2\sqrt{2} - 5 = 2\sqrt{2} - 2
次に、a2b2a^2 - b^2 を求めます。
a2b2=(a+b)(ab)=(3+22+222)(3+22(222))=(1+42)(5)=5+202a^2 - b^2 = (a+b)(a-b) = (3+2\sqrt{2} + 2\sqrt{2} - 2)(3+2\sqrt{2} - (2\sqrt{2} - 2)) = (1+4\sqrt{2})(5) = 5+20\sqrt{2}
(3) b=222b = 2\sqrt{2} - 2 のとき、不等式 p<x<p+4bp < x < p + 4b を満たす整数 xx が3個あり、それらの和が0となるような pp の範囲を求めます。
4b=8284b = 8\sqrt{2} - 8 なので、p<x<p+828p < x < p + 8\sqrt{2} - 8
1.4<2<1.51.4 < \sqrt{2} < 1.5 とすると、11.2<82<1211.2 < 8\sqrt{2} < 12 なので、 3.2<828<43.2 < 8\sqrt{2}-8 < 4 となります。
不等式を満たす整数が3個で、その和が0となるためには、これらの整数は 1,0,1-1, 0, 1 である必要があります。したがって、p<1p < -1 かつ 1<p+4b1 < p+4b である必要があります。
p<x<p+4bp < x < p + 4b を満たす整数が -1, 0, 1 となるためには、以下の条件が必要です。
p<1p+1p < -1 \le p+1 かつ p+2<p+4bp+2 < p + 4b
p<1p < -1 かつ 1p-1 \le p は矛盾するため、xは-1, 0, 1という整数値を持ちうるという条件を考慮します。
p<1p < -1
1<p+4b-1 < p + 4b => p>14b=14(222)=182+8=782p > -1-4b = -1 - 4(2\sqrt{2}-2) = -1 -8\sqrt{2} + 8 = 7 - 8\sqrt{2}
p<2p+4bp < 2 \le p+4b かつ p+4b<2p+4b < 2 のような状況を排除する必要があります。
よって、p<x<p+4bp < x < p + 4b に含まれる整数が-1, 0, 1である条件は以下となります。
p<1p < -1 かつ 1<p+4b1 < p+4b
さらに、p2p \ge -2 であってはならないこと、 2p+4b2 \ge p+4b であってはならないことに注意して、
2<p<1-2 < p < -1 かつ 1<p+4(222)<21 < p + 4(2\sqrt{2}-2) < 2
1<p+828<21 < p + 8\sqrt{2} - 8 < 2
982<p<10829 - 8\sqrt{2} < p < 10 - 8\sqrt{2}
最終的に、982<p<19-8\sqrt{2} < p < -1 の範囲で、p<x<p+4bp < x < p + 4b を満たす整数 xx1,0,1-1, 0, 1 であることを確認します。9822.319-8\sqrt{2} \approx -2.31 なので、pp2.31<p<1-2.31 < p < -1 の範囲となります。

3. 最終的な答え

(1) a=3+22a = 3 + 2\sqrt{2}
(2) b=222b = 2\sqrt{2} - 2a2b2=5+202a^2 - b^2 = 5 + 20\sqrt{2}
(3) 982<p<19 - 8\sqrt{2} < p < -1

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