ベクトル $\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 \\ 0 \\ 1 \end{bmatrix}$ とベクトル $\vec{b} = \begin{bmatrix} 2 \\ -1 \\ 1 \end{bmatrix}$ の両方に直交する、大きさ1のベクトルを求める問題です。

代数学ベクトル外積ベクトルの大きさ線形代数
2025/6/19

1. 問題の内容

ベクトル a=[101]\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 \\ 0 \\ 1 \end{bmatrix} とベクトル b=[211]\vec{b} = \begin{bmatrix} 2 \\ -1 \\ 1 \end{bmatrix} の両方に直交する、大きさ1のベクトルを求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、ベクトル a\vec{a}b\vec{b} の両方に直交するベクトルを求めます。これは外積を計算することで得られます。外積 c=a×b\vec{c} = \vec{a} \times \vec{b} は次の式で計算できます。
c=[a2b3a3b2a3b1a1b3a1b2a2b1]\vec{c} = \begin{bmatrix} a_2b_3 - a_3b_2 \\ a_3b_1 - a_1b_3 \\ a_1b_2 - a_2b_1 \end{bmatrix}
a=[101]\vec{a} = \begin{bmatrix} 1 \\ 0 \\ 1 \end{bmatrix}b=[211]\vec{b} = \begin{bmatrix} 2 \\ -1 \\ 1 \end{bmatrix}を代入すると、
c=[0(1)1(1)1(2)1(1)1(1)0(2)]=[111]\vec{c} = \begin{bmatrix} 0(1) - 1(-1) \\ 1(2) - 1(1) \\ 1(-1) - 0(2) \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 1 \\ 1 \\ -1 \end{bmatrix}
したがって、c=[111]\vec{c} = \begin{bmatrix} 1 \\ 1 \\ -1 \end{bmatrix}a\vec{a}b\vec{b}の両方に直交するベクトルです。
次に、c\vec{c}の大きさを計算します。
c=12+12+(1)2=1+1+1=3|\vec{c}| = \sqrt{1^2 + 1^2 + (-1)^2} = \sqrt{1 + 1 + 1} = \sqrt{3}
最後に、c\vec{c}をその大きさで割ることで、大きさが1のベクトルを求めます。
u=cc=13[111]=[131313]\vec{u} = \frac{\vec{c}}{|\vec{c}|} = \frac{1}{\sqrt{3}} \begin{bmatrix} 1 \\ 1 \\ -1 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} \frac{1}{\sqrt{3}} \\ \frac{1}{\sqrt{3}} \\ -\frac{1}{\sqrt{3}} \end{bmatrix}
また、逆方向のベクトルも条件を満たすため、
v=u=[131313]\vec{v} = -\vec{u} = \begin{bmatrix} -\frac{1}{\sqrt{3}} \\ -\frac{1}{\sqrt{3}} \\ \frac{1}{\sqrt{3}} \end{bmatrix}

3. 最終的な答え

求めるベクトルは、[131313]\begin{bmatrix} \frac{1}{\sqrt{3}} \\ \frac{1}{\sqrt{3}} \\ -\frac{1}{\sqrt{3}} \end{bmatrix}[131313]\begin{bmatrix} -\frac{1}{\sqrt{3}} \\ -\frac{1}{\sqrt{3}} \\ \frac{1}{\sqrt{3}} \end{bmatrix}です。

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