ある財の需要曲線が $X = -3P + 2400$ で、供給曲線が $X = 5P$ であるとする。$X$ は数量、$P$ は価格を表す。政府により上限価格が $150$ に規制されたとき、取引量、消費者余剰、生産者余剰、死荷重損失をそれぞれ求める。

応用数学経済学需要曲線供給曲線市場均衡消費者余剰生産者余剰死荷重
2025/6/21
はい、承知いたしました。以下に問題の解答を示します。

1. 問題の内容

ある財の需要曲線が X=3P+2400X = -3P + 2400 で、供給曲線が X=5PX = 5P であるとする。XX は数量、PP は価格を表す。政府により上限価格が 150150 に規制されたとき、取引量、消費者余剰、生産者余剰、死荷重損失をそれぞれ求める。

2. 解き方の手順

(1) 均衡価格と均衡数量を求める。
需要曲線と供給曲線を連立させて解く。
3P+2400=5P-3P + 2400 = 5P
8P=24008P = 2400
P=300P = 300
X=5×300=1500X = 5 \times 300 = 1500
均衡価格は300、均衡数量は1500である。
(2) 上限価格が150の場合の取引量を求める。
上限価格が150なので、供給量は X=5×150=750X = 5 \times 150 = 750 となる。
需要量は X=3×150+2400=450+2400=1950X = -3 \times 150 + 2400 = -450 + 2400 = 1950 となる。
取引量は供給量によって制約されるので、取引量は750となる。
(3) 消費者余剰を求める。
上限価格が150のときの需要量を求めた。X=1950X = 1950
需要曲線から、X=1950X=1950の時の価格を求める。
1950=3P+24001950 = -3P + 2400
3P=4503P = 450
P=150P = 150
需要曲線とPP軸との交点、X=0X=0の時、0=3P+24000 = -3P + 2400より、P=800P = 800
消費者余剰は、(800150)×750/2=650×750/2=243750(800 - 150) \times 750 / 2 = 650 \times 750 / 2 = 243750 となる。
(4) 生産者余剰を求める。
上限価格が150のときの供給量は750。
供給曲線とPP軸との交点、X=0X=0の時、0=5P0 = 5Pより、P=0P = 0
生産者余剰は、150×750/2=56250150 \times 750 / 2 = 56250 となる。
(5) 死荷重損失を求める。
上限価格がないときの消費者余剰:(800300)×1500/2=500×1500/2=375000(800 - 300) \times 1500 / 2 = 500 \times 1500 / 2 = 375000
上限価格がないときの生産者余剰:300×1500/2=225000300 \times 1500 / 2 = 225000
上限価格がないときの総余剰:375000+225000=600000375000 + 225000 = 600000
上限価格があるときの総余剰:243750+56250=300000243750 + 56250 = 300000
死荷重損失は、600000300000=300000600000 - 300000 = 300000
もしくは、上限価格における需要量 (X=1950X = 1950) と、均衡価格 (P=300P=300) における供給量 (X=1500X = 1500) の差である (1950750=1200,1500750=7501950 - 750 = 1200, 1500 - 750 = 750) 。
上限価格における需要に対応する価格は150、上限価格における供給に対応する価格は150。
死荷重損失は、(300150)×(1950750)/2+(3000)×(1500750)/2=150×1200/2+300×750/2=90000+112500=202500(300 - 150) \times (1950 - 750)/2 + (300 - 0) \times (1500-750)/2 = 150 \times 1200/2 + 300 \times 750/2 = 90000 + 112500 = 202500.
(補足)
上限価格が設定された場合、供給量で取引量が決まる。
上限価格がない場合に比べ、消費者余剰は増加、生産者余剰は減少する。

3. 最終的な答え

(1) 取引量: 750
(2) 消費者余剰: 243750
(3) 生産者余剰: 56250
(4) 死荷重損失: 202500

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