$a$ は実数の定数とする。 3次方程式 $x^3 - x^2 + (a-6)x - 3a = 0$ …① について、次の問いに答えよ。 (1) 3次方程式①は $a$ の値に関係なく、整数の解をもつ。その整数の解を求めよ。 (2) 3次方程式①の解がすべて実数であるように、$a$ の値の範囲を定めよ。

1. 問題の内容

$a$ は実数の定数とする。

3次方程式 $x^3 - x^2 + (a-6)x - 3a = 0$ …① について、次の問いに答えよ。

(1) 3次方程式①は $a$ の値に関係なく、整数の解をもつ。その整数の解を求めよ。

(2) 3次方程式①の解がすべて実数であるように、$a$ の値の範囲を定めよ。

2. 解き方の手順

(1) $x^3 - x^2 + (a-6)x - 3a = 0$ を $a$ について整理すると、

$x^3 - x^2 - 6x + a(x-3) = 0$

$a(x-3) = -x^3 + x^2 + 6x$

$x \ne 3$ のとき $a = \frac{-x^3+x^2+6x}{x-3} = \frac{-x(x^2-x-6)}{x-3} = \frac{-x(x-3)(x+2)}{x-3} = -x(x+2) = -x^2 -2x$

$x=3$ のとき $27-9+3(a-6)-3a=0$ より $18+3a-18-3a=0$ なので、 $x=3$ は $a$ の値に関わらず解となる。

よって、$a$ の値に関係なく $x=3$ が解である。

(2)

$x=3$ を解に持つので、$x^3 - x^2 + (a-6)x - 3a = (x-3)(x^2 + 2x + a) = 0$

$x^2 + 2x + a = 0$ の解が実数解であるためには、判別式 $D \ge 0$ が必要。

$D = 2^2 - 4 \cdot 1 \cdot a = 4 - 4a \ge 0$

$4 \ge 4a$

$1 \ge a$

$a \le 1$

したがって、$a \le 1$ のとき、3次方程式①の解がすべて実数となる。

3. 最終的な答え

(1) $x=3$

(2) $a \le 1$