四角形ABCDが円に内接しており、$AB = 2$, $BC = 3$, $DA = 1$, $\cos{\angle ABC} = \frac{1}{6}$である。 (1) 線分AC, CDの長さを求める。 (2) 三角形ACDの面積を求める。 (3) 線分BDの長さを求める。

幾何学四角形円に内接余弦定理面積トレミーの定理
2025/3/28

1. 問題の内容

四角形ABCDが円に内接しており、AB=2AB = 2, BC=3BC = 3, DA=1DA = 1, cosABC=16\cos{\angle ABC} = \frac{1}{6}である。
(1) 線分AC, CDの長さを求める。
(2) 三角形ACDの面積を求める。
(3) 線分BDの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) 線分ACの長さを求める。
ABC\triangle ABCにおいて、余弦定理より
AC2=AB2+BC22ABBCcosABCAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos{\angle ABC}
AC2=22+3222316AC^2 = 2^2 + 3^2 - 2 \cdot 2 \cdot 3 \cdot \frac{1}{6}
AC2=4+92=11AC^2 = 4 + 9 - 2 = 11
AC=11AC = \sqrt{11}
四角形ABCDは円に内接しているので、ADC=180ABC\angle ADC = 180^{\circ} - \angle ABC
cosADC=cos(180ABC)=cosABC=16\cos{\angle ADC} = \cos{(180^{\circ} - \angle ABC)} = -\cos{\angle ABC} = -\frac{1}{6}
ADC\triangle ADCにおいて、余弦定理より
AC2=AD2+CD22ADCDcosADCAC^2 = AD^2 + CD^2 - 2 \cdot AD \cdot CD \cdot \cos{\angle ADC}
11=12+CD221CD(16)11 = 1^2 + CD^2 - 2 \cdot 1 \cdot CD \cdot (-\frac{1}{6})
11=1+CD2+13CD11 = 1 + CD^2 + \frac{1}{3}CD
CD2+13CD10=0CD^2 + \frac{1}{3}CD - 10 = 0
3CD2+CD30=03CD^2 + CD - 30 = 0
(3CD+10)(CD3)=0(3CD + 10)(CD - 3) = 0
CD=3CD = 3 (CD > 0 より)
(2) ACD\triangle ACDの面積を求める。
sin2ADC+cos2ADC=1\sin^2{\angle ADC} + \cos^2{\angle ADC} = 1 より
sin2ADC=1cos2ADC=1(16)2=1136=3536\sin^2{\angle ADC} = 1 - \cos^2{\angle ADC} = 1 - (-\frac{1}{6})^2 = 1 - \frac{1}{36} = \frac{35}{36}
sinADC=3536=356\sin{\angle ADC} = \sqrt{\frac{35}{36}} = \frac{\sqrt{35}}{6} (ADC\angle ADCは0°から180°の間なのでsinは正)
ACD=12ADCDsinADC\triangle ACD = \frac{1}{2} \cdot AD \cdot CD \cdot \sin{\angle ADC}
ACD=1213356=354\triangle ACD = \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 3 \cdot \frac{\sqrt{35}}{6} = \frac{\sqrt{35}}{4}
(3) 線分BDの長さを求める。
ABC+ADC=180\angle ABC + \angle ADC = 180^\circであるから, 円に内接する四角形の対角の和は180180^\circ
AC=11AC = \sqrt{11}を用いて,ABC\triangle ABCADC\triangle ADCそれぞれにおいて余弦定理を用いる。
ABC\triangle ABCにおいて, AC2=AB2+BC22ABBCcosBAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 AB \cdot BC \cos B
11=22+322(2)(3)cosB11 = 2^2 + 3^2 - 2(2)(3) \cos B
11=4+912cosB11 = 4 + 9 - 12 \cos B
cosB=212=16\cos B = \frac{2}{12} = \frac{1}{6}
ADC\triangle ADCにおいて, AC2=AD2+CD22ADCDcosDAC^2 = AD^2 + CD^2 - 2 AD \cdot CD \cos D
11=12+322(1)(3)cosD11 = 1^2 + 3^2 - 2(1)(3) \cos D
11=1+96cosD11 = 1 + 9 - 6 \cos D
cosD=16\cos D = -\frac{1}{6}
ABD\triangle ABDにおいて,余弦定理より,
BD2=AB2+AD22ABADcosABD^2 = AB^2 + AD^2 - 2 AB \cdot AD \cos A
CBD\triangle CBDにおいて,余弦定理より,
BD2=BC2+CD22BCCDcosCBD^2 = BC^2 + CD^2 - 2 BC \cdot CD \cos C
トレミーの定理より
ACBD=ABCD+ADBCAC \cdot BD = AB \cdot CD + AD \cdot BC
11BD=23+13\sqrt{11} \cdot BD = 2 \cdot 3 + 1 \cdot 3
11BD=6+3=9\sqrt{11} \cdot BD = 6 + 3 = 9
BD=911=91111BD = \frac{9}{\sqrt{11}} = \frac{9\sqrt{11}}{11}

3. 最終的な答え

(1) AC=11AC = \sqrt{11}, CD=3CD = 3
(2) ACD=354\triangle ACD = \frac{\sqrt{35}}{4}
(3) BD=91111BD = \frac{9\sqrt{11}}{11}

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