ベクトル場 $\vec{A}(x, y, z) = (2x \log y, \frac{x^2}{y} + 2yz, y^2)$ が与えられたとき、$\nabla \phi = \vec{A}$ となるスカラー関数 $\phi$ を求める。

応用数学ベクトル解析勾配スカラー関数偏微分
2025/6/18

1. 問題の内容

ベクトル場 A(x,y,z)=(2xlogy,x2y+2yz,y2)\vec{A}(x, y, z) = (2x \log y, \frac{x^2}{y} + 2yz, y^2) が与えられたとき、ϕ=A\nabla \phi = \vec{A} となるスカラー関数 ϕ\phi を求める。

2. 解き方の手順

ϕ=A\nabla \phi = \vec{A} であるから、以下の連立方程式が成り立つ:
ϕx=2xlogy\frac{\partial \phi}{\partial x} = 2x \log y (1)
ϕy=x2y+2yz\frac{\partial \phi}{\partial y} = \frac{x^2}{y} + 2yz (2)
ϕz=y2\frac{\partial \phi}{\partial z} = y^2 (3)
(1)を xx で積分すると、
ϕ(x,y,z)=2xlogydx=x2logy+f(y,z)\phi(x, y, z) = \int 2x \log y dx = x^2 \log y + f(y, z)
次に、この結果を yy で偏微分すると、
ϕy=x2y+f(y,z)y\frac{\partial \phi}{\partial y} = \frac{x^2}{y} + \frac{\partial f(y, z)}{\partial y}
(2)と比較すると、
x2y+f(y,z)y=x2y+2yz\frac{x^2}{y} + \frac{\partial f(y, z)}{\partial y} = \frac{x^2}{y} + 2yz
f(y,z)y=2yz\frac{\partial f(y, z)}{\partial y} = 2yz
これを yy で積分すると、
f(y,z)=2yzdy=y2z+g(z)f(y, z) = \int 2yz dy = y^2 z + g(z)
したがって、
ϕ(x,y,z)=x2logy+y2z+g(z)\phi(x, y, z) = x^2 \log y + y^2 z + g(z)
最後に、この結果を zz で偏微分すると、
ϕz=y2+dg(z)dz\frac{\partial \phi}{\partial z} = y^2 + \frac{dg(z)}{dz}
(3)と比較すると、
y2+dg(z)dz=y2y^2 + \frac{dg(z)}{dz} = y^2
dg(z)dz=0\frac{dg(z)}{dz} = 0
これを zz で積分すると、
g(z)=Cg(z) = C (定数)
したがって、
ϕ(x,y,z)=x2logy+y2z+C\phi(x, y, z) = x^2 \log y + y^2 z + C

3. 最終的な答え

ϕ=x2logy+y2z+C\phi = x^2 \log y + y^2 z + C (Cは積分定数)

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