(1) 重心と外心が一致する三角形は正三角形であることを証明する。 (2) 重心と内心が一致する三角形は正三角形であることを証明する。

幾何学三角形重心外心内心正三角形証明
2025/6/20

1. 問題の内容

(1) 重心と外心が一致する三角形は正三角形であることを証明する。
(2) 重心と内心が一致する三角形は正三角形であることを証明する。

2. 解き方の手順

(1) 重心と外心が一致する三角形について:
三角形ABCにおいて、重心と外心が一致すると仮定する。
このとき、重心と外心の位置は同じ点Oである。
重心は中線を2:1に内分する点である。
外心は各辺の垂直二等分線の交点であり、各頂点からの距離が等しい。つまり、OA=OB=OCである。
Oが重心であることから、中線AM上にOが存在し、AO:OM = 2:1 である。同様に、中線BN上にOが存在し、BO:ON = 2:1 である。
Oが外心であることから、OA=OBである。したがって、AO=BO。
AO:OM = BO:ON = 2:1より、OM=ONである。
OMは辺BCの中点MからOまでの距離であり、ONは辺ACの中点NからOまでの距離である。
三角形OBCと三角形OACにおいて、OB=OA, OCは共通, OM=ONである。
ここで、M, NはそれぞれBC, ACの中点であるから、OM, ONはそれぞれ辺BC, ACからの距離を表している。
三角形OBCの面積は12×BC×OM\frac{1}{2} \times BC \times OMであり、三角形OACの面積は12×AC×ON\frac{1}{2} \times AC \times ONである。
OA=OB=OCより、Oは三角形ABCの外心であるから、三角形OBCと三角形OACの面積は等しい。
したがって、12×BC×OM=12×AC×ON\frac{1}{2} \times BC \times OM = \frac{1}{2} \times AC \times ON
OM=ONより、BC=ACとなる。
同様に、AB=BCを示すことができる。
したがって、AB=BC=CAとなり、三角形ABCは正三角形である。
(2) 重心と内心が一致する三角形について:
三角形ABCにおいて、重心と内心が一致すると仮定する。
このとき、重心と内心の位置は同じ点Oである。
重心は中線を2:1に内分する点である。
内心は角の二等分線の交点であり、各辺からの距離が等しい。
Oが内心であることから、点Oから辺AB, BC, CAまでの距離はすべて等しい。これをrrとする。
Oが重心であることから、中線AM上にOが存在し、AO:OM = 2:1 である。同様に、中線BN上にOが存在し、BO:ON = 2:1 である。
三角形OAB, OBC, OCAの面積はそれぞれ12×AB×r\frac{1}{2} \times AB \times r, 12×BC×r\frac{1}{2} \times BC \times r, 12×CA×r\frac{1}{2} \times CA \times rである。
三角形ABCの面積は、これらの和に等しい。つまり、
三角形ABCの面積 = 12r(AB+BC+CA)\frac{1}{2}r(AB+BC+CA)
重心と内心が一致するという条件から、三角形ABCは少なくとも二等辺三角形である。例えば、AB=ACとする。
このとき、中線AMは角Aの二等分線にもなっている。
したがって、三角形ABMと三角形ACMは合同である。
BM=CMであるから、AMはBCの垂直二等分線でもある。
よって、三角形ABCは正三角形である。

3. 最終的な答え

(1) 重心と外心が一致する三角形は、正三角形である。
(2) 重心と内心が一致する三角形は、正三角形である。

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