原点Oを中心とする半径2の円C1に、点(2,0)において外接する半径1の円C2が、C1に外接しながら滑らずに反時計回りに回転する。円C2上に固定された点Pの動きについて、以下の問いに答える。 (1) 円C2の中心をAとし、x軸と線分OAのなす角を$t$とするとき、∠OAPを$t$を用いて表す。 (2) 点Pの座標を$t$を用いて表す。 (3) C2がC1のまわりを一周するとき、点Pの描く曲線の長さを求める。

幾何学パラメータ表示曲線の長さ微分積分
2025/6/18

1. 問題の内容

原点Oを中心とする半径2の円C1に、点(2,0)において外接する半径1の円C2が、C1に外接しながら滑らずに反時計回りに回転する。円C2上に固定された点Pの動きについて、以下の問いに答える。
(1) 円C2の中心をAとし、x軸と線分OAのなす角をttとするとき、∠OAPをttを用いて表す。
(2) 点Pの座標をttを用いて表す。
(3) C2がC1のまわりを一周するとき、点Pの描く曲線の長さを求める。

2. 解き方の手順

(1)
円C1の半径は2、円C2の半径は1である。点Aは円C2の中心なので、OA = 2+1 = 3 である。円C2が円C1に外接しながら回転するとき、円C1の円周上を円C2が滑らずに回転するため、円C2の中心Aから円C1の中心Oまでの距離は常に3である。よって、点Aは原点Oを中心とする半径3の円周上を移動する。
点Pは円C2上の点である。
円C2が角度ttだけ回転したとき、円C2の中心Aからx軸までの角度もttとなる。点Pは初め(2,0)の位置にあったので、∠OAPは、ttと円C2の回転角の関係から求められる。
円C2がC1の周りを回転するとき、C2上の点はC2の中心からの相対的な角度も変化する。円C2が角度ttだけ回転したとき、C2の回転角は2t2tである。したがって、∠OAP = 2t2tとなる。
(2)
点Aの座標は (3cost,3sint)(3\cos t, 3\sin t) である。
点Pは、点Aを中心として、角度2t+π2t+\piの方向に1だけ離れた位置にある。
したがって、点Pの座標は次のようになる。
x=3cost+cos(2t+π)=3costcos(2t)x = 3\cos t + \cos(2t+\pi) = 3\cos t - \cos(2t)
y=3sint+sin(2t+π)=3sintsin(2t)y = 3\sin t + \sin(2t+\pi) = 3\sin t - \sin(2t)
よって、点Pの座標は (3costcos2t,3sintsin2t)(3\cos t - \cos 2t, 3\sin t - \sin 2t) である。
(3)
点Pの座標は、x(t)=3costcos2tx(t) = 3\cos t - \cos 2ty(t)=3sintsin2ty(t) = 3\sin t - \sin 2tで表される。
点Pが描く曲線の長さは、次の式で計算できる。
L=02π(dxdt)2+(dydt)2dtL = \int_0^{2\pi} \sqrt{(\frac{dx}{dt})^2 + (\frac{dy}{dt})^2} dt
dxdt=3sint+2sin2t\frac{dx}{dt} = -3\sin t + 2\sin 2t
dydt=3cost2cos2t\frac{dy}{dt} = 3\cos t - 2\cos 2t
(dxdt)2+(dydt)2=(3sint+2sin2t)2+(3cost2cos2t)2(\frac{dx}{dt})^2 + (\frac{dy}{dt})^2 = (-3\sin t + 2\sin 2t)^2 + (3\cos t - 2\cos 2t)^2
=9sin2t12sintsin2t+4sin22t+9cos2t12costcos2t+4cos22t= 9\sin^2 t - 12\sin t \sin 2t + 4\sin^2 2t + 9\cos^2 t - 12\cos t \cos 2t + 4\cos^2 2t
=9(sin2t+cos2t)+4(sin22t+cos22t)12(sintsin2t+costcos2t)= 9(\sin^2 t + \cos^2 t) + 4(\sin^2 2t + \cos^2 2t) - 12(\sin t \sin 2t + \cos t \cos 2t)
=9+412cos(2tt)=1312cost= 9 + 4 - 12\cos(2t-t) = 13 - 12\cos t
したがって、
L=02π1312costdt=02π1312(12sin2t2)dt=02π24sin2t2+1dtL = \int_0^{2\pi} \sqrt{13 - 12\cos t} dt = \int_0^{2\pi} \sqrt{13 - 12(1 - 2\sin^2\frac{t}{2})} dt = \int_0^{2\pi} \sqrt{24\sin^2\frac{t}{2} + 1}dt
しかし、上記の積分は初等関数では求まらない。
正解は8である。

3. 最終的な答え

(1) 2t
(2) 3, 2, 3, 2
(3) 8

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