複素数 $z$ が満たす方程式が与えられたとき、そのような $z$ 全体の集合がどのような図形になるかを答える問題です。具体的には、以下の2つの方程式について考えます。 (1) $3|z+2| = |z-6|$ (2) $|z-4i| = 2|z-i|$

代数学複素数絶対値複素平面
2025/6/18

1. 問題の内容

複素数 zz が満たす方程式が与えられたとき、そのような zz 全体の集合がどのような図形になるかを答える問題です。具体的には、以下の2つの方程式について考えます。
(1) 3z+2=z63|z+2| = |z-6|
(2) z4i=2zi|z-4i| = 2|z-i|

2. 解き方の手順

(1) z=x+yiz = x + yi (x, y は実数) とおきます。
与えられた方程式に代入し、両辺を2乗します。
整理して、円の方程式の形に書き直します。
(2) z=x+yiz = x + yi (x, y は実数) とおきます。
与えられた方程式に代入し、両辺を2乗します。
整理して、円の方程式の形に書き直します。
それでは、各問題を解いていきましょう。
(1) 3z+2=z63|z+2| = |z-6|
z=x+yiz = x+yiとおくと、
3x+yi+2=x+yi63|x+yi+2| = |x+yi-6|
3(x+2)+yi=(x6)+yi3|(x+2)+yi| = |(x-6)+yi|
3(x+2)2+y2=(x6)2+y23\sqrt{(x+2)^2+y^2} = \sqrt{(x-6)^2+y^2}
両辺を2乗して
9((x+2)2+y2)=(x6)2+y29((x+2)^2+y^2) = (x-6)^2+y^2
9(x2+4x+4+y2)=x212x+36+y29(x^2+4x+4+y^2) = x^2-12x+36+y^2
9x2+36x+36+9y2=x212x+36+y29x^2+36x+36+9y^2 = x^2-12x+36+y^2
8x2+48x+8y2=08x^2+48x+8y^2 = 0
x2+6x+y2=0x^2+6x+y^2 = 0
(x+3)29+y2=0(x+3)^2 - 9 + y^2 = 0
(x+3)2+y2=9(x+3)^2 + y^2 = 9
これは、中心が 3-3、半径が 33 の円を表します。
(2) z4i=2zi|z-4i| = 2|z-i|
z=x+yiz = x+yiとおくと、
x+yi4i=2x+yii|x+yi-4i| = 2|x+yi-i|
x+(y4)i=2x+(y1)i|x+(y-4)i| = 2|x+(y-1)i|
x2+(y4)2=2x2+(y1)2\sqrt{x^2+(y-4)^2} = 2\sqrt{x^2+(y-1)^2}
両辺を2乗して
x2+(y4)2=4(x2+(y1)2)x^2+(y-4)^2 = 4(x^2+(y-1)^2)
x2+y28y+16=4(x2+y22y+1)x^2+y^2-8y+16 = 4(x^2+y^2-2y+1)
x2+y28y+16=4x2+4y28y+4x^2+y^2-8y+16 = 4x^2+4y^2-8y+4
0=3x2+3y2120 = 3x^2+3y^2-12
0=x2+y240 = x^2+y^2-4
x2+y2=4x^2+y^2 = 4
これは、中心が 00、半径が 22 の円を表します。

3. 最終的な答え

(1) 中心 3-3、半径 33 の円
(2) 中心 00、半径 22 の円

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