xy平面内で作用する以下の力について、ポテンシャルが存在する場合はそれを求め、選択肢から選ぶ。ポテンシャルが存在しない場合は「非保存力」と答える。ただし、(0, 0)をポテンシャルの基準点とする。 (1) $\vec{F} = - \vec{j}$ (2) $\vec{F} = -x \vec{i}$ (3) $\vec{F} = -x \vec{j}$ (4) $\vec{F} = -(v_x \vec{i} + v_y \vec{j})$ (5) 動摩擦力

1. 問題の内容

xy平面内で作用する以下の力について、ポテンシャルが存在する場合はそれを求め、選択肢から選ぶ。ポテンシャルが存在しない場合は「非保存力」と答える。ただし、(0, 0)をポテンシャルの基準点とする。

(1) $\vec{F} = - \vec{j}$

(2) $\vec{F} = -x \vec{i}$

(3) $\vec{F} = -x \vec{j}$

(4) $\vec{F} = -(v_x \vec{i} + v_y \vec{j})$

(5) 動摩擦力

2. 解き方の手順

ポテンシャルが存在するための条件は、$\nabla \times \vec{F} = 0$であること（保存力であること）を確認し、ポテンシャル $U$ が存在する場合には、$\vec{F} = -\nabla U$ から $U$ を求める。

(1) $\vec{F} = - \vec{j}$ なので、$F_x = 0$、$F_y = -1$。

$\nabla \times \vec{F} = \frac{\partial F_y}{\partial x} - \frac{\partial F_x}{\partial y} = 0 - 0 = 0$。したがって保存力。

$F_x = -\frac{\partial U}{\partial x} = 0$ より、$U = f(y)$。

$F_y = -\frac{\partial U}{\partial y} = -1$ より、$\frac{\partial U}{\partial y} = 1$。したがって、$U = y + C$。基準点を(0, 0)とすると、$U(0,0) = 0$より、$C = 0$。

よって、$U = y$。選択肢の5。

(2) $\vec{F} = -x \vec{i}$ なので、$F_x = -x$、$F_y = 0$。

$\nabla \times \vec{F} = \frac{\partial F_y}{\partial x} - \frac{\partial F_x}{\partial y} = 0 - 0 = 0$。したがって保存力。

$F_x = -\frac{\partial U}{\partial x} = -x$ より、$\frac{\partial U}{\partial x} = x$。したがって、$U = \frac{1}{2}x^2 + f(y)$。

$F_y = -\frac{\partial U}{\partial y} = 0$ より、$\frac{\partial U}{\partial y} = 0$。したがって、$f(y) = C$。

基準点を(0, 0)とすると、$U(0,0) = 0$より、$C = 0$。

よって、$U = \frac{1}{2}x^2$。選択肢の6。

(3) $\vec{F} = -x \vec{j}$ なので、$F_x = 0$、$F_y = -x$。

$\nabla \times \vec{F} = \frac{\partial F_y}{\partial x} - \frac{\partial F_x}{\partial y} = -1 - 0 = -1 \neq 0$。したがって非保存力。選択肢の8。

(4) $\vec{F} = -(v_x \vec{i} + v_y \vec{j})$ は速度に比例する力なので、一般に非保存力。選択肢の8。

(5) 動摩擦力は、運動方向と逆向きに働く力であり、経路依存性があるので非保存力。選択肢の8。

3. 最終的な答え

(1): 5

(2): 6

(3): 8

(4): 8

(5): 8