質点に働く力と、それによる運動量や運動エネルギー、力学的エネルギーの変化に関する記述の中から、正しいものを全て選ぶ問題です。
2025/6/16
1. 問題の内容
質点に働く力と、それによる運動量や運動エネルギー、力学的エネルギーの変化に関する記述の中から、正しいものを全て選ぶ問題です。
2. 解き方の手順
各選択肢を検討します。
1. 作用する合力がゼロのとき、運動量は変化しない。
これは運動の第一法則(慣性の法則)から正しいです。 ならば、 なので、は一定です。
2. 作用する合力のする仕事がゼロのとき、運動量は変化しない。
仕事がゼロでも、力の方向と運動方向が異なれば運動量は変化します。 例えば、等速円運動では、向心力は仕事をしませんが、速度の向きは常に変化するため運動量も変化します。したがって、これは誤りです。
3. 作用する合力がゼロのとき、運動エネルギーは変化しない。
合力がゼロならば、速度は一定なので、運動エネルギー も変化しません。したがって、これは正しいです。
4. 作用する合力の仕事がゼロのとき、運動エネルギーは変化しない。
仕事とエネルギーの関係から、仕事がゼロの時、運動エネルギーの変化もゼロなので、運動エネルギーは変化しません。したがって、これは正しいです。
5. 保存力だけが作用するときは、運動量が保存する。
必ずしも正しくありません。例えば、質点が斜面を滑り降りる時、保存力である重力が働きますが、運動量は増加します。保存力が働く時、力学的エネルギーは保存されますが、運動量が保存されるとは限りません。
6. 保存力だけが作用するときは、力学的エネルギーが保存する。
これは正しいです。保存力による仕事は経路に依存せず、位置エネルギーの差で表されるため、力学的エネルギーは保存されます。
7. 非保存力が作用していても、力学的エネルギーが保存することもある。
これは正しいです。 例えば、物体に摩擦力が働いていても、その物体が静止していれば、摩擦力は仕事をしないため、力学的エネルギーは変化しません。また、問題文には書かれていませんが、非保存力が仕事をしていても、その仕事と保存力による仕事が打ち消しあえば、力学的エネルギーは保存されます。
3. 最終的な答え
1, 3, 4, 6, 7