塩化カルシウム($CaCl_2$)5.0 gを水に溶かして300 cm³ の水溶液を作った時の、この水溶液の凝固点を求める問題です。

応用数学凝固点降下化学モル濃度物理化学
2025/6/16

1. 問題の内容

塩化カルシウム(CaCl2CaCl_2)5.0 gを水に溶かして300 cm³ の水溶液を作った時の、この水溶液の凝固点を求める問題です。

2. 解き方の手順

凝固点降下度を求めるために、まず、CaCl2CaCl_2のモル質量を計算します。CaCl2CaCl_2のモル質量は、カルシウム(Ca)の原子量(約40 g/mol)と塩素(Cl)の原子量(約35.5 g/mol)を用いて、 40+2×35.5=11140 + 2 \times 35.5 = 111 g/mol となります。
次に、CaCl2CaCl_2のモル数を計算します。
5.0 g÷111 g/mol0.045 mol5.0\ g \div 111\ g/mol \approx 0.045\ mol
水の密度を1 g/cm³と仮定すると、水溶液300 cm³ に含まれる水の質量は、ほぼ300 g = 0.3 kg と考えられます。(厳密にはCaCl2CaCl_2を加えた分だけ質量が増えますが、ここでは近似的に無視します。)
CaCl2CaCl_2は水中で、Ca2+Ca^{2+}2Cl2Cl^- に電離します。つまり、1モルのCaCl2CaCl_2 から3モルのイオンが生じます。したがって、溶液中の全イオンのモル数は、0.045 mol×30.135 mol0.045\ mol \times 3 \approx 0.135\ mol となります。
凝固点降下度(ΔTf\Delta T_f)は、凝固点降下定数(KfK_f)と質量モル濃度(mm)の積で与えられます。水の凝固点降下定数 KfK_f は、1.86 K kg/molです。
質量モル濃度は溶媒(水)1 kg あたりの溶質のモル数で定義されます。
m=0.135 mol0.3 kg=0.45 mol/kgm = \frac{0.135\ mol}{0.3\ kg} = 0.45\ mol/kg
ΔTf=Kf×m=1.86 Kkg/mol×0.45 mol/kg0.837 K\Delta T_f = K_f \times m = 1.86\ K kg/mol \times 0.45\ mol/kg \approx 0.837\ K
純粋な水の凝固点は0℃なので、溶液の凝固点は、00.8370.837 ℃0 - 0.837 \approx -0.837\ ℃ となります。

3. 最終的な答え

-0.837 ℃

「応用数学」の関連問題

水平な地面に点Oがあり、高さ$h$の点Pから小球Aを自由落下させると同時に、点Oから距離$h$の点Qから点Pに向かって小球Bを斜方投射する。重力加速度の大きさを$g$とする。 問1:小球Bの初速が$v...

力学自由落下斜方投射運動方程式物理
2025/6/16

直径 $d = 80 \text{ mm}$ の円管内をオイルが流れている。レイノルズ数 $Re = 3.4 \times 10^3$ の場合、管内を流れる流量 $Q$ および質量流量 $\dot{m...

流体力学レイノルズ数流量質量流量物理
2025/6/16

直径 $d = 80 \text{ mm}$ の滑らかな円管内をオイルが流れている。レイノルズ数 $\text{Re} = 3.4 \times 10^3$ の場合、管内を流れる流量 $Q$ および質...

流体力学レイノルズ数流量質量流量物理
2025/6/16

速度と時間のグラフが与えられており、以下の4つの問いに答える問題です。 (1) 時刻 $t=4$ s のときの加速度を求める。 (2) 物体が原点から最も遠ざかった時刻を求める。 (3) 時刻 $t=...

力学速度加速度変位移動距離グラフ
2025/6/16

ばね定数 $k$ のばねに質量 $M$ の小球が繋がれている。ばねを自然長から $2a$ だけ縮めて静かに放したとき、ばねが初めて自然長になったときの小球の速さ $v_0$ を $M$, $k$, $...

力学エネルギー保存ばね単振動
2025/6/16

質量 $m$ の小物体をばねにつるしたところ、ばねの伸びが $2l$ となった。このばねのばね定数 $k$ を求める問題です。

力学ばね弾性力物理
2025/6/16

アルミニウム $Al$ 3.6gを燃焼させて完全に酸化アルミニウム $Al_2O_3$ に変えたとき、反応後の容器中の気体に占める酸素の割合を求める問題です。ただし、密閉容器には0℃, 1.013×1...

化学反応モル計算化学量論割合
2025/6/16

半径 $R$ の地球の表面にある小物体を、地球表面から高さ $3R$ の位置まで移動させたとき、地球から小物体に働く万有引力の大きさが、地表での何倍になるかを求める問題です。

万有引力物理力学
2025/6/16

生成した二酸化炭素の体積(0℃, 1.013×10^5 Pa)は何Lか。また、生成した水の量は何か。ただし、反応物に関する記述が一部不明確です。

化学反応物質量気体の体積モル濃度
2025/6/16

(1) 質量 $M$ の物体が速度 $v_0$ で壁に衝突し、反発係数が $1/3$ のとき、衝突後の物体の速さと、物体に働く力積の大きさと向きを求める問題。 (2) 質量 $4m$ の物体1が速度 ...

力学運動量保存反発係数力積衝突
2025/6/16