(1) $x, y$ は実数とする。命題「$x(x-y) = 0 \implies x = 0$」の真偽を調べ、その逆、裏、対偶を述べ、それらの真偽を調べる。 (2) $x, y$ は実数とする。命題「$x+y \neq 5 \implies x \neq 3$ または $y \neq 2$」の真偽を調べ、その逆、裏、対偶を述べ、それらの真偽を調べる。 (6) $n$ は整数とする。命題「$n^2+1$ が奇数ならば、$n$ は偶数である」を証明する。 (7) $\sqrt{2}$ が無理数であることを用いて、$1 + \sqrt{8}$ が無理数であることを証明する。
2025/6/22
1. 問題の内容
(1) は実数とする。命題「」の真偽を調べ、その逆、裏、対偶を述べ、それらの真偽を調べる。
(2) は実数とする。命題「 または 」の真偽を調べ、その逆、裏、対偶を述べ、それらの真偽を調べる。
(6) は整数とする。命題「 が奇数ならば、 は偶数である」を証明する。
(7) が無理数であることを用いて、 が無理数であることを証明する。
2. 解き方の手順
(1) 命題「」について
元の命題:。
または が成立するならば、 が成立するかどうかを考える。
のとき、なので、は0以外の値を取りうる。例えば、、のとき、だが、ではない。したがって、元の命題は偽。
逆:。
ならば、 となり、常に成立する。したがって、逆は真。
裏:。
元の命題が偽なので、その裏も偽。
は、 かつ を意味する。したがって、 は真である。
対偶:。
逆が真なので、対偶も真。
(2) 命題「 または 」について
元の命題: または 。
ならば、 または が成立するかどうかを考える。
かつ と仮定すると、 となる。
であれば、 または の少なくとも一方が成立する。したがって、元の命題は真。
逆: または 。
かつ のとき、 が成立するが、 となり成立する。かつのとき、が成立するが、となり成立する。
かつ のとき、 かつ が成立するが、 となる場合がある。したがって、逆は偽。
裏: かつ 。
元の命題が真なので、対偶も真である。逆が偽なので、裏も偽である。
反例として、 かつ のとき、 だが、 かつ は成立しない。したがって、裏は偽。
対偶: かつ 。
かつ ならば、 となり、常に成立する。したがって、対偶は真。
(6) 命題「 が奇数ならば、 は偶数である」を証明する。
対偶証明法を用いる。対偶は「 が奇数ならば、 は偶数である」。
が奇数であるとき、 ( は整数) と表せる。
このとき、 は、
は整数なので、 は偶数である。
したがって、対偶が真なので、元の命題も真である。
(7) が無理数であることを用いて、 が無理数であることを証明する。
背理法を用いる。 が有理数であると仮定する。
( は有理数) と表せる。
このとき、 となる。
は有理数なので、 も有理数である。
より、。
したがって、 となる。
は有理数なので、 も有理数であり、 も有理数である。
これは、 が有理数であるということを意味し、 が無理数であるという仮定に矛盾する。
したがって、 は無理数である。
3. 最終的な答え
(1) 元の命題:偽、逆:真、裏:偽、対偶:真
(2) 元の命題:真、逆:偽、裏:偽、対偶:真
(6) 証明終わり
(7) 証明終わり