実数 $a$ を定数とする。関数 $f(x) = -x^2 + 2x + 1$ ($a \le x \le a+1$) の最小値を $m(a)$ とする。 $f(x)$ のグラフの頂点、軸、区間の中央、$a$ の範囲によって変化する最小値 $m(a)$ を求める。

1. 問題の内容

実数 $a$ を定数とする。関数 $f(x) = -x^2 + 2x + 1$ ($a \le x \le a+1$) の最小値を $m(a)$ とする。

$f(x)$ のグラフの頂点、軸、区間の中央、$a$ の範囲によって変化する最小値 $m(a)$ を求める。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$ を平方完成する。

$f(x) = -(x^2 - 2x) + 1 = -(x^2 - 2x + 1 - 1) + 1 = -(x-1)^2 + 1 + 1 = -(x-1)^2 + 2$

よって、$f(x)$ のグラフは頂点が $(1, 2)$ で、直線 $x = 1$ を軸にもつ上に凸の放物線である。

区間 $a \le x \le a+1$ の中央は $x = \frac{a + (a+1)}{2} = \frac{2a+1}{2} = a + \frac{1}{2}$ である。

(i) $a < 1/2$ のとき ($a + \frac{1}{2} > 1$)

このとき、軸 $x=1$ は区間 $a \le x \le a+1$ に含まれるか、または $a+1 \le 1$ のときに区間より左側にある。

$a+1 < 1$ のとき、$a<0$ なので、$a \le x \le a+1$における$f(x)$の最小値は$f(a+1)$となる。

したがって、$m(a) = f(a+1) = -(a+1)^2 + 2(a+1) + 1 = -(a^2+2a+1) + 2a+2 + 1 = -a^2-2a-1+2a+3 = -a^2 + 2$

この時、$a \ge 0$の範囲では、$x=1$が含まれており、$m(a)=f(a)$か$f(a+1)$のどちらか小さい方である。$a+1 \le 1$の時、$f(a) > f(a+1)$ なので、$m(a)=f(a+1)$であり、$a>0$の時、$a+\frac{1}{2}>1$を考慮すると、$a+1>2$となり、軸を含んでいないので、$f(a)>f(a+1)$となる。

(ii) $a \ge 1/2$ のとき ($a + \frac{1}{2} \le 1$)

軸 $x=1$ は区間 $a \le x \le a+1$ に含まれるか、または $1 \le a$のときに区間より右側にある。

したがって、$a \le 1$の時は、軸を含んでいるので$m(a) = f(a)$ と $f(a+1)$のうち小さい方をとる。$f(a)= -a^2 + 2a + 1$であり、$f(a+1)= -a^2 +2$である。

$f(a)-f(a+1)= -a^2 +2a +1 - (-a^2+2) = 2a -1$

$a \ge 1/2$ より、$2a-1 \ge 0$なので、$f(a) \ge f(a+1)$となり、$m(a) = -a^2 + 2$

$a >1$ のときは、区間に軸が含まれない。よって、$a>1$では、$f(a)$が最小値となる。

まとめると、$a < 1/2$ のとき、$a<0$なら$f(a+1)$であり、 $a \ge 0$のときは$f(a)$と$f(a+1)$ のどちらが小さいかで決まる。

$a \ge 1/2$ のときは、区間が軸より右側で、最小値は $f(a)$となる。

$a < 1/2$ のとき、$m(a) = -a^2 + 2$

$a \ge 1/2$ のとき、$m(a) = -a^2 + 2a + 1$

3. 最終的な答え

ア：(1, 2)

イ：1

ウ：$a + \frac{1}{2}$

エ：$\frac{1}{2}$

(i) $a < \frac{1}{2}$ のとき

$m(a) = -1a^2 + 0a + 2$

オ：-1

カ：0

キ：2

(ii) $a \ge \frac{1}{2}$ のとき

$m(a) = -1a^2 + 2a + 1$

ク：-1

ケ：2

コ：1