二次方程式 $x_1^2 + 4x_1 x_2 + x_2^2 = -1$ によって表される曲線の概形を描き、焦点の座標を求める問題です。与えられた二次形式は、行列を用いて $\begin{bmatrix} x_1 & x_2 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} 1 & 2 \\ 2 & 1 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix}$ と表されます。

1. 問題の内容

二次方程式 $x_1^2 + 4x_1 x_2 + x_2^2 = -1$ によって表される曲線の概形を描き、焦点の座標を求める問題です。与えられた二次形式は、行列を用いて $\begin{bmatrix} x_1 & x_2 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} 1 & 2 \\ 2 & 1 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix}$ と表されます。

2. 解き方の手順

まず、行列 $A = \begin{bmatrix} 1 & 2 \\ 2 & 1 \end{bmatrix}$ を対角化します。

ステップ1: 固有値を求める。

固有方程式 $|A - \lambda I| = 0$ を解きます。

$\begin{vmatrix} 1-\lambda & 2 \\ 2 & 1-\lambda \end{vmatrix} = (1-\lambda)^2 - 4 = \lambda^2 - 2\lambda - 3 = (\lambda - 3)(\lambda + 1) = 0$

したがって、固有値は $\lambda_1 = 3$ と $\lambda_2 = -1$ です。

ステップ2: 固有ベクトルを求める。

$\lambda_1 = 3$ のとき、$(A - 3I)v_1 = 0$ を解きます。

$\begin{bmatrix} -2 & 2 \\ 2 & -2 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x \\ y \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 0 \\ 0 \end{bmatrix}$

$-2x + 2y = 0$ より、$x = y$。固有ベクトルは $v_1 = \begin{bmatrix} 1 \\ 1 \end{bmatrix}$ となります。正規化すると $v_1' = \frac{1}{\sqrt{2}} \begin{bmatrix} 1 \\ 1 \end{bmatrix}$。

$\lambda_2 = -1$ のとき、$(A + I)v_2 = 0$ を解きます。

$\begin{bmatrix} 2 & 2 \\ 2 & 2 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} x \\ y \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 0 \\ 0 \end{bmatrix}$

$2x + 2y = 0$ より、$x = -y$。固有ベクトルは $v_2 = \begin{bmatrix} 1 \\ -1 \end{bmatrix}$ となります。正規化すると $v_2' = \frac{1}{\sqrt{2}} \begin{bmatrix} 1 \\ -1 \end{bmatrix}$。

ステップ3: 直交行列 $P$ を作成し、$A$ を対角化する。

$P = \begin{bmatrix} \frac{1}{\sqrt{2}} & \frac{1}{\sqrt{2}} \\ \frac{1}{\sqrt{2}} & -\frac{1}{\sqrt{2}} \end{bmatrix}$ とすると、$P^T A P = \begin{bmatrix} 3 & 0 \\ 0 & -1 \end{bmatrix} = D$ となります。

ステップ4: 座標変換を行う。

$\begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix} = P \begin{bmatrix} y_1 \\ y_2 \end{bmatrix}$ と置換すると、元の二次方程式は

$\begin{bmatrix} y_1 & y_2 \end{bmatrix} P^T A P \begin{bmatrix} y_1 \\ y_2 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} y_1 & y_2 \end{bmatrix} D \begin{bmatrix} y_1 \\ y_2 \end{bmatrix} = 3y_1^2 - y_2^2 = -1$

となります。

整理すると、$y_2^2 - 3y_1^2 = 1$。これは双曲線を表します。

ステップ5: 双曲線の焦点の座標を求める。

$y_2^2 - 3y_1^2 = 1$ は、双曲線 $\frac{y_2^2}{1^2} - \frac{y_1^2}{(1/\sqrt{3})^2} = 1$ を表します。

この双曲線の焦点は、$y_2$ 軸上にあり、座標は $(0, \pm c)$ で、$c^2 = a^2 + b^2$ より、$c^2 = 1 + \frac{1}{3} = \frac{4}{3}$ なので、$c = \frac{2}{\sqrt{3}}$。

したがって、焦点の座標は $(0, \pm \frac{2}{\sqrt{3}})$ となります。

元の座標系に戻すためには、$\begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix} = P \begin{bmatrix} y_1 \\ y_2 \end{bmatrix}$ を用います。

$\begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} \frac{1}{\sqrt{2}} & \frac{1}{\sqrt{2}} \\ \frac{1}{\sqrt{2}} & -\frac{1}{\sqrt{2}} \end{bmatrix} \begin{bmatrix} 0 \\ \pm \frac{2}{\sqrt{3}} \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} \pm \frac{2}{\sqrt{6}} \\ \mp \frac{2}{\sqrt{6}} \end{bmatrix}$

したがって、焦点の座標は $(\frac{2}{\sqrt{6}}, -\frac{2}{\sqrt{6}})$ と $(-\frac{2}{\sqrt{6}}, \frac{2}{\sqrt{6}})$ となります。

$(\frac{\sqrt{6}}{3}, -\frac{\sqrt{6}}{3})$ と $(-\frac{\sqrt{6}}{3}, \frac{\sqrt{6}}{3})$ とも表せる。

3. 最終的な答え

曲線の概形: 双曲線

焦点の座標: $(\frac{\sqrt{6}}{3}, -\frac{\sqrt{6}}{3})$, $(-\frac{\sqrt{6}}{3}, \frac{\sqrt{6}}{3})$