$x>0, y>0, z>0$ のとき、不等式 $x^2(y+z) + y^2(z+x) + z^2(x+y) \ge 6xyz$ が成り立つことを証明する問題です。また、等号が成り立つのはどのようなときかを答える必要があります。証明は、不等式の左辺から右辺を引いた式を変形することで行います。

代数学不等式相加相乗平均証明等号成立条件
2025/6/22

1. 問題の内容

x>0,y>0,z>0x>0, y>0, z>0 のとき、不等式 x2(y+z)+y2(z+x)+z2(x+y)6xyzx^2(y+z) + y^2(z+x) + z^2(x+y) \ge 6xyz が成り立つことを証明する問題です。また、等号が成り立つのはどのようなときかを答える必要があります。証明は、不等式の左辺から右辺を引いた式を変形することで行います。

2. 解き方の手順

まず、与式の左辺から右辺を引いた式を計算します。
x2(y+z)+y2(z+x)+z2(x+y)6xyzx^2(y+z) + y^2(z+x) + z^2(x+y) - 6xyz
次に、この式を zz でくくると、
z(x22xy+y2)+x(空白)+y(z22zx+x2)z(x^2 - 2xy + y^2) + x(\text{空白}) + y(z^2 - 2zx + x^2) となります。
ここで、最初の空白は、z(x+y)z(x+y) になります。
したがって、この式は z(x22xy+y2+xz+yz6xy)z(x^2-2xy+y^2+xz+yz-6xy) になります。
この式を整理すると、
z(x2+xz+y2+yz2xy)+yz2+x2y6xyzz(x^2+xz+y^2+yz-2xy) + yz^2 + x^2y-6xyzとなります。
与式を計算すると、
$x^2(y+z) + y^2(z+x) + z^2(x+y) - 6xyz \\
= x^2y + x^2z + y^2z + y^2x + z^2x + z^2y - 6xyz \\
= z(x^2+y^2) + x(y^2+z^2) + y(z^2+x^2) - 6xyz$
$z(x^2-2xy+y^2) + yz^2 + x^2y-2xyz \\
x(y^2-2yz+z^2) + x^2z+xyz \\
y(z^2-2xz+x^2) + y^2z-2xyz$
z(xy)2+x(yz)2+y(zx)2z(x-y)^2 + x(y-z)^2 + y(z-x)^2
となる。
したがって、z(空白)2+x(yz)2+y(空白)2z(\text{空白})^2 + x(y-z)^2 + y(\text{空白})^2 となります。
最初の空白は xyx-y, 2番目の空白は zxz-x です。
z(xy)2+x(yz)2+y(zx)20z(x-y)^2 + x(y-z)^2 + y(z-x)^2 \ge 0
ここで x,y,z>0x, y, z > 0 なので、 z(xy)20z(x-y)^2 \ge 0, x(yz)20x(y-z)^2 \ge 0, y(zx)20y(z-x)^2 \ge 0
したがって、z(xy)2+x(yz)2+y(zx)20z(x-y)^2 + x(y-z)^2 + y(z-x)^2 \ge 0 が成り立ちます。
等号が成り立つのは、xy=0x-y = 0 かつ yz=0y-z = 0 かつ zx=0z-x = 0 のときです。
つまり、x=y=zx = y = z のときに等号が成り立ちます。

3. 最終的な答え

x2(y+z)+y2(z+x)+z2(x+y)6xyz=z(xy)2+x(yz)2+y(zx)2x^2(y+z) + y^2(z+x) + z^2(x+y) - 6xyz = z(x-y)^2 + x(y-z)^2 + y(z-x)^2
x>0,y>0,z>0x>0, y>0, z>0 なので、z(xy)2+x(yz)2+y(zx)20z(x-y)^2 + x(y-z)^2 + y(z-x)^2 \ge 0
したがって、x=y=zx=y=z のとき等号が成立します。

「代数学」の関連問題

8の3乗根を求める問題です。つまり、$x^3 = 8$ を満たす $x$ を求めることになります。

累乗根方程式代数
2025/6/23

問題10では、以下の2つの式を展開する必要があります。 (1) $(x+y)(x+y-z)$ (2) $(x-y+3)(x-y-7)$ 問題11では、$(x+2)(x+3)(x-2)(x-3)$を2通...

式の展開分配法則因数分解多項式
2025/6/23

次の3つの式を展開する問題です。 (1) $(4x+1)(5x-2)$ (2) $(2x-3y)(x+5y)$ (3) $(3x-2y)(4x-3y)$

展開多項式分配法則
2025/6/23

与えられた3つの分数式を部分分数に分解します。 (1) $\frac{x+3}{x^2+3x+2}$ (2) $\frac{4x+1}{(x+2)(x^2-x+1)}$ (3) $\frac{x}{(...

部分分数分解分数式因数分解連立方程式
2025/6/23

与えられた二重和 $\sum_{i=1}^{n} \sum_{k=1}^{i} k$ を計算する。

シグマ二重和数列級数
2025/6/23

次の6つの式を展開する問題です。 (1) $(x+3y)^2$ (2) $(3x-4y)^2$ (3) $(3x+2)(3x-2)$ (4) $(5x+2y)(5x-2y)$ (5) $(x-3)(x...

展開多項式公式
2025/6/23

問題2は、漸化式 $a_{n+1} = 3a_n - 4$ および初期条件 $a_1 = 3$ で定義される数列 $\{a_n\}$ の一般項を求める問題です。

数列漸化式等比数列一般項
2025/6/23

1. 指数方程式 $4^x - 3 \cdot 2^{x+1} - 16 = 0$ を解く。

指数方程式対数不等式方程式不等式対数指数関数
2025/6/23

与えられた多項式を、指定された文字について降べきの順に整理し、その文字について何次式であるかと、その場合の定数項を答える問題です。 (1) $a^4 - 2a^2b^2 + b^4$ を $b$ につ...

多項式降べきの順次数定数項
2025/6/23

次の2つの問題を計算し、降べきの順に整理します。 (1) $(3x^2 - 2x + 5) \times (-2x)$ (2) $(2x - 3)(4x^2 - x + 2)$

多項式展開降べきの順計算
2025/6/23