野球の打者が、水平方向に時速144kmで飛んできたボールを打ちました。ボールは初速度35m/s、仰角45°で飛んでいきました。バットがボールに与えた力積の向きと大きさを求める問題です。ボールの質量は145gとします。

応用数学力学運動量力積ベクトル物理
2025/6/21

1. 問題の内容

野球の打者が、水平方向に時速144kmで飛んできたボールを打ちました。ボールは初速度35m/s、仰角45°で飛んでいきました。バットがボールに与えた力積の向きと大きさを求める問題です。ボールの質量は145gとします。

2. 解き方の手順

(1) ボールの初速度をm/s単位に変換します。
v1=144 km/h=144×10003600 m/s=40 m/sv_1 = 144 \text{ km/h} = 144 \times \frac{1000}{3600} \text{ m/s} = 40 \text{ m/s}
ボールの質量をkg単位に変換します。
m=145 g=0.145 kgm = 145 \text{ g} = 0.145 \text{ kg}
(2) 打った後のボールの速度ベクトルを成分表示します。仰角が45°なので、水平方向と鉛直方向の速度成分は等しくなります。
v2=35 m/sv_2 = 35 \text{ m/s} なので、
v2x=v2cos45=35×22 m/s24.75 m/sv_{2x} = v_2 \cos 45^\circ = 35 \times \frac{\sqrt{2}}{2} \text{ m/s} \approx 24.75 \text{ m/s}
v2y=v2sin45=35×22 m/s24.75 m/sv_{2y} = v_2 \sin 45^\circ = 35 \times \frac{\sqrt{2}}{2} \text{ m/s} \approx 24.75 \text{ m/s}
(3) 力積は運動量の変化に等しいので、
J=m(v2v1)J = m(v_2 - v_1)
水平方向の力積:
Jx=m(v2xv1x)=0.145(24.75(40))=0.145(64.75)9.39 NsJ_x = m(v_{2x} - v_{1x}) = 0.145(24.75 - (-40)) = 0.145(64.75) \approx 9.39 \text{ Ns}
鉛直方向の力積:
Jy=m(v2yv1y)=0.145(24.750)=0.145(24.75)3.59 NsJ_y = m(v_{2y} - v_{1y}) = 0.145(24.75 - 0) = 0.145(24.75) \approx 3.59 \text{ Ns}
(4) 力積の大きさ:
J=Jx2+Jy2=9.392+3.592=88.1721+12.8881=101.060210.05 Ns|J| = \sqrt{J_x^2 + J_y^2} = \sqrt{9.39^2 + 3.59^2} = \sqrt{88.1721 + 12.8881} = \sqrt{101.0602} \approx 10.05 \text{ Ns}
(5) 力積の向き:
θ=arctan(JyJx)=arctan(3.599.39)arctan(0.3823)20.9\theta = \arctan\left(\frac{J_y}{J_x}\right) = \arctan\left(\frac{3.59}{9.39}\right) \approx \arctan(0.3823) \approx 20.9^\circ

3. 最終的な答え

力積の大きさ:約10.05 Ns
力積の向き:水平方向から約20.9°の角度

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