3つの袋A, B, Cがあり、それぞれに数字が書かれたカードが入っている。袋A, Bには1, 2, 3のカードが1枚ずつ、袋Cには1, 2, 3, 4のカードが1枚ずつ入っている。袋A, B, Cからそれぞれ1枚ずつカードを取り出す。 (1) カードの取り出し方は全部で何通りあるか。 (2) 袋Aから取り出したカードの数を$a$, 袋Bから取り出したカードの数を$b$, 袋Cから取り出したカードの数を$c$とするとき、$a, b, c$がすべて同じ数になる確率を求めよ。 (3) $x$についての方程式$ax - b = c$の解が2になる確率を求めよ。 (4) Oを原点とする平面上に、2点P($a$, 0), Q($b$, $c$)をとる。このとき、△OPQが直角二等辺三角形となる確率を求めよ。

確率論・統計学確率場合の数方程式幾何
2025/6/22

1. 問題の内容

3つの袋A, B, Cがあり、それぞれに数字が書かれたカードが入っている。袋A, Bには1, 2, 3のカードが1枚ずつ、袋Cには1, 2, 3, 4のカードが1枚ずつ入っている。袋A, B, Cからそれぞれ1枚ずつカードを取り出す。
(1) カードの取り出し方は全部で何通りあるか。
(2) 袋Aから取り出したカードの数をaa, 袋Bから取り出したカードの数をbb, 袋Cから取り出したカードの数をccとするとき、a,b,ca, b, cがすべて同じ数になる確率を求めよ。
(3) xxについての方程式axb=cax - b = cの解が2になる確率を求めよ。
(4) Oを原点とする平面上に、2点P(aa, 0), Q(bb, cc)をとる。このとき、△OPQが直角二等辺三角形となる確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) カードの取り出し方の場合の数を求める。
袋Aからは3通り、袋Bからは3通り、袋Cからは4通りの取り出し方がある。それぞれの袋からの取り出し方は独立なので、すべての取り出し方はこれらの積となる。
(2) a,b,ca, b, cがすべて同じ数になる場合を考える。
a,b,ca, b, cがすべて1になる場合、2になる場合、3になる場合をそれぞれ検討する。
袋A, Bには1, 2, 3のカードしかないので、a,b,ca, b, cが同じになるのは1, 2, 3の場合のみ。
1になる場合: a=1a=1, b=1b=1, c=1c=1
2になる場合: a=2a=2, b=2b=2, c=2c=2
3になる場合: a=3a=3, b=3b=3, c=3c=3
それぞれの確率は、(1)で求めた全事象数で割る。
(3) 方程式axb=cax - b = cの解が2になる場合を考える。
x=2x = 2を代入すると、2ab=c2a - b = cとなる。
2a=b+c2a = b + cを満たすa,b,ca, b, cの組み合わせをすべて探す。
a,b{1,2,3}a, b \in \{1, 2, 3\}c{1,2,3,4}c \in \{1, 2, 3, 4\}であることに注意する。
組み合わせが見つかったら、それぞれの確率を計算し、足し合わせる。
(4) △OPQが直角二等辺三角形になる条件を考える。
O(0, 0), P(aa, 0), Q(bb, cc)が与えられている。
直角がOである場合: OP \perp OQ。これはありえない (a,b{1,2,3}a, b \in \{1, 2, 3\}, c{1,2,3,4}c \in \{1, 2, 3, 4\}なのでc0c \ne 0)。
直角がPである場合: OP \perp PQ かつ OP = PQ。PQの傾きは定義できないため、b=ab = aであり、c=ac=aが成り立つ必要がある。
直角がQである場合: OQ \perp QP かつ OQ = QP。OQの傾きはcb\frac{c}{b}、QPの傾きはc0ba\frac{c-0}{b-a}であるから、cbcba=1\frac{c}{b} \cdot \frac{c}{b-a} = -1 かつ b2+c2=(ba)2+c2\sqrt{b^2+c^2} = \sqrt{(b-a)^2+c^2}を満たす必要がある。

3. 最終的な答え

(1) 3×3×4=363 \times 3 \times 4 = 36通り
(2) a=1,b=1,c=1a=1, b=1, c=1となる確率は13×13×14=136\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{36}
a=2,b=2,c=2a=2, b=2, c=2となる確率は13×13×14=136\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{36}
a=3,b=3,c=3a=3, b=3, c=3となる確率は13×13×14=136\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{36}
よって、確率は136+136+136=336=112\frac{1}{36} + \frac{1}{36} + \frac{1}{36} = \frac{3}{36} = \frac{1}{12}
(3) 2ab=c2a - b = c
a=1a = 1のとき、2b=c2 - b = cb=1b=1のときc=1c=1b=2b=2のときc=0c=0で不適。b=3b=3のときc=1c=-1で不適。
a=2a = 2のとき、4b=c4 - b = cb=1b=1のときc=3c=3b=2b=2のときc=2c=2b=3b=3のときc=1c=1
a=3a = 3のとき、6b=c6 - b = cb=1b=1のときc=5c=5で不適。b=2b=2のときc=4c=4b=3b=3のときc=3c=3
組み合わせは(1, 1, 1), (2, 1, 3), (2, 2, 2), (2, 3, 1), (3, 2, 4), (3, 3, 3)。
それぞれ確率は13×13×14=136\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{36}なので、確率は636=16\frac{6}{36} = \frac{1}{6}
(4) 直角がPである場合: b=ab=aかつc=ac=aなので、組み合わせは(1, 1, 1), (2, 2, 2), (3, 3, 3)。
直角がQである場合: b2+c2=(ba)2+c2\sqrt{b^2+c^2} = \sqrt{(b-a)^2+c^2}より、b2=(ba)2b^2=(b-a)^2。これより、b=bab=b-aまたはb=(ba)b = -(b-a)b=bab=b-aa=0a=0となり不適。b=(ba)b = -(b-a)より、2b=a2b=aa=2ba=2b
cbcba=1\frac{c}{b} \cdot \frac{c}{b-a} = -1より、cbcb2b=1\frac{c}{b} \cdot \frac{c}{b-2b} = -1c2b2=1\frac{c^2}{-b^2} = -1c2=b2c^2 = b^2c=bc=b。よって、c=b=a2c=b=\frac{a}{2}
a=1a=1のときb=12b=\frac{1}{2}で不適。a=2a=2のときb=1,c=1b=1, c=1a=3a=3のときb=32b=\frac{3}{2}で不適。
(2, 1, 1)のみ成り立つ。
(1,1,1), (2,2,2), (3,3,3), (2,1,1)
確率は436=19\frac{4}{36} = \frac{1}{9}

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