$a$ を実数の定数とする。$x$ についての3次方程式 $x^3 + (a-2)x^2 + (1-3a)x - 12 = 0$ について、以下の問いに答える。 (1) この方程式は $a$ の値に関係なく $x = \boxed{1}$ を実数解にもつ。 (2) この方程式がただ1つの実数解をもつとき、$a$ のとり得る値の範囲は、$\boxed{-2} < a < \boxed{3}$ である。 (3) この方程式が重解をもつ $a$ のうち最も小さいものは、$a = - \frac{\boxed{4}\boxed{5}}{\boxed{6}}$ であり、このときの方程式の異なる解は小さい順に $x = \frac{\boxed{7}}{\boxed{8}}, \boxed{9}$ である。

代数学三次方程式実数解因数分解重解解の公式判別式
2025/6/20

1. 問題の内容

aa を実数の定数とする。xx についての3次方程式 x3+(a2)x2+(13a)x12=0x^3 + (a-2)x^2 + (1-3a)x - 12 = 0 について、以下の問いに答える。
(1) この方程式は aa の値に関係なく x=1x = \boxed{1} を実数解にもつ。
(2) この方程式がただ1つの実数解をもつとき、aa のとり得る値の範囲は、2<a<3\boxed{-2} < a < \boxed{3} である。
(3) この方程式が重解をもつ aa のうち最も小さいものは、a=456a = - \frac{\boxed{4}\boxed{5}}{\boxed{6}} であり、このときの方程式の異なる解は小さい順に x=78,9x = \frac{\boxed{7}}{\boxed{8}}, \boxed{9} である。

2. 解き方の手順

(1) x=cx = c が解であるとき、方程式に代入すると c3+(a2)c2+(13a)c12=0c^3 + (a-2)c^2 + (1-3a)c - 12 = 0 となる。この式が aa の値に関係なく成り立つには、aa の項が消える必要がある。
c3+ac22c2+c3ac12=0c^3 + ac^2 - 2c^2 + c - 3ac - 12 = 0
c32c2+c12+a(c23c)=0c^3 - 2c^2 + c - 12 + a(c^2 - 3c) = 0
aa の係数が 0 となるためには、c23c=0c^2 - 3c = 0 でなければならない。よって、c(c3)=0c(c-3)=0 なので c=0,3c=0, 3
c=0c=0 のとき、12=0-12 = 0 となるので不適。
c=3c=3 のとき、33232+312+a(3233)=2718+312=03^3 - 2 \cdot 3^2 + 3 - 12 + a(3^2 - 3 \cdot 3) = 27 - 18 + 3 - 12 = 0 となり、x=3x=3 は解である。したがって、答えは3。
(2) x3+(a2)x2+(13a)x12=0x^3 + (a-2)x^2 + (1-3a)x - 12 = 0x=3x=3 を解にもつので、(x3)(x-3) で因数分解できる。
x3+(a2)x2+(13a)x12=(x3)(x2+(a+1)x+4)=0x^3 + (a-2)x^2 + (1-3a)x - 12 = (x-3)(x^2 + (a+1)x + 4) = 0
x=3x=3 以外の実数解を持たないためには、x2+(a+1)x+4=0x^2 + (a+1)x + 4 = 0 が実数解を持たないか、x=3x=3 を重解に持つ必要がある。
x2+(a+1)x+4=0x^2 + (a+1)x + 4 = 0 の判別式を DD とすると、D=(a+1)244=a2+2a+116=a2+2a15=(a+5)(a3)D = (a+1)^2 - 4 \cdot 4 = a^2 + 2a + 1 - 16 = a^2 + 2a - 15 = (a+5)(a-3)
(i) D<0D < 0 のとき、(a+5)(a3)<0(a+5)(a-3) < 0 なので 5<a<3-5 < a < 3
(ii) D=0D = 0 のとき、a=5,3a=-5, 3
a=5a = -5 のとき、x24x+4=(x2)2=0x^2 - 4x + 4 = (x-2)^2 = 0 なので、x=2x=2 (重解) となり、実数解は1つだけなので条件を満たす。
a=3a = 3 のとき、x2+4x+4=(x+2)2=0x^2 + 4x + 4 = (x+2)^2 = 0 なので、x=2x=-2 (重解) となり、実数解は1つだけなので条件を満たす。
(iii) x2+(a+1)x+4=0x^2 + (a+1)x + 4 = 0x=3x=3 を解にもつとき、32+(a+1)3+4=9+3a+3+4=3a+16=03^2 + (a+1)3 + 4 = 9 + 3a + 3 + 4 = 3a + 16 = 0 なので a=163a = -\frac{16}{3}
このとき x2+(163+1)x+4=x2133x+4=0x^2 + (-\frac{16}{3} + 1)x + 4 = x^2 - \frac{13}{3}x + 4 = 0
3x213x+12=03x^2 - 13x + 12 = 0
(3x4)(x3)=0(3x-4)(x-3) = 0 なので、x=3,43x = 3, \frac{4}{3} となり、実数解は2つなので不適。
したがって、実数解を1つだけ持つための aa の範囲は 5a<3-5 \le a < 3
ところが、a=5a=-5のとき、x=2x=2が重解になるので、元の3次方程式は、(x3)(x2)2=0(x-3)(x-2)^2 = 0 となり、x=2,3x=2, 3 と実数解を2つ持つことになる。
そこで判別式D=(a+1)2160D = (a+1)^2 - 16 \ge 0のとき,x2+(a+1)x+4=0x^2 + (a+1)x + 4 = 0 の解をα,β\alpha, \betaとおくと、3=α3 = \alphaまたはβ\betaであれば良い。
すなわち、32+(a+1)3+4=03^2 + (a+1) \cdot 3 + 4 = 0より、3a+16=03a + 16 = 0a=16/3<5a = -16/3 < -5 このとき2つの実数解が存在するので不適。
a=5a=-5のとき、x24x+4=(x2)2=0x^2 -4x + 4 = (x-2)^2 = 0より、x=2x=2 a=3a=3のとき、x2+4x+4=(x+2)2=0x^2 + 4x + 4 = (x+2)^2 = 0より、x=2x=-2
結局 5<a<3-5<a<3のときのみ実数解はx=3x=3のみである。
(3) a=5a=-5 のとき、(x3)(x2)2=0(x-3)(x-2)^2=0 なので x=2,3x=2, 3 で、重解は x=2x=2
a=3a=3 のとき、(x3)(x+2)2=0(x-3)(x+2)^2=0 なので x=2,3x=-2, 3 で、重解は x=2x=-2
a=163a = -\frac{16}{3} のとき、(x3)(x43)=0(x-3)(x-\frac{4}{3}) = 0 より x=3,43x = 3, \frac{4}{3} となり重解を持たない。
したがって、重解を持つ aa のうち最も小さいものは a=5a = -5。このとき、a=51a = -\frac{5}{1}
x=2,3x = -2, 3 より、小さい順に x=2,3x = -2, 3
よって、a=51a=-\frac{5}{1}のとき、小さい順にx=2,3x=-2, 3

3. 最終的な答え

(1) 3
(2) -5, 3
(3) 5, 1, -2, 3
最終的な答え
(1) 3
(2) -5 < a < 3
(3) a = -5 であり、このときの方程式の異なる解は小さい順に x = -2, 3 である。
4と5の間に"/"を挿入して分数であることを明示してください。
最終的な答え
(1) 3
(2) -5 < a < 3
(3) a = -5/1 であり、このときの方程式の異なる解は小さい順に x = -2, 3 である。

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